楽天モバイル、セット端末ラインナップ拡充
この記事のまとめ
・楽天が格安スマートフォン市場に参入して約一ヶ月、記者発表会を行った。
・ユーザーのニーズを反映した新たな機種、サービスを発表。
・競争激化する格安スマホ市場で楽天の生き残り策は…
格安スマホ市場、楽天の生き残り策とは
楽天株式会社は、10月に提供開始したばかりのオリジナルスマートフォン「楽天モバイル」についての記者発表会を都内楽天カフェにて行った。
「楽天モバイル」はスマートフォンユーザーにとっての利便性を追求した、低価格で高品質な格安通話サービス。「超激安、でも高品質」をコンセプトにしており、最低限の機能を提供し値段を落とすのではなく、低価格なんだけど高品質というサービスを展開していきたいとしている。
株式会社フュージョンが提供するNTTドコモのLTE網を利用したMVNO(仮想移動体通信事業者)サービスである楽天モバイルは、SIMフリー端末と音声通話対応の格安SIMカードもセット、および、音声通話対応の格安SIMカードのみの2つのサービスを提供している。
4.5インチフルHDのIGZOディスプレイ搭載の、シャープ製「AQUOS SH-MO1」、約6インチフルHDの搭載の、ファーウェイ製「Ascend Mate7」が加わり、ASUSの「Zenfone 5」と合わせて3種類の端末から選択が可能となった。
また、今回の発表に合わせて、様々なユーザーの意見に応えるための施策が行われている。ラインナップの拡充も「もっと色々な機種から選びたい」というニーズへの回答であり、一括購入の負担を軽減するための割賦販売にも対応。申し込み前に実機を触ってみたいという意見に応え、楽天カフェでの展示を行うなどしている。今後は、月の途中でもプラン変更が可能になったり、データ専用SIMカードの販売などにも対応していきたいとしている。
「AQUOS SH-MO1」
「AQUOS SH-MO1」ははじめてスマホを使うユーザーにも安心のAQUOSブランド。手のひらに収まるコンパクトサイズであるほか、最大で三日間充電なしで使用できる省エネ性能。生活防水にワンセグ対応など様々なシーンで快適に使用ができる。
価格は、一括払いで52,800円。割賦払いでは初月のみ3,819円で月々2,130円の24回払い。
「Ascend Mate7」
「Ascend Mate7」は高機能スマホを求めるユーザーに最適なハイスペック仕様。オクタコアプロセッサーを搭載し、高い処理機能と省電力設計によりパワフルなパフォーマンスが可能。
価格は、一括払いで48,888円。割賦払いでは初月のみ4,166円で月々1,945円の24回払い。
それぞれ、一括購入者には楽天スーパーポイントが付与されるなどの追加サービスも実施している。
当日の記者発表会では、楽天株式会社代表取締役副社長執行役員の島田亨氏による実機プレゼンテーションが行われた。
約一ヶ月サービスを提供してきた中で、上記のようなユーザーの声を集めつつも具体的な数こそ明らかにしていないが「確実な手応えを感じている」と島田氏は語る。様々な企業が格安スマホ市場へ参入してきている昨今、競争は日々より激しい状態となり、何も施策を行わなければ単純な値下げによる価格競争のみになってしまう。楽天には、楽天スーパーポイントをはじめとした他グループ事業と連動した豊富なサービスがあり、グループならではの取り組みで競合との差別化を進めることが重要であるとしている。
今後も、細かい料金プランなどを追加したり、ユーザーのニーズに応えた新しい機種やサービスなどを展開し、「楽天モバイル」の充実をはかっていきたいと島田氏は語った。
取材/写真/文:島名タスク