発注業務もDXできる! 担当者の勘も特殊な仕入れルールもAIが再現

ECのミカタ編集部 [PR]

欠品を起こせば売上は減ってしまうし、一方で在庫過多となれば経営に打撃を与えてしまう。「商品仕入れ」は、EC事業の“肝”といっても過言ではない。だが、その神髄は発注担当者のスキルに依存するところが大きく、重要な業務でありながら、これまで効率化や精度向上にデジタルが貢献する余地は少なかった。

発注業務のDXが進まないのはなぜか? どうすればDXが実現するのか? 発注業務の支援ツール「α-発注」を提供する株式会社infonerv 代表取締役の江田研人氏と、共同設立者で開発責任者の江崎貴裕氏に聞いた。

発注業務は“勘と経験と度胸”がものを言う!? かかる膨大な時間

──昨今ではEC事業の各工程においてDXが進んでおり、それを支援するツールも多く提供されています。

江田研人氏(以下、江田) そうですね。数多くのツールベンダーが出現し、デジタルマーケティングや接客などのフロント関連から、受注処理や出荷業務といったフルフィルメントまで、多くの工程で自動化が可能になっています。ただ、商品仕入れの業務においては、基盤となるデータの蓄積がなく、DXが進んでないという実態があります。

──発注業務をDXするのは難しいのでしょうか。

江田 発注業務についてはルールやナレッジが言語化されておらず、発注担当者の頭の中だけに何となくある“勘と経験と度胸”がものを言う、そんな企業も多く見られます。さらに深刻なのは、そういった業務をマニュアル化・効率化しようとしても、参照すべきデータが存在しないケースです。

江崎貴裕氏(以下、江崎) 仕入れ先ごとに異なるロット数やリードタイムなどの必要情報が整理されておらず、整理されていたとしても、過去の販売数はもちろん、天候、曜日や日にち、季節、市場のトレンド……発注量を決める際に考慮しなければならない要素が無数に存在します。結果的に、発注業務は人の経験に頼らざるを得ず、膨大な工数が割かれているのが現状です。

──発注業務に関連するデータの整理だけでも大変そうです。

江崎 発注に必要なデータは分散していることがほとんどで、システムごとにデータの形式は違います。複数のシステムからエクスポートしたデータをExcelで切り貼りして、一つにまとめる加工だけでも大変です。「こんなに作業時間がかかるんだったら、自分が感覚でやってしまった方が早い」と考える担当者は少なくありません。

発注業務のDXに必要なこと

──では、発注業務をDXするには、どうすれば良いのでしょうか。

江崎 まずはDXに必要なデータを揃えることです。例えば日別の出荷データや受注データ、在庫数など、基本的なデータは非常にシンプルです。そのデータを取りまとめ、フォーマットを統一する必要があります。

江田 もう一つ必要なのが、仕入れ条件の明文化です。データの成型よりも、こちらの方が難しいかもしれません。例えば一つの仕入れ先にしても、「このブランドは何個単位で発注しないといけない」「最低発注ケース数が決まっている」「コンテナを埋めるために商品を追加する必要がある」といった細かな条件が、既存のシステムに登録されていることはまずありません。

──仕入れ条件が、属人化しやすいポイントにもなりそうですね。

江田 私たちは「α-発注」をご利用いただく際に、事業者様に仕入れ条件をヒアリングするのですが、それだけで何時間もかかりますし、その全てをデータにすることを考えると、内製で行うハードルはかなり高いと思います。その点、当社の「α-発注」を使えば、発注担当者だけが持っている複雑な仕入れ条件をデータに落とし込んで、AIを駆使して業務を自動化できます。

データのプロが導入前から伴走し最適な発注量をAIが導き出す

──「α-発注」は、どのようにこれらの課題を解決するのですか?

江田 まず各種データや仕入れ条件の整理ですが、データのプロである当社が導入前から伴走し、事業者様ごとの事情を考慮して発注環境を整えます。データの加工や分析の知見がない事業者様でも、「α-発注」で発注できるようになるまでサポートします。

江崎 仕入れ条件に関しては、デフォルトで広範な設定ができるように開発していますし、その枠を超える条件についても、独自にカスタムして実現できるようにしています。過去には非常に複雑な仕入れ条件を持つ事業者様もいらっしゃいましたが、当社のサポートによって、自動化することに成功しています。

──「α-発注」導入後の業務イメージを教えてください。

江田 毎日自動でデータが集計され、担当者様が出社された時には、発注すべき商品や適切な数量が一覧になった発注リストが生成されています。リストは仕入れ先ごとに作られますので、そのまま発注するだけで業務は完了です。仕入れ先ごとの条件も加味されていて、例えば「本当は発注不要だけど、最低発注ロットを満たすために追加した商品」も確認できます。

江崎 過去の在庫データや入出荷のデータなどはグラフなどで可視化します。ダッシュボード上には直近4週の値や、前年同週の値も表示されますので、この後の変動予測がしやすく、仕入れ数の判断にも役立ちます。AIが「このSKUの在庫は過剰である」とか「このSKUは売上が徐々に下がっている」というような検知をしてアラートを出したりもします。

発注画面で、要注意SKUにアラートが表示される(画像提供/株式会社infonerv)

──このリストやアラートをもとに、担当者は発注書を作成すれば良いわけですね。

江田 あとは事業者様の業務フローに乗せて発注するだけですが、必ずしもリスト通りに発注する必要はありません。経営判断として、あえて欠品させたり、逆に在庫を余分に抱えたりするケースはあるでしょう。「α-発注」は効率的に発注の精度を高めるのにご利用いただければと思います。

「α-発注」内で発注書を作成し、登録している仕入れ先にメールや電子FAXを送信する機能も近日リリース予定なので、さらに発注業務のDXにつながると考えています。

発注画面では、仕入先ごとに設定されている仕入ルールを表示できる(画像提供/株式会社infonerv)

SKUごとに過去・現在・未来の在庫量の推移が分かる(画像提供/株式会社infonerv)

──DXという意味では、外部システムとの連携は欠かせないと思いますが、その点はいかがでしょうか?

江田 代表的なサービスでは、NE株式会社様の「ネクストエンジン」と自動連携しています。他のサービスについても連携実績が豊富にあり、事業者様がお使いのシステムとつなぎ込んでデータを取得することで運用効率化を図っています。

──「α-発注」の導入からどれくらいの期間で効果が表れますか?

江崎 発注から納品までのリードタイムにもよりますが、効果はすぐに表れます。国内からの仕入れがメインの事業者様は特に早く効果を実感いただけるでしょう。過去のデータが多いほど精度は上がりますが、データがなくても接続したその日から動作する設計になっています。属人性を排除できるだけでも、かなり大きな変化があると思います。

周辺業務までカバーして、より高度な“発注DX”へ

──「α-発注」はどのような事業者に利用されていますか?

江田 小売り、卸売りのどちらも、商材を問わずさまざまな事業者様にご利用いただいています。SKUや発注先が多い場合は特におすすめです。中には100以上もの仕入れ先があり、それぞれ条件が違うという事業者様もいらっしゃいます。

江崎 「発注業務の負荷を大幅に削減できた」というお声だけでなく、効率化よりも「分析機能によって発注の精度が上がった」という点にメリットを感じていただくケースも多く、それぞれの課題や目指す方向性に合わせてご利用いただいています。
また、欠品や無駄な在庫を減らすことはキャッシュフローにダイレクトに影響します。現場だけでなく経営目線でも高い評価をいただいています。

──最後に、今後のサービス提供の展望を教えてください。

江崎 先述の発注書を自動送信する機能だけでなく、入荷した商品とそれに対応した請求書の付け合わせを行う機能など、事業者様のご要望に応えるアップデートを定期的に実施しています。今はアナログで行われている業務を「α-発注」が補完することで“発注DX”を支援していきたいと考えています。

江田 自動発注やAIの精度向上といった「α-発注」のコアな価値を提供しながらも、例えばロジスティクスの領域に着手したり、商品データの分析をリッチにしたりと、より広範な業務を支援できるような仕組みづくりを目指しています。そのためにさまざまな機能を実装していきますので、「α-発注」の今後の展開にもご期待ください。

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