集客のヒント!働く女性のポイントの貯め方・使い方

福島 れい

ポイントサービスの利用状況や認知度について、ネットエイジア株式会社(以下、ネットエイジア)が調査を行った。調査対象は20歳~39歳のビジネスウーマン(アルバイト・パートを除く女性有職者)2,000名、調査期間は2015年12月21日~25日の5日間。

利用率トップは2年連続Tポイント!

利用率トップは2年連続Tポイント!

ビジネスウーマンが利用しているポイントサービスを複数回答形式で問うと、Tポイント70.9%と昨年に引き続き2年連続で1位となった。
以下に、1位から11位の結果をまとめる。

【ポイントサービスの利用率】
1位 Tポイント       70.9%
2位 Ponta         62.8%
3位 楽天スーパーポイント 49.2%
4位 WAONポイント     32.7%
5位 nanacoポイント    30.8%
6位 Amazonポイント   25.1%
7位 au WALLETポイントプログラム          19.9%
8位 交通系ICカードのポイント(Suicaポイントなど) 18.0%
9位 ヤマダポイント(ヤマダ電機)          17.2%
10位 dポイントクラブ(旧・ドコモプレミアクラブ)  17.1%
11位 リクルートポイント              16.6%

ちなみに、統合が予定されているPontaとリクルートポイントを合算した利用率(どちらか、または両方を選択した割合)は66.4%で、1位のTポイントに迫る結果となっている。本格的に統合が進めばより利用者が増えることも考えられる。

次に相互交換できるポイントサービスの組み合わせの認知度を調べてみると、認知度が最も高いのは「Ponta×リクルート」で4人に1人が知っていた。次いで、「Pontaとdポイントクラブ(旧・ドコモプレミアクラブ)」を5人に1人の割合で続いた。

1位 「Pontaとリクルートポイント」               23.5%
2位 「Pontaとdポイントクラブ(旧・ドコモプレミアクラブ)」  19.2%
3位 「楽天 スーパー ポイントと ANA マイレージ クラブ」    8.2%
4位 「WAONと JAL マイレージ バンク」             8.0%
5位 「Pontaと JAL マイレージ バンク」             7.8%
6位 「Tポイントと Suica ポイント」              6.7%
7位 「Tポイントと ANA マイレージ クラブ」           5.2%
8位 「ビックポイントとJALマイレージバンク」          3.4%
9位 「nanacoとANAマイレージクラブ」              3.1%

ドコモプレミアクラブがdポイントクラブとして改定され、Ponta、JALマイレージバンクとのポイント相互交換が可能になったのは2015年12月。dポイントクラブのスタートが大々的に報じられたこともあって、ある程度認知を得ていることがわかった。

貯めやすいポイントも2年連続Tポイント

貯めやすいポイントも2年連続Tポイント

貯めやすいポイントサービスについて調べると、総合1位は2年連続でTポイントとなった。各ポイントサービスの利用者が“このサービスはポイントを貯めやすい”と評価した割合をランキングにすると以下のようになる。

【貯めやすいポイントサービス】
1位 Tポイント                     74.5%
2位 楽天スーパーポイント               71.9%
3位 WAONポイント                   60.8%
4位 nanacoポイント                  58.0%
5位 Ponta                       56.5%
6位 dポイントクラブ                  39.6%
7位  au WALLETポイントプログラム           37.9%
8位 JALマイレージバンク                37.1%
9位  交通系ICカードのポイント (Suicaポイントなど)  35.6%
10位  ANAマイレージクラブ (全日空)         32.5%
10位  ゴールドポイント (ヨドバシカメラ)       32.5%

6位にdポイントクラブがランクインしているが、加盟店でクレジットカード機能とポイントカード機能を備えた“dカード”を支払いに使用すると、カード提示分と決済分の両方のポイントが得られるという、いわゆる“二重取り”が可能な点が、評価につながったとの見方もできる。

美容室で貯めるのはリクルートポイント

美容室で貯めるのはリクルートポイント

調査対象が女性ということで、“美容院などを利用する際にポイントを貯めやすい”と評価した割合をランキングにした。

美容院などでの貯めやすさ満足度が最も高かったポイントサービスは「リクルートポイント」(67.2%)で、続く「Tポイント」(17.0%)に圧倒的な差をつけてトップとなった。今回の調査対象である20代、30代女性がメインユーザーとなる美容院・サロン予約サイト“ホットペッパービューティー”でポイントを貯められることが、この一際高い満足度につながっているのではないだろうか。

【美容室で貯めやすいポイント】
1位 リクルートポイント   67.2%
2位 Tポイント        17.0%
3位 楽天スーパーポイント  14.4%
4位 JALマイレージバンク   12.1%
5位 Ponta          10.0%

貯めたポイントは支払いで利用!

貯めたポイントは支払いで利用!

貯めたポイントの利用方法について問うと、「支払いに使う」(70.4%)が圧倒的に多数を占めた。

【ポイントの利用方法】
1位  支払いに使う               70.4%
2位  キャッシュバック             26.8%
3位  ポイントプログラム内のグッズ・商品と交換 25.1%

また、やってみたいポイントの利用方法としては、「支払いに使う」以外に「キャッシュバック」や「特典航空券と交換」があがった。

【やってみたいポイントの利用方法】
1位  支払いに使う          70.5%
2位  キャッシュバック        54.5%
3位  特典航空券(無料航空券)と交換 26.2%

実際にやったことのある利用方法と、やってみたい利用方法について確認したが、ポイントサービスの利用者はこれらの利用方法について、どのようなイメージを持っているのかについては以下のようになった。

【スマートだと思うポイントの利用方法】
1位 支払いに使う         63.8%
2位 キャッシュバック       25.8%
3位 特典航空券(無料航空)と交換 13.2%

【達成感があると思う利用方法】
1位 支払いに使う          35.0%
2位 キャッシュバック        32.6%
3位 特典航空券(無料航空券)と交換 28.6%

お得感の強いキャッシュバックや特典航空券との交換は、達成感がある利用方法だと考えられていることがうかがえる。日頃の支払いのサポートとしてポイントをスマートに使用しつつ、特典航空券との交換などの達成感のある目標に向けてポイントを貯めていく、そんなポイントサービスの利用実態が窺える結果といえるのではないだろうか。

では、上記で上がった特典航空券の取りやすさについて、満足度の高いポイントサービスを尋ねた。特典航空券との交換のしやすさを確認するにあたり、航空会社系のマイレージサービスに限定し、“このマイレージサービスは特典航空券が取りやすい(予約しやい)”と評価した割合(以下、予約しやすさ満足度と表記)を確認している。

【特典航空券との交換のしやすさ】
1位 JALマイレージバンク  56.5%
2位 ANAマイレージクラブ  52.7%

前回調査と比較すると、「JALマイレージバンク」は昨年から12.6ポイント上昇、「ANAマイレージクラブ」は昨年から10.8ポイント上昇となり、どちらのマイレージサービスも、予約しやすさ満足度が上昇していることがわかった。より満足度の高いマイレージサービスを目指して、互いにしのぎを削っている様子が窺えるが、昨年ANAマイレージクラブを上回っていたJALマイレージバンクが、今回さらに差を広げた形だ。

近年、ポイントサービス間の提携は活発化しており、今後も拡大していく可能性は十分にある。また、既に実施されている提携の認知率も、徐々に上昇していくと思われる。そうした変化が、貯めやすさだけでなく、ポイントサービスの使いやすさにおいてどのような影響をもたらすのか、今後の動向に注目したいところだ。

今回の調査からもわかるが、日本においてポイントを利用する消費者は非常に多い。これはECにおいても同様で、どのポイントが利用できるのかというのはユーザーがECサイトやモールを選ぶ基準の重要な一つと言える。消費者がどのような基準で、ポイントを利用しているのか、頭に置いておきたいところだ。


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

福島 れい の執筆記事