挫折した無職の元エリートがECコンサルとして大成するまでの泥臭い軌跡

ECのミカタ編集部 [PR]

株式会社ワンプルーフ 取締役 仲村和浩氏

楽天市場やYahoo!ショッピングなど、モール系ECサイトの運営代行で圧倒的な支持を得る株式会社ワンプルーフ。そのECコンサルティング事業を立ち上げから牽引してきたのは、同社の取締役である仲村和浩氏だ。エリートをこじらせて社会人生活のスタートに失敗した仲村氏が見出した、モール運営代行を成功させるための秘訣とは。闇の時代から光の当たる場所へとたどり着くまでの足跡を追う。

エリート学生が出来損ない社会人へと転落。現実を知った若者が立ち上がるまで

勉強もスポーツもできるエリートとして学生時代を送った仲村氏。法学部で名の知れた大学に入学して資格取得を目指すも思い通りにいかず、卒業を2年も延長して大学に在籍していた。

「結局資格は取れずに挫折して、たいして就活もしないまま内定をもらった会社へ入社しました。周囲には優秀な友人たちがいたので焦りを感じ、具体的なビジョンもないまま『自分はもっとできるはずだ』とイキがっていた、ただの世間知らずでした」と仲村氏は振り返る。

新卒で入社した不動産会社をすぐに辞めてしまい、転職した大手求人媒体の会社も早期退社。折しも世界中がリーマンショックによる大不況にあえいでいた時期だ。

「2社目を辞めてからは地獄でした。50社以上にエントリーしても、自分を雇ってくれる会社は皆無です。そりゃあそうですよね。自分が甘かったのだ、自分は出来損ないの新社会人なのだと思い知りました」そう仲村氏は言う。

そして、すでに株式会社ワンプルーフを立ち上げていた大学時代の同期である同社代表取締役の平山氏に頭を下げた。しかし当時同社は出版事業のみを行っていて2期目に入ったばかり。仲村氏を雇う余裕などなかった。

「それでも完全歩合制なら、とチャンスをもらいました。ちょうど平山が事業転換を考えていたタイミングだったので、新しい『ECコンサルティング・運営代行事業』を私1人ではじめることになったのです。5社成約したら契約社員として固定給発生、10社成約したら正社員という条件でした」。

学生時代から起業を考えていたという平山氏は以前から独学でwebやシステムを学び、ECについての知見もあった。しかし、仲村氏は当時ECについては全くの素人。しかも正社員までのハードルは相当に厳しい。それでも、生きていくためにはやるしかなかった。仲村氏は深夜バイトをしながら、同社が持っていた楽天ショップのアカウントをひたすらいじり、webや本で情報を集めてECについて学んでいったのだ。

信用力ゼロではじめたECコンサル事業に実力と実績が追いついたとき

信用力ゼロではじめたECコンサル事業に実力と実績が追いついたとき

何の実績も信用力もないまま、はじめるしかなかった『ECコンサルティング・運営代行事業』。人の2倍3倍働いても、やっと同じところに立てるかどうかというところまで出遅れた社会人生活の再スタートだった。

「当時はガラケーサイトが全盛で、それに特化したニッチなサービスでスタートしました。これは手間がかかりリソースが追いつかないので、競合があまりいなかったのです。でも逆に、高度なスキルがなくても時間さえかければできるソリューションでした」そう仲村氏は話す。

アピールできるのは「なんとか役に立ちたい」という熱意だけ。それが2ヵ月で5社と契約、4ヵ月で10社と契約という成果につながり、晴れて正社員として雇用されるに至る。その頃から現在まで契約が継続されているクライアントもあるという。

「自身の知見がすごいスピードでたまっていくのを感じていて、成長している実感がありました。でも当時は何も考えずにただがむしゃらにやるだけ。その中でも打った施策がすぐに数字として見えるECの面白さを感じ始めていました。熱意だけでひた走ってきた事業が1つのソリューションとして形になってきたのは、チームの体制をしっかり整えた2012年頃ですね」。

ガラケー向けからPCサイト、スマホサイトを含めたサービスへと拡大し、社内でクリエイティブチームとディレクターチームを揃えた体制を構築。品質を担保しながらスピード感を持ってサポートできる環境を整え、現在はデジタルマーケティングを始め、EC販売促進だけではなく物流やオペレーション等EC事業全体の戦略、戦術にまで対応したソリューションを提供しているという。


「多くのクライアントは運営リソースや実行力にも課題があり、コンサルだけでは解決できないケースがほとんど。そこで社内で包括的にご支援できる体制を構築しました」。

クライアントと一緒に汗をかきながら積み上げてきたワンプルーフの実績が評価され、現在の顧客の大半は長期でのお取引になっているという。有名企業からも名指しで依頼をされるまでの快進撃だ。

「苦しい時期があったからからこそ、お仕事をいただけることが心の底からありがたい。だからこそどうにかしてお役に立ちたいと思います」そう話す仲村氏は、ECコンサルティング事業を通じて“成功する理由”と“失敗パターン”に気づいたという。

一緒に走れるか、一緒に汗がかけるかが成否を分ける

無職だった若者が、IT企業の役員にまでなった。輝かしいサクセスストーリーのようだが、仲村氏と同社のやり方は、あくまで泥臭い。

「楽天市場やYahoo!ショッピングがイベントやセールを仕掛けるとなるとフレキシブルな対応が必要となりますが、そこをイヤがるベンダーが多い。当社はコンサル会社ですが、フレキシブルに動ける運用のリソースを持っています。いわゆる戦略だけでなく、戦術が打てるのが強みです」。

モールのサイト運用は限定的かつ特殊で公式サイトのそれとは全く違い、ここに強みがあるベンダーは他にあまりない。だからこそ、同社には他のベンダーから切り替えて契約を希望するクライアントが多いのだ。

「モールは運用の手数とスピードが必要となるから他社は力を入れられない。それを僕らは『絶対負けない』と自信を持って言えるのです。でも、成功事例に共通している大前提は、あくまで“勝負になる商品であること”。例えば、「オリジナル=必ずしも優位性があるわけではない」ということ。“市場ニーズに応えうる商品であるかどうか”がポイントです。シビアですが、売れないものは売れない。我々は1を100にすることはできても、0を1にすることはできません」と仲村氏は言い切る。

「この商品では何をしても売れない」というときは、クライアントにハッキリとそれを伝えている。同時にクライアントにおけるEC事業の可能性や在り方について寄り添って話をするそうだ。そしてもうひとつ大切なのが“自走する意識があるかどうか”だという。

「運営の主体はあくまでクライアント企業。その意識があるかどうかで、結果は大きく変わってきます。いろいろな事業の中の1つであることが多いECだから、丸投げしたいという事情もわかる。他の事業を中心に展開しており、EC事業はまだまだ付帯的な事業として位置付けられている企業が多いのも事実。でも『任せておけば大丈夫』ということではありません。ECサイトを出せば売れる時代は終わりました。一緒に汗をかいて、一緒に走ろうという意識がなければ、絶対にうまくいきません」仲村氏はそう力を込める。

形のないコンサルティングにどう価値を与えるか

形のないコンサルティングにどう価値を与えるか

サービス導入後、順調に成長しているケースがほとんどという同社のクライアント。手がけた某メーカーのモール店では、2〜3年で売上げが10倍以上になった事例もあるという。クライアント企業が、何となくやっていただけの運営方針を見直し、戦略的かつ計画的に運営するというスタンスに切り替えた結果だ。

「web制作ができる会社はこのご時世いくらでも存在します。『新商品が出ました』と言われれば商品をアップすることはできますし、この商品ページを作りたいと言われればどこでも作ることはできる。ですが、“売る為に特化した業務”を提案することは容易ではありません。このモールではこうした方がいいとか、プロモーションをどう設計するかとか、おそらく大半のショップはできていないと思います」そう仲村氏は指摘する。

EC事業者側で担当者や店長を経験していたメンバーが多いという同社のディレクター。だからこそ、クライアントと感覚的に近い距離でコミュニケーションが取れるのだ。さらに、社内にはナレッジを蓄積する仕組みが整っている。過去の課題に対する施策・効果や業界のトレンドなどの情報を社内SNSやプラットフォームで共有し、タグ付けして引き出せるため、ディレクターは自分の経験値だけでなく他のスタッフの経験や情報も取り入れていける。

「コンサルティングサービスは世界一怪しい商売だと思っています(笑)。それに対してお客様にどう価値を感じていただくか。最終的に結果が出るまでのアプローチとして、どれだけ効率的に、お客様の状況を踏まえた上で導いていけるか。その過程がサービスであり、ソリューションだと思っています」。

名だたる企業からの依頼も受けるようになった今、この知見を活かして新しいモデルの事業の立ち上げを検討しているという同社。暗闇を抜け出し輝かしい場所へ立つ仲村氏は、辛酸をなめた若い頃の経験をどう思うのか。

「今はお客様がいることが本当にありがたいし、これは仕事がないという経験している人にしかわからないと思う。苦境に立たされた時代があったからこその今だと思います。ただ、若い頃で良かった・・というのは本音ですし、お仕事を頂いたお客様にも、チャンスをくれたワンプルーフにも感謝しています。これからは更に多くのクライアントの期待に応えていきたい。今以上に広い領域で多くのニーズに応えられるECのトータルソリューション事業会社を目指したいと思っています」。

同社と一緒に汗をかく覚悟があれば、満足いく成果に導いてくれるのではないだろうか。モール運営につまずいているショップは、一度仲村氏にアポを取ってみてはいかがだろうか。

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