「災害用音声サービス」6社で相互利用へ
大規模災害における通信確保
ソフトバンクモバイル株式会社は1月27日、「災害用音声お届けサービス」に傘下の2社が新規加入すると発表した。震度6弱以上の地震など大規模災害発生時、混雑する従来回線に代わって音声を届ける。
これで国内主要キャリア6社間での連絡が可能となり、利用者の安心、安全につながる。
「災害用音声お届けサービス」は音声をファイル化し、パケット通信により送信する仕組みのため、電話がかかりにくい場合であっても声で安否が確認できるのが特長だ。
災害用音声お届けサービスの仕様
震度6弱以上の地震など、大規模な災害が発生した場合に開設される。
対応言語 2ヵ国語(日本語、英語)
音声ガイドによる案内あり
メッセージ保存件数 20件
メッセージ保存期間 10日
メッセージ録音時間 30秒
アクセス環境 3G/Wi-Fi
携帯電話・PHSで相互利用可能に
総務省の「大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会」の提言を受け、従来の4社に2社を加え相互利用を開始した。
2013年4月1日に開始した4社
ソフトバンクモバイル株式会社
株式会社NTTドコモ
KDDI株式会社
沖縄セルラー電話株式会社
今回の新規加入2社
イー・アクセス株式会社
株式会社ウィルコム
毎月1日・15日に体験できる
これで利用者は携帯電話・PHS事業者6社間で音声メッセージを送付することができるようになる。
毎月1日・15日と「防災週間(8月30日~9月5日)」、「防災とボランティア週間(1月15日~1月21日)」および「正月三が日(1月1日12:00~1月3日24:00)」は体験サービスが提供される。あらかじめ家庭や職場で練習しておくことが大切だ。
ネットを通じた販促やプロバイダーとの連携サービスなど、携帯電話キャリア間での競争は消費者にとって望ましい面もあるが、MNPの導入以降、番号からは相手のキャリアがわからなくなってしまった。本サービスは災害時のリスク低減に有効だ。
ひきつづき利用者の安全を第一に考え、キャリア各社が相互協力できるよう、政府、民間が一丸となった災害対策を望みたい。