アドテック関西 2014 レポート
関西で初開催されたアドテック
ディーエムジー・イベンツ・ジャパン株式会社は、11月26、27日、世界最大級のデジタルマーケティングカンファレンスであるad:tech(アドテック)関西を、大阪コングレコンベンションセンターで開催した。グランフロント大阪地下2Fの会場には、JR大阪駅から連絡デッキ経由で徒歩3分、関西情緒を味わう暇がないほどスムーズにたどり着くことが出来た。
アドテックは1997年に米国からスタートし世界11か所で行われている。日本では2009年より開催され、東京、九州、関西と数えて3か所目、初の関西開催となる。
アドテックの持つ機能は、カンファレンスで勉強し、エキシビジョンで新たなツールと出会い、業界の人間が集まり繋がっていくというもの。
大阪から70%、京都から5%、兵庫から5%と80%の参加者が関西からの参加ということもあり、オープニングセレモニーでは「関西マーケターの関西マーケターによる、関西マーケターの為のグローバルマーケティングカンファレンス」とプレゼンされていた。
エキシビジョンゾーンも盛り上がっていた
初の関西開催は、2日間で予定を上回る3,470名の来場者を迎えた。会場には複数のカンファレンスルームが用意され、5つの基調講演と、販促、アドテクノロジー、ビギナーズトラックという大きなテーマで分けられた24のカンファレンスセッションが行われた。
34の企業が出展ブースを構えていたエキシビジョンゾーンでは、スポンサープレゼンテーションも行われ、来場者同氏の交流も賑やかに会場全体で盛り上がりを見せていた。中でも、株式会社エイドディーシーシーのブースでは、メディアなどでも話題となったSNS連動型バーチャルジェットコースター「ヤフー トレンドコースター」を展示。バーチャルヘッドマウントディスプレイの「オキュラス」と可動コクピットが融合した大型ライド機器はインパクトも大きく、来場者は試乗の列を作っていた。
カンファレンスルームの中には、株式会社大広、株式会社電通レイザーフィッシュ、株式会社博報堂、花王株式会社、株式会社サイバーエージェント、5社それぞれのプレミアムルームが用意され、メインセッションに合わせ各社独自のカンファレンスを開催。各会場で多くの参加者を集めていた。
筆者は26日に参加、各セッション会場とも多くの参加者で埋まり、セッション合間には会場が人で溢れるほどの熱気とパワーに溢れていた。開催したディーエムジー・イベンツ・ジャパンによれば、商売人の街ならではなのか、販促に関するセッションが人気だったようだ。
初日のキーノートセッション、フェイスブックジャパン株式会社 代表取締役の岩下充志氏によるThe Latest Social Media Worldに参加した様子は以下を参照して頂きたい。
ビジネスに貢献するFacebook -アドテック関西2014 レポート-
http://ecnomikata.com/original_news/detail.php?id=4063
人気&満足度セッション・スピーカーランキング (敬称略)
☆キーノートセッション(基調講演)人気&満足度ランキング
第1位
What is CREATIVITY in advanced digital world.
マルチスクリーン時代のクリエイティブ
・林雄司(ニフティ株式会社 クリエイティブプランナー)
・嶋浩一郎(株式会社博報堂ケトル 代表取締役社長)
・谷口マサト(LINE株式会社 チーフプロデューサー)
第2位
The Latest Social Media World
・岩下充志(フェイスブックジャパン株式会社 代表取締役)
・野口恵理(株式会社 生活総合サービス マーケディング部 WEBチーム)
・川畑政範(株式会社 生活総合サービス マーケディング部 WEBチーム リーダー 兼 システム部リーダー)
☆公式カンファレンスセッション人気&満足度ランキング
第1位
ターゲティングかリーチか、ROIのあがる最適なマーケティング方法
パネリスト:
・渡部純子(株式会社リクルートホールディングス、株式会社リクルートライフスタイルCRMコンテンツマネジメントグループマネージャー、IDポイント編集長)
・眞鍋尚行(株式会社電通)
・近藤寛之(バニラエア株式会社 部長)
・山懸亜弓(ユニリーバ・ジャパン株式会社 メディアディレクター)
モデレーター:
・友澤大輔(ヤフー株式会社 マーケティングイノベーション室本部長)
第2位
オムニチャネル時代のロイヤルカスタマーとの付き合い方 -O2O戦略-
パネリスト:
・長谷川秀樹(株式会社東急ハンズ 執行役員 オムニチャネル推進部長 兼 ハンズラボ 代表取締役社長)
・林直孝(株式会社パルコ WEBコミュニケーション部 部長)
モデレーター:
・西村直久(株式会社博報堂 博報堂関西買い物研究所 所長)
第3位:
クリエイティブ×テクノロジーの新たな役割と可能性
パネリスト:
・大地伸和(株式会社 大広 アクティベーションデザインユニット大阪 デジタル&ダイレクトソリューション局デジタルソリューショングループ部長)
・堀内弘誓(株式会社 電通関西支社 マーケティングデザイン局 アートディレクター)
・片山義丈(ダイキン工業株式会社 総務部 広告宣伝グループ長)
モデレーター:
・鈴木健(株式会社ニューバランスジャパン マーケティング部 部長)
ランキングを見てみると「マルチスクリーン時代のクリエイティブ」がキーノートセション1位に。スマートフォンやタブレットなどの台頭に象徴されるような、マルチスクリーンへの関心は土地を選ばず、アドテック東京でも人気1位だったセッションだ。
2位の「The Latest Social Media World」では、フェイスブックジャパン株式会社 代表取締役
岩下充志氏のセッションが聞けるということもあり、人気の高さも頷ける。
公式カンファレンス「ターゲティングかリーチか、ROIのあがる最適なマーケティング方法」では、リクルートホールディングス、電通、バニラエア、ユニリーバ・ジャパン、ヤフーと、各社の事例紹介や広告最適化の事例が語られるということで人気1位に輝いた。
また、2位の「オムニチャネル時代のロイヤルカスタマーとの付き合い方 -O2O戦略-」では、東急ハンズとPARCOでのO2O施策や、戦略が語られた。直前に東急ハンズ公式アプリやPARCO公式アプリ「POCKET PARCO」などのリリースも重なり、来場者の満足度に繋がったと思われる。
時代と共に移り変わる最新のマーケティング手法や、企業の事例などに触れ、関係者との交流も図れるアドテックは来年も開催予定だ。