メルカリが越境取引を通じて香港進出 台湾に次いで2カ所目
株式会社メルカリ(以下、メルカリ)は2025年5月7日より、越境取引を通じて香港へ進出することを発表した。同社が注力するグローバル戦略の一環で、越境取引を通じた進出は台湾に次いで2カ所目となる。
香港から「メルカリ」への登録、購入が可能に
香港はEC取引の約25%は越境取引となっており日本との取引は、中国・米国に次ぐ3位となっている(※1)。また、訪日外国人客も多く、2024年の訪日外国人客数の人口分布に対する割合は国・地域別でトップに(※2)。メルカリでは、こうした日本の商品が受け入れられやすい市場であることから今回の越境取引を通じた進出を決定した。
香港現地の顧客は「メルカリ」に会員登録し、Web版「メルカリ」より日本で出品された商品を購入することが可能。アプリ内の言語は繁体字または英語、価格表示は日本円または香港ドルでの表示ができる。
※アプリの画像はイメージ。画像出典:株式会社メルカリ
台湾に次ぐ2カ所目の進出
香港に先んじて、2024年8月より、台湾在住の顧客は「メルカリ」に会員登録し、Web版「メルカリ」より直接商品を購入することが可能となっている(※3)。
海外顧客が直接「メルカリ」に会員登録できるようになった国・地域は台湾が初めてであり、以降、2025年3月には登録者が20万人(※4)を突破。より多くの国・地域の顧客に利用してもらうことを目的に、台湾に次ぐ2カ所目として香港に進出することとなった。
メルカリは、中期的な経営戦略としてさらなるグローバル展開に力を入れており、2019年から越境取引を開始し、国内だけでなく海外顧客を含めた価値の循環を加速してきた。また、5月7日に発表された2025年6月期第3四半期決算(資料 ※5)の中でも越境取引を高成長領域と捉えている。
グローバル展開を推進するメルカリの動向を引き続き追っていきたい。
※1:Export to Hong Kong: position your business for success(DHL Group)
※2:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数(2024年12月および年間推計値)」、香港政府統計処
※3 関連記事:メルカリの越境取引事業が拡大 「美露可利」として台湾に進出
※4:サービス開始時から2025年3月までの累計登録者数
※5:株式会社メルカリ FY2025.6 3Q 決算説明資料