購入したファッションアイテム、4割は1度も使わない?
買ったものの・・・の心変わりも少なくないことが明らかに
フリマアプリなどのCtoCサービスが盛り上がりを見せているが、その理由の1つと思われる調査結果が「ZOZOフリマ」を運営する株式会社ブラケット(以下、ブラケット)より発表された。調査テーマは「一度も使っていないファッションアイテム」について、以下で詳細を見ていこう。
「購入後、一度も使っていない洋服やファッション小物がクローゼットの中にありますか?」という質問に対して、約4割の方が「ある」と回答した。フリマと聞くと使用済みで、きれいなものという印象が強かったのだが、未使用の商品もクローゼットに多数眠っている、つまりフリマアプリでも新品を購入できる可能性が高いということが明らかになった。
では、なぜ一度も使っていないのかを尋ねてみると、「家で着用したら似合わなかった」(41.2%)、次いで「サイズが合わなかった」(30.7%)との回答が多数を占める結果となり、着る機会がないというより、いざ着用すると似合わなかったという「気持ち」による理由が大きいことが推測される。さらに5人に1人は「クローゼットにしまったまま忘れていた」(20.2%)と回答する結果となった。
また、「その他」のフリー回答には「披露宴用に買ったが挙式する人がいなかった」「思ったものと違った」「着る順番が回ってこない」といったコメントあった。
一度も使っていないアイテムの種類を尋ねると、「トップス」(41.2%)が多い結果となった。自分なりのサイズ感もあり慎重に選ぶ傾向のある「スカート」や「パンツ」といったボトムスに比べて、手軽に購入する傾向がうかがえる。
今回の調査は、購入した商品がそのあとどうなっているのかに関するものだった。4割のユーザーが購入した商品を1度も使っていないという結果は衝撃的とも言えるのではないだろうか。「似合わない・サイズが合わない」といったような回答が並ぶところから見るに、この4割という数字はファッションアイテムにおいて特に強い傾向なのかもしれない。ただ、見方を変えるとユーザーはそれだけ気軽にファッションアイテムを購入しているのだという解釈ができるようにも思う。記者自身の経験になるが、かわいい洋服に出会い、気分が高まって、よく考えずに購入して満足する。いざ着用してみるとサイズが合わないという状況には思い当たる節がある。私と同じようにファッションアイテムを購入している人は少なくないのではないだろうか。フリマアプリはある意味、そういったシーンの言い訳材料ともなっているのかもしれない。
そのように考えてみると、個人が必要なくなったアイテムを出品し、その売り上げで新たな商品を購入するというフリマアプリの流行は必然的なものであり、今後もさらに発展していくことが推察される。一方でフリマアプリでは最新の商品の購入や、明確に購入を決めている商品を見つけることが難しい場合も十分に考えられる。ここは、フリマアプリではなく、ECサイトにこそ優位な点であると言えるだろう。ユーザーに求められている商品は何か?なぜフリマアプリではなく、ECサイトで購入するのかといった理由にこそ、ユーザーに愛されるECサイトとなるポイントが詰まっているように思う。