楽天株式会社（以下、楽天）より、グループ内カンパニー制の新体制の発表があった。新体制への移行は順次進められており、移行完了は6月末を予定している。

　楽天は現在、世界25カ国・地域において事業を展開、世界で約1万3千人の従業員を擁する企業となっており、これまでにも社内公用語英語化、新オフィス「楽天クリムゾンハウス」におけるオープンなコミュニケーション推進などを進めてきた。

　今回の新体制では、組織・人員配置の最適化により、グループ機能とカンパニー機能の役割、また、各カンパニー統括者のアカウンタビリティー（責務）をより明確にすることと、13のカンパニーそれぞれにおいて、顧客満足度の最大化を実現する機動的なサービスの開発・提供を目指すという。

楽天株式会社、13カンパニーの体制

今回発表された13のカンパニー体制の詳細は以下の通り。

【インターネットサービス】

・Eコマースカンパニー　統括者：プレジデント三木谷 浩史氏
　主なサービス：「楽天市場」「楽天ブックス」
・ライフ＆レジャーカンパニー　統括者：プレジデント 武田 和徳氏
　主なサービス：「楽天トラベル」「楽天GORA」「楽天ウェディング」
・通信＆エナジーカンパニー　統括者：プレジデント 平井 康文氏
　主なサービス：「楽天モバイル」
・インベストメント＆VCカンパニー　統括者：プレジデント 山田 善久氏
　主なサービス：「Rakuten Ventures」「Rakuten FinTech Fund」
・新サービス開発カンパニー　統括者：プレジデント 安藤 公二氏
　主なサービス：「ラクマ」「楽びん！」
・デジタルコンテンツカンパニー　統括者：プレジデント 相木 孝仁氏
　主なサービス：「Viner」「Kobo」「OverDrive」
・オープンEC・AD・アフィリエイトカンパニー　統括者：プレジデント 三木谷 浩史 氏
　主なサービス：「楽天マーケティング」「Ebates」「Slice」
・教育＆人材カンパニー　統括者：プレジデント 小林 正忠氏
・スポーツカンパニー　統括者：プレジデント 立花 陽三氏

【FinTech（金融）】

・カード＆ペイメントカンパニー　統括者：プレジデント 穂坂 雅之氏
　主なサービス：「楽天カード」
・証券カンパニー　統括者：プレジデント 楠 雄治氏
　主なサービス：「楽天証券」
・銀行カンパニー　統括者：プレジデント 永井 啓之氏
　主なサービス：「楽天銀行」
・保険カンパニー　統括者：プレジデント 高澤 廣志氏
　主なサービス：「楽天生命」

楽天がこのような新体制をとったということは、楽天の目線で見て、金融以外のサービスは特にボーダレスに連携しているととらえているということなのだろう。時代の動きに先立ってサービスや会社の体制を変えていくことが求められているのだと改めて感じる。