トラコス、タイに照準!次なるECの拠点はココだ!

ECのミカタ編集部

タイ向け越境EC、ASEAN最大Ookbeeで開始

トランスコスモス株式会社(以下、トランスコスモス)はOokbee Company Limited(以下、Ookbee)と合弁会社Ookbee Mall(以下、Ookbee Mall)を6月3日に設立した。設立したOokbee Mallの事業として、タイ国内および日本からタイへの越境という形のECを昨日より本格的に開始している。このEC事業は、2014年4月にOokbeeと資本・業務提携を行ってから、ECビジネスの立ち上げに向け協議とノウハウ共有を進めてきた成果だという。

そもそもOokbee Mall設立の背景としては、タイのEC市場が急速に伸びていることや日本文化や日本製品への高い関心がある。Ookbeeは、ASEAN最大のE-Bookストアで、ASEAN各国(マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポール)でアプリのダウンロード数800万以上、会員数650万人を誇るサービスで、ASEAN市場に向けにEC事業を展開するには、最適なパートナーと言えるだろう。

Ookbee Mallではタイのユーザーに向けにタイ商品の販売と、タイで人気のコスメ・食料品などの日本商品を越境EC販売していくという。特にタイで日本から直送されたプレミアムフルーツが販売される点は注目だろう。まずはマスカット、柿、イチゴから販売を開始する予定になっている。フルーツの販売は、すでにタイで日本から直送された農産品販売を行っている株式会社みずほジャパン(以下、みずほジャパン)と業務提携を行うことで実現した。
また、今後は日本向け旅行のアシスタントサービスも提供予定で、日本の商品やサービスに強いECサイトとしての地位を築いていくという。

Ookbee Company Limited Founder兼CEO ナタブ・プンチャロポンのコメントは以下のとおり。
「タイのEC市場が成長するにしたがって、ユーザーはよりユニークな商品やエクスペリエンスを求めるようになってきました。このことを念頭に置き、OokbeeのタイEC市場におけるノウハウやブランド認知の高さと、トランスコスモスの独自性のあるECでの商品調達力を活用し、Ookbee Mallを立ち上げました。今回、EC分野における豊富な経験をもつトランスコスモスと合弁会社を設立することができて、大変喜ばしく思います。私たちの目標は、Ookbee Mallが独自性の高い商品を販売し、パートナー企業からも喜ばれるプラットフォームとなり、多くのユーザーが集まるタイにおけるトップクラスのECサイトとなることです。」

Ookbee Mall C.E.O. 松尾俊哉氏のコメントは以下のとおり。
「タイから日本への旅行者は年々増加し、最新のデータでは前年比145%伸長となっています。まさにこれは今後成長が望める領域であり、私たちの狙いもタイの旅行者が好む日本製の商品や食料品をより簡単に手に入れられるようにすることにあります。Ookbee Mallでは、タイの最大手通信キャリアであるAIS社と提携し、タイの日本向け旅行者に新しいデータローミングサービスを提供する予定です。また、旅行者向けに日本の商品や文化を紹介する雑誌もあわせて発行する予定です。」

今、越境ECで特に注目されているのは中国だろう。中国ではすでに日本ブームが起こっており、日本への旅行客も多い。今回、Ookbee Mallがタイ向けに日本商品の販売を開始したことで、タイでも今以上に日本文化が浸透し、日本商品の人気も高まっていくことが予想される。次に注目が集まるのはタイかもしれない。


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