ヤマトが返品を便利に、宅急便コンパクトに着払い追加
消費者目線のヤマト、通販の返品は宅急便コンパクトで
ヤマト運輸株式会社(以下、ヤマト運輸)は、4月1日より”宅急便コンパクト”の”着払い”を開始すると発表した。
宅急便コンパクトは、昨年4月1日より販売が開始された小さな荷物専用の対面配達サービスだ。2種類の専用BOXに入る、小さな荷物を送ることができ、通販事業者を中心とした多くの利用者が配送に活用している。
宅急便コンパクトの2つの専用BOXのサイズは以下。
1. 専用BOX 縦25cm × 横20cm × 厚さ5cm(外寸)
2. 専用薄型BOX 縦24.8cm × 横34cm(外寸)
これまで、宅急便コンパクトでの配送時には「お届け日指定」「時間帯お届けサービス」「宅急便コレクト(代引払)」の3つのサービスが併せて利用できたが、この4月1日からはここに「着払い制度」が追加される形だ。
宅急便コンパクトにおける「着払い制度」開始の背景には、通販事業での利用をさらに促進する目的がある。通販事業の主たる業務は商品の発送なのだが、その後の「返品」や修理品の「回収」などの対応もおろそかにはできない。着払い制度は、このようなお客様から通販事業者宛てに商品を送り返す必要がある場面において利便性を向上させるサービスと言える。また、通販事業者に限らず、宿泊施設や交通機関で発生する「忘れ物」の配送時にも便利に利用できるサービスとなっている。
利用に当たっては、着払い専用の送り状に記入の上、これまでの宅急便コンパクトと同じく、専用BOXを利用し、セールスドライバーの集荷もしくは直営店へ持ち込むこととなる。また、受取時の料金の支払い方法については、現金のほかにクロネコメンバー割・電子マネーが利用でき、法人契約がある場合には、月締めでの精算も可能だ。
ヤマト運輸はクロネコメンバーズなどをはじめ、消費者側の利便性向上に努めており、お客様からの人気が高い企業だ。 今回も、宅急便コンパクトに着払い制度を追加した結果、利便性が向上するのは”お客様”側だと言えるだろう。しかし、この動きは通販事業者にとっても2つのメリットをもたらす動きである。
まず1つ目は、宅急便コンパクトの利用を勧めることで店舗の印象アップを計れることだ。なぜなら、お客様にとっては「返品」などの手間も含めて買い物として認識し、その際の印象まで含めて店舗の印象となる。「”宅急便コンパクトの着払い”で返品できますよ」などといった案内を添えれば、お客様の負担は軽くなる。 梱包にかかる手間や、多数ある宅配サービスから適したもの探す手間をできるだけ取り除いてあげることが、結果としてお客様に良い印象を与え、店舗の評価につながるのではないだろうか。もう1つ言えるのは、価格の安い宅急便コンパクトを使うことで、着払いの金額も最小限度に抑えることができるということだ。お客様にとって便利で、店舗にとっては返品・回収時のコスト削減となる宅急便コンパクトの着払い、うまく活用し利益に繋げていきたい。