バルクオムが語る後払い決済「atone」と新規顧客獲得の戦術

ECのミカタ編集部[PR]

近年日本のスタートアップの中でも注目されるD2C。
その中でも一際大きな存在感を放つのが、メンズスキンケアブランド「BULK HOMME」を展開する「株式会社バルクオム」である。

バルクオムはサッカーフランス代表のキリアン・エムバペ選手とのグローバルアンバサダー契約や、木村拓哉氏を起用したテレビCM等の大型プロモーションを行ってきている。一方で新規顧客獲得戦術のためのデジタルマーケティング領域においては、正反対とも言える愚直で緻密な改善を重ねているという。

その改善の中で大きな成果を発揮したのが、ネットプロテクションズの後払い決済「atone」の導入だという。

今回はバルクオムの国内事業本部eコマース部部長の合田氏に、急成長するD2C事業の新規顧客獲得戦術と、「atone」の導入理由や成果について話を聞いた。

会社の急成長に耐えうる、新規顧客獲得戦術とは

メンズスキンケアブランドとして、世界シェアNo.1を目指すバルクオムは、2013年にD2C-ECを軸として事業をスタートさせた。合田氏にメンズコスメという今までにないジャンルでD2Cに挑戦したきっかけを聞いた。

合田氏:もともと代表の野口が、メンズコスメのECサイトを作ろうという事業構想でスタートしようとしたのですが、なかなか“これだ!!”と思えるメンズコスメ商品に出会えませんでした。

他にもさまざまな可能性を検討したのち、“いい商品がないなら、自分たちで開発するところからはじめよう”ということで、商品開発に着手しました。
当時はD2Cという言葉すらなかったのですが、今振り返ると結果的にD2Cというスタイルになったのです。

 
より良い商品の提供を重視し、結果として自分たちで生産から販売まで行うことになったバルクオム。その提供価値は商品自体にとどまらず、「商品を買うこと」自体にも価値を見いだせるようなブランド設計を行っているという。

合田氏:バルクオムの商品には短期的な“使った瞬間の心地よさ”と、長期的な“使い続けることで得られる健康な肌の実感・効果”という2つの価値が内包されています。お客様にバルクオムという商品を長く使って頂くことで両方の価値を提供したいと私たちは考えています。

また、バルクオムを使っていただく際の購買体験自体も価値として提供できればと考えています。例えばバルクオムの商品を買っていただくとき、ユーザーにとって使いやすいかどうか、買った後も適切に使えるかどうかなど、商品だけでなく「バルクオムを通じてお客様に体験いただくこと全て」の価値の最大化を一番大切に考えています。

独自の価値提供へのこだわりも強い。いわゆるディスカウントによる顧客獲得は行わず、あくまでユーザー自らが「買いたい」と思えるようなブランドづくりを目指しているという。

多くの人に憧れのブランドとしての認知を取る、そのためにサッカーフランス代表のキリアン・エムバペ選手とのグローバルアンバサダー契約や、木村拓哉氏を起用したテレビCM等の大型プロモーションを行ってきている様子がうかがえ知れる。

しかし合田氏は、テレビCM等派手な施策はマーケティング全体の一部に過ぎず、バルクオムの新規顧客獲得戦術の本質はあくまで「データドリブンな意思決定」と「仮説を持った施策の数」を重視し、愚直に改善を行っているだけだと言う。

合田氏:基本的には計測できる限りのデータを収集し数多くの施策を試す。基本的なことを忠実に行っていくことが重要だと思っています。

D2C事業者として顧客のこと考え抜いていると言っても、私たちとユーザーはあくまで違う人間です。そのためマーケティングという視点においては、担当者の主観や思い込みで施策の良し悪しを判断するべきではありません。あくまで測れるデータはすべて測り、データによって判断する。このことが重要です。

計測したデータに基づいて仮説を立て、施策を数多く実行していくことも重要です。広告URLごとのLPへの遷移、ユーザー滞在時間やヒートマップでの分析、オファーによるCVRの変化、購入後の継続率、LTVからCPAを算出します。そして広告費のアロケーションを日単位で行うことで施策の改善を行っています。

また、バルクオムでは指名検索数も重要な指標と捉えています。そのためCVにつながらなくても指名検索が連動して増える施策は許容CPAをあげ、ブランディングや新規ユーザーの醸成も行っています。テレビCMに限らず、Youtubeの動画広告なども該当します。

モーニングルーティンなどの動画もCVよりもBULK HOMMEを知ってもらうことを最優先に考えて制作しました。


一方でD2Cというビジネスモデルやメンズコスメというジャンルは通常とは大きく異なる事業である。それ故に合田氏の仮説が外れ、施策が当たらないことも日常茶飯事だったという。

合田氏:とくにメンズコスメという誰もやったことのない領域のため、従来のマーケティング手法が通用しないこともよくあります。

例えば「同じコスメだから効果はあるだろう」考え、女性向けコスメで流行っていた施策をそのまま導入したことがあります。びっくりするほど刺さらなかったですね。正直に言って我々にも、どの施策が当たるかわかりません。

だからこそ、新規顧客獲得戦術の施策は「ユーザーのためになる可能性がある施策はすべて試し、データを元に改善を重ねる」ことで少しでも成功確率を上げることが必要なのです。


データドリブンなマーケティング施策は細部にまでおよび、ユーザーとの接点すべてのCVRやLTVを必ず計測し、改善につなげるのだという。それは決済においても例外ではない。

合田氏はユーザーの決済選択画面の離脱や決済ごとのCVR・LTV等取れる限りのデータを計測し、決済の導入について改善の余地があると見抜いたのだ。

新規顧客獲得戦術のための秘密兵器「atone」の成果

その後バルクオムは従来使っていたクレジットカート決済、AMAZON PAY、ネットプロテクションズの「NP後払い」に加えて、atoneを新たな決済手段とし自社のEC内に導入することとなる。

合田氏に導入までの経緯や実際の成果について聞いた。

合田氏:バルクオムがatoneを導入したのは、2019年の10月です。
データ計測や施策を実行する中で、「決済にもまだ改善の余地が有るのではないか」と思うようになっていました。決済手段の追加を検討していたところ、「NP後払い」を利用していた縁でatoneの紹介を受けました。

atoneについては、従来のNPの後払いの機能に加えて、毎月の支払いをまとめてコンビニで行えることやポイント付与等の機能があり、決済の中では他よりもユーザー体験が良いことは知っていました。

一方で、決済の際に会員登録が必要という点がネックになるなと思っていました。会員登録は電話番号・住所等簡単な情報入力で済むため、ユーザー体験は損なわないと説明いただきましたが、私の予想では会員登録による離脱は一定起こるのではないかと思いましたね。atoneのCVRが他決済よりも低くなりユーザーに選ばれなければ、すぐに取り下げることも考えていました。


しかし、atoneを導入してから約1年。
結果として合田氏の予想は大きく外れた。
多くのユーザーがatoneを選択し、その後も使い続けるという傾向が、計測したデータから明らかになったのだ。

合田氏:結果的にatoneは多くのユーザーから選ばれています。私も予想外でした笑
継続的にデータを見ているのですが、atoneは他の後払い決済以上に幅広い年代層のユーザーから選択されています。

また、決済選択率だけでなく、atoneを選んだユーザーのLTVも高いので、atoneの導入は数字の改善施策として「成功」だったなと思っています。当初懸念していた会員登録によるCVR低下もデータ上現れず、ユーザーにとってatoneの会員登録はそこまで離脱のポイントにならないようです。


合田氏はatoneがユーザーに選ばれる理由を「ユーザー体験」ではないかと推測する。従来の後払いの場合、「クレジットカードを使いたくないユーザー」がターゲットであったのに対して、atoneはより幅広い層を対象とするサービスだと力説する。

そのため合田氏の想定していた、後払いとしての決済選択率を大きく上回る事になったのではないかということだ。
また、atoneのもつユーザー体験はバルクオム全体のサービス価値も高めている。

合田氏:従来の後払い決済では「クレジットカードを使いたくないユーザー」がターゲットだったと思います。
それがatoneの場合、いうなればクレジットカードに近いメリットも持つ後払い決済です。

「クレジットカードの情報を入力するか、atoneで会員登録するか、どちらが楽か」くらいのライトな考えのもと、多くの人がatoneを選んでいるのではないかと思っています。よりユーザーフレンドリーな決済を導入したことで、バルクオム全体で提供できる価値も向上できたと考えています。

また、EC事業者の視点で見ると、他ECでatoneを利用した特定の顧客を自社サイトに誘導できるのも、会員制でポイントプログラムを有するatoneならではの強みだと思っています。

世界を狙う、バルクオムの成長戦略と国内市場での展開

EC業界においてバルクオムといえば、D2C-ECの成功例として取り上げられることが少なくない。しかしバルクオム自身は、そこに執着はないようだ。ご存知の通り、バルクオムは国内にとどまらず、全世界での価値提供を目標に動いている。

合田氏:バルクオムのねらいは、あくまでも“世界シェアNo.1”です。もっとも迅速に市場にアプローチする手段として、D2Cというスタイルを軸に据えたスタートアップにしましたが、D2Cにこだわりはまったくありません。

進出した各国の文化や社会習慣にあわせて柔軟に対応していくつもりです。少しでもより多くの人にリーチできる販売方法を積極的に展開していきたいと考えています。

その一環で、この5月からはヨーロッパ市場への本格的な進出もスタートさせました。当初はリアルのリテールを含む展開を目指していたのですが、コロナの影響で、現時点ではECを軸にした展開となっています。


一方で、国内のD2C展開については、どのように考えているのだろうか。
合田氏は基本的なスタンスは変えず、愚直に改善を重ねるマーケティングスタンスを続けることで、まだ事業成長の余地はあると言う。

合田氏:とりあえず、考えられることはやってみよう、というトライ&エラーのスタンスで事業拡大に向けて取り組んでいきます。

施策のストックはある程度もっていますし、1年前に失敗した施策であっても、今年もう一回トライしてみることもあり得ます。市場環境が変われば、結果も違ってくるだろうという発想です。

KPIとしてのLTVについても、プロモーション施策ごとにどうなのか、決済方法ごとに比較してどうなのかを見極めています。こうしたスタンスは今後も変わらないと思います。


データドリブンな事業展開で急成長を遂げるバルクオム。そのバルクオムが導入し、評価しているatoneは、多くのEC事業者にとっても有益な決済方法だといえよう。

さらなる成長を目指しているEC事業者なら、この機会にぜひ、atoneの導入の検討をお勧めしたい。

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