EC事業者のメーカー化事例が増加中 商品卸のポイントとは?

ECのミカタ編集部 [PR]

BtoCでスタートしたネットショップが、自社ブランドを開発して、他の事業者に卸してメーカーポジションを獲得するという、いわゆる「メーカー化」が進んでいるという。どのような背景でネットショップは「メーカー化」するのか、いざ「メーカー化」して事業はスムーズに展開できるものなのか。

BtoB-ECに精通するお三方(株式会社ラクーンコマース 経営企画部長 元 健一郎氏・ハングリード株式会社 Business Department Sales Unit Planning Leader 宮本 一麻氏・株式会社Dai 執行役員 東京支店長 B2BソリューションDiv. 鵜飼 智史氏)にお話を伺った。

ネットショップの活路は、メーカーポジションの獲得にあった

株式会社Dai 執行役員 東京支店長 B2BソリューションDiv. 鵜飼 智史氏

――ネットショップのメーカー化とは、どのようなことなのでしょうか

鵜飼:先日、ヤフーがZOZOにTOB(株式公開買付け)をかけて買収すると発表しました。BtoC-EC業界は、昨今パワーゲーム化してきているように感じています。楽天市場、Amazon、そしてヤフーショッピングに代表されるようなメガストア化していくことで、競争優位を獲得しようという動きです。ヤフーのZOZO買収は、まさに象徴的です。

ECビジネスは、比較的参入が容易であったために、多くの新規参入があり、競争が厳しくなってきました。以前なら、ひとつでもふたつでも優位性ある商品さえあれば、“ネットで買える”という利便性だけでそれなりに成長できました。しかし、競合ひしめく今の環境では、商品での差別化が難しくなってきています。特に仕入商品を扱っているネットショップでは商品自体での差別化が難しくなっています。

そこでネットショップとしては、競合ショップが持っていない独自の商品を開発することで、優位性を獲得しようと動き出しているのです。リアルの小売業界でも独自のPB商品を投入することは当たり前の戦略になっていますから、ECでも同様の動きが始まっているということだと思います。

そして、魅力のあるオリジナル商品が開発されれば、自分のショップだけで販売するのではなく、「卸」という形で商品供給を増やし、収益を高めていこうという動きになるわけです。これがネットショップのメーカー化です。実際、当社のお客さまからのご相談も「自社ブランドで卸売事業を始めたい」というお話が年々増えてきていますので、このまま大きな流れになっていく手ごたえを感じています。

:当社では、BtoBの販路開拓ができるECモール「スーパーデリバリー」を始めとするBtoB向けのサービスを展開しています。メーカー化の動きといえば、アパレルメーカーと縫製工場をつなぐサービス「SDファクトリー」では、最近ではネットショップを含む小売事業者の方からの問い合わせが増えています。

鵜飼さんがおっしゃるように、小売業界では以前からPB商品の開発に積極的でした。エンドユーザーにもっとも近いところにいる小売業は、消費者ニーズやトレンドを熟知しているという優位性があるので、売れ筋商品を開発しやすいということもあります。

一方で、縫製工場などの製造現場でも、最近では小ロットの生産にも柔軟に対応するところが増えています。このようにオリジナル商品を作りやすい環境が生まれているのも、ネットショップのメーカー化を後押ししていると思います。

宮本:当社は在庫管理を始めとするバックオフィスの効率化をサポートすることがメイン業務なのですが、最近の傾向として、BtoCでスタートしたネットショップさんが在庫の効率化に成功すると、まずは自社店舗での販売力の強化に動き出します。店舗の色を前面に押し出したブランディングが可能となる自社店舗の強みを生かして、ファンやリピーターを確保し、さらなる売り上げ利益の増大を図るわけです。

そこが一定の成果を上げると、さらに売上を伸ばすために、ECを含む他の小売店に商品を卸したいと考え、BtoBへ向けて動き出すという流れがあるように感じています。

BtoC-ECからBtoB-ECへ進出する際に、超えるべきハードル

株式会社ラクーンコマース 経営企画部長 元 健一郎氏

――現実問題として、BtoCとBtoBでは、そもそもの仕組みが異なるために、超えるべきハードルも多いのでは?

鵜飼:ひとつ大きなハードルとしては、販路の開拓があると思います。いわずもがなですが、BtoCは一般消費者が売り先ですから、商品特性に合わせてターゲットを絞ることはあっても、基本的にすべての個人が対象です。

しかし、BtoBだと対象は企業などが中心で、より適切な対象の選定やアプローチが必要になります。ここを間違えると、卸先は増えたが、自社ECでの売上が低迷するという事態に陥ることもあります。その点、当社の『Bカート』では完全会員制にできることはもちろん、取引先ごとに販売する商品を制限できるため、選定基準さえ明確にしておけば卸先の開拓のリスクをある程度抑えることができます。

:それと、BtoC専業でやっていたネットショップさんが、BtoBで卸をやる場合、「掛け率」の概念がないために、適切な卸価格を設定できずに、苦労するというケースが多いように思います。極端な話ですが、自分たちが一般消費者に販売する価格に近い単価で商品を卸そうとしてしまいます。しかしそれでは、仕入れる側は商売にならないので、仕入れを躊躇してしまいます。結果として思うようにBtoBが伸びないということになってしまうのです。

それと、売掛金の問題も発生します。リアルの小売で考えればわかりやすいと思いますが、お店で商品を買う時は、その場で現金で支払います。クレジットカードなどは後日入金されますが、基本は現金商売です。しかし、卸は掛売りが基本です。そのため、BtoCではキャッシュフローに問題なかったが、BtoBを始めたことで、キャッシュフローが厳しくなるということもあります。

鵜飼:先進的な事業者ならデジタル化が進んでいることもありますが、旧態依然のBtoB専業の事業者さんなどの場合、あいかわらず“注文書をFAXで送ってほしい”というところもあります。

“デジタルでやりたい”というと“じゃあメールで”となるのですが、メールで受けた受注を紙ベースの受注書に書き起こして、それをFAXで送ってくる、というケースもいまだにあります。

消費者に売るというシーンはEC化されているのに、仕入れのシーンはアナログのままというちぐはぐな状況が生まれています。BtoB-ECを効率的に展開するためには、BtoBのオペレーションに合致したシステムの導入は不可欠なのです。

宮本:在庫管理の問題もありますね。BtoCからはじめて、やがてBtoBを展開するようになると、在庫を切り分けるようになることが多いのです。こっちはBtoC用の在庫、あっちはBtoB用の在庫、というわけです。同じ商品なのに在庫を切り分けることによって、BtoB用の在庫は捌けたけれど、BtoC用の在庫が残って不良在庫化する、みたいなとこが発生するのです。

当社は在庫管理を通じて顧客企業の売上げ最大化をお手伝いすることがミッションですから、在庫が残っている状況が発生していれば、顧客に対して問題提起することもあるのですが、そもそもBtoC用在庫とBtoB用在庫を管理する部署が異なっていて、在庫連動などがスムーズに行かないというケースもあります。

そもそも、BtoCでは商品1個単位での管理ですが、BtoBだとケース単位だったりするので、管理ロットの違いで在庫連動に苦労する事業者の方もいるようです。

優れた外部パートナー選びが、メーカー化成功のキー・ファクターとなる

ハングリード株式会社 Business Department Sales Unit Planning Leader 宮本 一麻氏

――さまざまなハードルを乗り越えて、BtoBを成功させるためのポイントは何でしょうか

鵜飼:ネットショップのメーカー化で成功している事例などを見ると、自社のネットショップで販売する商品と、卸用の商品を変えるというところもあります。たとえば、化粧品などを扱っている場合、もともとBtoCだったものを、美容室に卸すような形でBtoB展開するケースがよくあります。この時、まったく同じ商品だと、自社競合(カニバリズム)の問題や掛け率の問題などが発生しがちです。

そこで、内容は同じだけれど容量を変えたり、パッケージを変えたりして、違う商品に仕立てるのです。他にも様々なテクニックがありますが、BtoB ECで成果を挙げておられる事業者の皆さまは、こういった工夫によって自社商品販売とのカニバリズムを防いでおられますし、掛け率の問題も解消されているようです。

:販路開拓については、当社のスーパーデリバリーをご利用いただくことで、BtoBの販路開拓に知見のないネットショップさんでも、比較的スムーズに販路開拓していただけると思います。

また、先ほどもちょっと触れましたが、売掛金の問題を解消するサービスもありますので、そうしたサービスを活用いただくことで、円滑なBtoB事業展開をしていただけます。

鵜飼:もう少し具体的に利用シーンを書いてもいいかもしれません。「ネット上での卸売り、掛け取引は当社の『Bカート』をご利用いただくことで初期投資を抑えて実現できますし、オペレーションの効率化も十分可能になります。

宮本:当社は『zaiko Robot』をはじめとした在庫管理ツールをご用意していますので、在庫の効率化の部分で強力にバックアップすることができます。『Bカート』および『スーパーデリバリー』との連携もできますので、BtoB-ECを加速させたいとお考えなら、ぜひご活用いただきたいと思います。

鵜飼:冒頭でお話ししたように、BtoC-ECは、ある意味で過渡期に来ていると思います。そのため、メーカー化を促進してBtoB-ECに活路を開く事業者がますます増えてくると思います。

今はまだ、この分野はブルーオーシャンと言えますが、BtoC-ECがそうであったように、やがては競争が激化してくるでしょう。ですから、BtoB領域への進出をお考えの事業者さまにはできるだけ“早く”取り組んでいただくことをおすすめします。

――今後ますます、ネットショップのメーカー化は加速するに違いない。すでにBtoB事業に着手している方はもちろん、これからこの分野にチャレンジしたい方は、やはり専門家に相談するのが近道だろう。今なら3社のサービス資料をまとめて請求することができるので、ぜひ一度チェックしてみてはいかがだろうか。

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