スマホの中に東大門! 韓国アパレル仕入れサービス「シンサンマーケット」が変える越境EC

ECのミカタ編集部 [PR]

株式会社DEALICIOUS 代表取締役 チャン・ホンソク氏

アパレル事業者向け・韓国ファッションの仕入れサービス「シンサンマーケット」を提供する株式会社DEALICIOUS(デリシャス、以下DEALICIOUS)が、2022年9月に同サービスの日本版をリリースし、BtoB市場で存在感を高めている。「シンサンマーケット」とは、東大門(トウダイモン)卸売市場のアパレル卸売業者とファッション小売り業者を結ぶオンラインのプラットフォーム(PF)だ。これまでは韓国ファッション人気の潮流を逃さぬようにと思っても、現地で流行の衣料品を買い付けるには膨大なリソースを要していた。しかしこのサービスがあれば、韓国の市場に行かずとも仕入れ業務を行うことができる。同社代表取締役のチャン・ホンソク氏(以下、ホンソク氏)に、シンサンマーケットが起こした変革について伺った。

東大門市場に出店する卸売業者の約80%を網羅

韓国ファッションの中心地、東大門市場には最先端の韓国ファッションを販売するアパレルを売るための卸売業者が集まる。「日本でいえば、30棟の渋谷109が夜から朝までBtoBの取引をしているようなものです」(ホンソク氏)。日本でももはやひとつのカテゴリーとして定着し、高い人気を誇る「韓国ファッション」。それだけに最先端の韓国ファッションを取り扱うアパレル事業者は東大門から目が離せない。

2023年現在、シンサンマーケットは東大門市場に出店する卸売業者の約80%を網羅する。日本の事業者は渡韓することなく、HP上で商品を仕入れるだけで、検品や通関など、仕入れに必要な工程をすべて済んだ状態の商品がで日本にいる事業者の手元まで届く。エンドユーザーがECモールで買い物をする感覚にも近い手軽さだ。「サービス内はもちろん、カスタマーセンターも日本語対応しているので、言語の壁は心配無用です」(ホンソク氏)。

シンサンマーケットに出店している卸売業者は韓国の最先端アパレル事業者だ。韓国のトレンドを把握したければスマホを開けばいいというほど、シンサンマーケットへ出店する卸売業者の写真が、言葉より雄弁に流行を教えてくれる。ホンソク氏によればこれは、韓国の事業者が掲載する写真に特に力を入れているからだという。

時間と経費をカット! 本質的な仕事に注力するリソースを生み出す

かつて日本の事業者が東大門で買い付けを行う際には、時間・体力・資金という3つのハードルがあった。店舗数も出品数も膨大な市場を回るには時間も体力も必要だ。なんとか時間を確保してすべてのビルを回ったとしても、在庫がなければ買うこともできない。もちろん資金は有限だ。

50年の歴史を誇る東大門市場は、10年前までオフラインでの取引がほとんどだった。「2013年にシンサンマーケットのサービス提供を開始しましたが、ローンチ当時は東大門のビル群を歩き回り、チラシを配り、卸売店として登録をお願いして回る日々でした」(ホンソク氏)。いまもオフラインで仕入れをしている日本のバイヤーなら、よく分かる苦労ではないだろうか。

実際、シンサンマーケットの登場で東大門での購買シーンは一変。各事業者が場所と現物の有無に縛られずにラインアップを公開・閲覧できるようになったことで、関係者は時間・体力・資金の消費が激減した。

「卸売業者はもっと魅力的な商品を作るクリエイター業に、小売業者は商品を顧客へ届けるコンテンツ作りに、より注力できます」(ホンソク氏)。こうしてファッションを作りたい人と、売りたい人が本当にやりたかった仕事へ注力できる仕組みを作ったのだという。

前年比売上5割増になった日本のアパレルショップも

シンサンマーケットを活用して売り上げを伸ばした事業者の一例が有限会社リバーズピア(本店:東京都渋谷区、以下リバーズピア)だ。原宿や下北沢にアパレルショップを展開するリバーズピアは、かねてより東大門や南大門(ナンダイモン)で買い付けをしていた。

シンサンマーケットの利用開始前、リバーズピア代表の石倉光治氏は、韓国の市場を歩き回り、抱えきれない大量の荷物は業者に頼んで郵送。まさに時間・体力・資金のかかる仕入れだった。

石倉氏はコロナ禍で渡韓できなくなり、仕入れ手段に困っていたタイミングでシンサンマーケットに出会ったという。利用開始の前後を振り返って石倉氏は語る。「時間の面でも体力面でも仕入れが格段に楽になり、経費ももちろん大きく削減できました。それだけでなく、シンサンマーケットは見ているだけで韓国ファッションの流行がわかるところも良いですね」。

韓国ファッションは年齢・国籍を問わず人気がある。だから最先端の韓国ファッションが集まる東大門を9割カバーするシンサンマーケットは、登録する小売り事業者が扱う商材のターゲットを定めていない。リバーズピアも、若年層を中心とする幅広い客層に対応したい小売事業者だ。

「インバウンドも手伝って、売り上げはシンサンマーケット利用開始前の前年度比で5割増になりました。現場を見るために渡韓は再開しますが、もうシンサンマーケットは手放せません」(石倉氏)。

シンサンマーケットの物流センター

Kカルチャーをアジアからグローバルへ

DEALICIOUSはシンサンマーケットによって東大門のオンライン化を成し遂げ、韓国ではシンサンマーケットを知らない小売業者はいないというほどの企業に成長。中華圏で年率194%、日本で年率178%の成長を示している同社の次なる目標は、Kカルチャーをグローバルに広めていくことだという。

ホンソク氏は日本版をリリースしたのは、日本市場を重要な拠点と捉えているからだという。しかし一方で、日本の事業者はシンサンマーケットを使うまでに、EC事業の一部を海外の企業に頼ることへの懸念を抱くかもしれない。DEALICIOUSはその点を承知の上で海外進出を決めている。

「日本の事業者様に手間を取らせません」とチャン・ホンソク代表

「日本のお客様は品質へのこだわりが強いですよね。その点、すでにお取引のある日本の事業者様からは、『シンサンマーケットの商品は顧客満足度が高い』という声をいただいています。検品もフルフィルメントサービスに入っているので、日本の事業者様に手間を取らせません」(ホンソク氏)。

韓国ファッション業界は右肩上がりの成長を見せている。DEALICIOUSはフルフィルメントサービスを拡充し、海外にいる消費者への直接配送も提供予定だという。ドロップシッピングができるようになれば、重要なのは自社でどのような商品を仕入れて売るかという、事業者としてのブランディングに注力する時間がさらに増えるだろう。すでに韓国アパレルECを展開している事業者も、これから拡大していきたいという事業者も、導入必須サービスとなっていきそうだ。

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