記者の論点：インターネットショップモール、「Qoo10」に「auかんたん決済」が導入されたが、携帯電話の普及率が95％を超えた今、決済方法においても考える必要があるのかもしれない。

通信料と一括して支払い！「auかんたん決済」導入！

　ジオシス合同会社（以下「ジオンス」）は、運営するインターネットショッピングモール「Qoo10（キューテン）」のインターネット決済方法に、KDDI株式会社のキャリア決済サービス「auかんたん決済」を導入した。

キャリア決済は、購入した商品の代金を、携帯キャリアの毎月の通信料と合算して、一括して支払うことができる決済方法だ。

その中で、「Qoo10」に導入された「auかんたん決済」は、かんたんな初期設定をするだけで利用が開始でき、商品購入時には、クレジットカード決済の様な、クレジット番号や口座情報の入力が不要だ。そういった情報の代わりにauかんたん決済を選択し、暗証番号（4ケタの数字）を入力するだけで購入が完了する。

さらに、手数料が無料で、従来、銀行振込や代引決済などの手数料が発生する決済サービスを利用していたユーザーにとっても、気軽に利用することができる。

近年、スマートフォンをはじめとした、モバイル端末の普及が急速に進んでいる。Qoo10においても、2012年6月に運営を開始したモバイルサイトが、特に20代～40代の女性に支持され、モバイル端末からの購入比率（取引件数基準）が80％に達しているという。

こうした中、ジオシスは、Qoo10に「auかんたん決済」を導入することで、クレジットカード決済に抵抗のあるユーザーをはじめ、クレジットカードを保有していない未成年者など若年層のユーザーや、従来、手数料が発生する決済サービスを利用していたユーザー等の、利用機会の拡大を目指している。

また、このサービスの提供開始を記念し、先着3,000名に1,000円割引クーポンが、抽選で1,000名に1,000円分のWALLETポイントが当たるQoo10「auかんたん決済導入」キャンペーンを、6月30日まで実施する。

どんどん広がるキャリア決済！

　キャリア決済を導入することで、どんなメリットがあるのかといえば、何よりも、各キャリアでの通信料を払う時に、合算することができるため、ユーザーの決済という部分に関して、壁を取り払うことができることだ。

また、4月8日に内閣府経済社会総合研究所が発表した、消費動向調査によれば、携帯電話を所有している世帯の割合は95.3％という結果も出ており、キャリア決済を利用できる消費者は非常に多いことがわかる。

携帯電話であれば気軽にECサイトを見ることができる上に、キャリア決済で決済ができるとなれば、電車の中であっても、仕事の休憩中であってもいつだって買い物をすることができる。カード情報や住所の入力などは人がいるところであると、なかなかやりづらいものだ。

決済方法は数多くあるが、消費者が使いたいと思う、もしくは使える決済方法というのは人によって異なる限。だからこそ、決済方法は多ければ多いほど、購入へのハードルを下げることができるのだが、導入するにも場合によってはコストがかかる。商品やユーザーによって、決済方法を取り入れるべきなのであろう。

その点では、キャリア決済は携帯電話普及率の高さから今後伸びていく可能性が高い。ただ、必ずしもすべてのキャリアを一度に導入できるわけではないことには、注意する必要があるだろう。