前年比152%増!いま通販界は求人案件が急増中

ECのミカタ編集部

企業が求める人材のキャリアと年代にギャップも

通販・EC業界に特化した転職サイト「通販転職」を運営する株式会社アドブレイブ(以下、アドブレイブ)は、12月22日に登録する人材や企業側の募集案件の傾向をまとめ発表した。

「通販転職」は、2013年6月にサービスを開始して以降、求職者の登録数が拡大し、2015年11月時点で求職の登録者数が3,000人を突破。提案型の人材紹介も実施するなど、即戦力となる人材を求める企業側と転職を希望する登録者のニーズに合ったマッチングを続けている。

アドブレイブの発表によると、「通販転職」の2015年(1月5日〜12月21日)の全求人件数は、239件。昨年の求人件数に比べ152%の増加となった。特に通販サイトの運営経験者、WEBデザイン、WEBマーケティングなどの募集案件が急増しており、全体求人数の32.8%をEC関連が占め、前年比4.4倍に急増しているとのこと。

アドブレイブは、「通販転職」のクライアント企業からヒアリングした結果からEC関連の求人数が急増する理由を分析。①通販業界でEC施策が進化していること②異業種の新規参入が進み、新たな通販サイト・サービスが増えていること③EC関連の人材は慢性的に不足気味であること④EC関連の人材は所属企業の待遇も良く、優れた人材が市場に出にくいこと⑤EC関連の人材は育成に時間がかかり、スキルを磨いている段階の人が多いことなどを挙げた。

また、アドブレイブは、調査を通し、企業が求める人材のキャリアと年代にギャップが生じていると見ている。企業側が求めるのは、なるべく若くてスキルを持った人材で、30代後半以上は、これまでの考え方や手法を変えられない世代と捉えている。これに対し、「通販転職」では、ネット通販がまだ黎明期だった頃に社会人となり、通販業界の歴史や売れる手法の変遷などをよく知っている34~45歳程度の年齢層が、成熟したスキルと経験を持ち、キャリアの絶頂期を迎えているとしている。なお、「通販転職」の登録者の75%は、30代〜40代とのこと。

ベンチャーだけでなく、既存企業によるネット事業への進出が進み、越境ECなど、求められるスキルも広範囲で非常に高度なものになってきている。人材不足は、企業にとって常に頭の痛い問題だ。人材不足の解消には、何よりスピードが重視されるものの、アドブレイブの分析通り、優れた人材は動かないのが現状。求める有能な人材をすぐに手に入れるのは難しい。そうした中でも、年齢で判断することなく、人材を考えていきたいものだ。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事