導入後LAOXのアクセスが120%に 総合SEOツールに進化した「AIタッガー」
競争が激化するEC市場において、どんなに素晴らしい商品を出品しても、適切なキーワードや検索補助項目を設定して、その商品を必要とする顧客に表示されなければ意味がない。そこでLISUTO株式会社は、登録した商品に最適なタグ付けを自動で実施してくれる「AIタッガー」に新たなSEO対策機能を追加し、総合SEOソリューションとして進化させた。
今回は、新機能を追加した「AIタッガー」を導入しているラオックス・ロジスティクス株式会社 EC事業部 国内ECグループ 鈴木陽平氏と、LISUTO株式会社 カスタマーサクセス部 コンサルタント 徳江茜氏に話を聞いた。
検索ロジックとSEOの重要性を楽天市場が初めて明記
――EC市場が激化する中、LISUTO様には事業者からどのような声があがっていますか。
LISUTO株式会社 カスタマーサクセス部 コンサルタント 徳江茜氏(以下、徳江) 出店者が増え続ける中、自社が目立つための戦略について悩まれている事業者が多いと感じます。特にSEO対策については、検索結果の上位に表示されるための適切なキーワード選定やタグ(商品属性)などの検索補助項目の最適化が欠かせません。それも定期的な見直しが必要です。しかし、SEO対策が重要だと理解していても適切に対応ができていない事業者が多いのが現状です。
また、ECモール内での検索ロジックの変更も頻繁に行われており、上位に表示されていた商品が突然圏外になることも考えられます。今は出品すれば売れる時代ではなく、常に施策を回し続けないとEC市場では生き残れません。
――そこで「AIタッガー」にSEO対策を支援する機能を追加したのですね。
徳江 「AIタッガー」は、自動で商品に最適なタグ付けを行うツールとして2019年に誕生しました。この本質は商品を楽天市場やYahoo!ショッピングといったECモールの検索エンジンで引っかかる状態にし、お客様を商品ページへ呼び込むことです。多くの事業者が楽天市場での「SKUプロジェクト」へ移行が完了する中、タグ付けに留まらず、さらなる集客力強化で売上増を目指せるSEO対策の支援機能として開発しました。
10月には初めて楽天市場が「販売を強化し売上を向上させるためにはSEO対策が不可欠」と、楽天市場における検索ロジックの評価軸や推奨されるSEO対策の方法についてガイドラインで公表しました。楽天市場の施策にはYahoo!ショッピングも追随するケースがよくあるので、今後はより一層ECモールの動向を意識したSEO周りの重要性が高まっていくと考えられます。
商品のキーワードを自動で最適化する新機能
――ラオックス様はすでに「AIタッガー」の新機能を使われていると伺いました。ラオックス様の事業内容とSEOについて感じていた課題をお聞かせください。
ラオックス・ロジスティクス株式会社 EC事業部 国内ECグループ 鈴木陽平氏(以下、鈴木) 私たちは「LAOX楽天市場店」として、理美容関連商品やキッチン用品、ヘルスケア雑貨を中心に約200〜300SKUの商品を扱っています。モールには数え切れないほどの商品が販売されているので、どんなに良い商品を出品しても検索で引っかからないとお客様の目に触れることがありません。
これまでは、人の手で商品ページに埋め込むキーワードを探していたのですが手探り状態でしたし、キーワードを変えたことで本当に効果が現れているのかも把握するのが困難でした。
――ラオックス様のような事業者の課題を受けて、改めて徳江様から今回の新機能の特徴をお聞かせください。
徳江 まず、トレンドに基づいたキーワードの自動提案や、商品名やキャッチコピーなどを最適化する「プロダクトリサーチ」があります。こちらは、自社や他社の商品情報を総合的に分析し、最適基準と比較して評価します。自社よりも上位表示されている他社の商品情報との違いに気づくきっかけを与え、検索トレンドに基づいて関連性や話題性の高いキーワードを提案し、さらに生成AIを駆使して商品情報の最適化までできる優れものです。
また、設定した商品やキーワードを軸に自然検索順位とリスティング広告の表示順位を毎日グラフで表示する「ポジショントラッカー」もご好評いただいています。このグラフを見れば、設定したキーワードのパフォーマンスや、施した対策の効果検証ができます。検索順位の変動には必ず要因があるので、変化を早期に察知することで初動対応を素早く行うことが可能です。さらにRPP広告などのリスティング広告施策においては入札価格が適切なのか、そもそも表示されているのかさえ確認するのが困難ですが、リスティング広告の表示順位までグラフで一目瞭然のため、広告のキーワード選定や入札戦略の手がかりにも役立ちます。
ECではトレンド次第で、狙い目のキーワードが変わります。一番わかりやすいところでは、12月のクリスマスギフトや3月の引っ越しなどの季節要因ですが、キーワードのパフォーマンスや他社の動向が把握できる新しい「AIタッガー」では、このようなキーワードの発見や調整のための情報収集が簡単にできます。このほかにも「オートカテゴリ」「ターゲットファインダー」といった魅力的な新機能も追加されています。
――ラオックス様は実際に「AIタッガー」の新機能を使用されて、どのような効果を感じていますか?
鈴木 同じ商品でも月によって売れ方がまったく異なるので、季節によるキーワードも含めて自動で可視化されるのはとても助かっています。これまではキーワードを分析するだけで1日かかっていたケースもあったので、その時間を他の戦略を考える時間に充てられるようになりました。実際に「AIタッガー」を導入してから動きが良くなった商品もあり、導入直後でアクセスが120%に増えました。ツールの導入前を振り返ると、アクセスを120%にするためには自分たちのSEO対策だけでは足りなかったので想像以上の効果が出ています。
施策提案もできる充実したサポート体制
――「AIタッガー」を使用してサポート面で感じる点をお聞かせください。
鈴木 ツール自体は直感的に操作できる部分が多くて使いやすいと感じています。わからない点があればLISUTO様に問い合わせるのですが、オンラインで画面を共有して説明してくれるなど、丁寧さが業界トップなのではと感じるほどサポートが手厚いです。
徳江 導入初期には、オンラインレクチャーを通じて基本操作や機能について丁寧にご案内いたします。初めての作業もスムーズに進められるよう、具体的な使用例を交えた説明に努めています。導入後には、お客様が使いこなしていただけるよう活用状況をお伺いし、お困りごとや課題について必要に応じたアドバイスやサポートを提供しています。また、過去の事例や業界での成功例をもとに「AIタッガー」の効果的な運用方法や、機能の応用的な使い方についてもご紹介し、お客様のビジネス成果の向上をサポートします。お客様にとって「AIタッガー」が日常業務の一部として自然に組み込まれることを目指し、またお客様がいつでも気軽にご連絡いただけるような親しみやすいサポート環境に心がけています。
――今後、ラオックス様の「AIタッガー」を活用しての目標をお聞かせください。
鈴木 今後はSKU数を1000以上に増やしていきたいです。これまでは新しい商品を増やすにあたって、人の手で「需要があるのか」「競合はどのような商品展開をしているのか」「適切なキーワードは何か」などを調べており、出品まで数カ月もかかっていました。しかし、「AIタッガー」を使えば自動で市場調査やECモールの検索ロジックに基づいたSEO対策ができるので、これまでよりも新しい商品の出品を加速できます。これ以上の機能が想像もできないくらい便利なツールです。
――今回のSEO対策に関する新機能はどのような事業者におすすめでしょうか。
徳江 取り扱いSKUが多い事業者はもちろんのこと、品数が少ない事業者や楽天市場やYahoo!ショッピングに出店したばかりの事業者にもおすすめです。最近では、タグ付けよりも新機能を目当てに導入される方も増えています。ECモール自身が推奨しているSEO対策のPDCAが「AIタッガー」一か所でできるので、「何から始めればいいのかわからない」、「継続的な見直しができていない」という方でも導入していただきやすいと思います。「AIタッガー」は操作性を重視していますし、今後はレポート機能も強化していきたいと考えています。私たちもお客様の施策に対するアドバイスができるので、伴走しながら売上拡大に貢献していきたいですね。