Webアンケートで発見、試着さながらのジャストサイズ

福島 れい

対象は20万商品、2000ブランド

 ECサイトで洋服を購入する際に多くのユーザーが困る”サイズ”。この悩みを理由にECサイトでの購入を避けるユーザーもいるだろう。こうしたユーザーの購買行動を変える可能性を秘めたWebサイト「unisize(ユニサイズ)」 が先ほどリリースされた。

 こんな経験はないだろうか? ”いつも購入しているブランドで「Sサイズ」がちょうどよいので、別のブランドでも「Sサイズ」を購入した。いざ着てみると、サイズが合わない・・・。”

 そう、ひと口に「Sサイズ」と言ってもブランドが違うと、実際のサイズが異なる場合が多々あるのだ。それ故に、ユーザーは自分にぴったり合う洋服をECサイト上で見つけるのは難しく、ECサイトでの購入を避けることとなる。

 実際に調査結果を見ても、ECサイトで洋服を購入する際、失敗した経験があるユーザーは5割を超え、その失敗理由の47.4%は「サイズが合わなかった」ことによるものだという結果が出ている。(参照:「消費者の個人属性が服のネットショッピングとリスク削減行動に及ぼす影響の考察」)

 では、これだけ多くのユーザーが失敗理由として挙げる”サイズ”の課題が解決できるとどうなるだろう? 洋服をECサイトで購入すること、そのもののあり方が変わってくるのではないだろうか。

 この度リリースされたWebサイト「unisize(ユニサイズ)」では、簡単なアンケートに答えるだけで、身体にぴったり合うサイズを表示してくれるサービスだ。

 ぴったりサイズの見つけ方は次の通り。まず、ほしい洋服を見つけ、「あなたにあったサイズを調べる」というバナーをクリック。そこに普段着用しているぴったりサイズの洋服のサイズとブランド名を入力。さらに性別、身長、年齢、体重を入力し、身体の特徴を選択する。これで、はじめに選んだ欲しい洋服の購入すべきサイズがわかるのだ。対象となるのは現状、商品20万点以上、そのブランド数は2000を越える。

 ここで選んだ洋服は、同一画面からECサイトへ移動し購入できるようになっており、Webサイト上でサイズをフィッティングし、購入までスムーズに行える仕組みだ。

 unisizeのリリースにあたり、株式会社メイキップ 取締役 山崎 慎一さんは、「unisizeを利用したユーザーは、購入前にサイズの不安を解消している状態です。それによる安心感は顧客満足度を高めるだけでなく、購入率アップにもつながります。すでにいくつかの大手アパレルブランドさんでは、購入履歴や実際の採寸結果を会員IDなどに紐づけるサービスも展開されています。今後、益々ぴったりサイズを求めるユーザーの声は高まっていくと予感しています。」と語る。

 現状、ECサイトでも実店舗でも洋服を購入する際には、デザインや素材などと共にサイズを選ぶことが当然のこととなっている。しかし、unisizeのように手軽にサイズがわかるサービスが普及すれば、サイズに悩まずに購入できる日がくるかもしれない。unisizeは洋服の購買行動を変え、ECサイトのあり方さえも変えるきっかけとなり得るのではないだろうか。


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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