自治体ごとに異なる課題・要望に柔軟に対応! アグザルファのAmazonふるさと納税運用代行サービス
2024年12月、Amazonは拡大を続ける「ふるさと納税」市場に参入することを発表した。一部の返礼品は翌日配送や受取日時の指定が可能になるほか、Amazon限定の返礼品が用意されるなど、利用者にとってメリットは大きい。一方、寄付を受ける自治体側にも大きな恩恵が見込まれるが、返礼品の登録や寄付金額の最大化に向けた施策の実行に不安を抱く担当者は少なくない。そこで注目したいのが、Amazon専門コンサルティングのパイオニアであるアグザルファ株式会社が開始した「Amazonふるさと納税運用代行」のサービスだ。同事業でリーダーを務める西谷太智氏に、サービスの概要や「Amazonふるさと納税」攻略のコツなどについて話を聞いた。
拡大するふるさと納税市場にAmazonが新規参入
――御社は昨今のふるさと納税市場の盛り上がりを、どのように捉えていらっしゃいますか。
総務省によると、2023年度のふるさと納税における寄付金額は約1兆1175 億円、寄付件数は約5895万件と、いずれも過去最高を更新(※)しました。利用者数も統計以降初めて1000万人を超えましたが、納税義務者数を分母とした利用率は16.7%で、まだまだ未利用者の割合が圧倒的に多いのが実情です。
「楽天ふるさと納税」や「ふるなび」「ふるさとチョイス」など、寄付を受け付ける仲介サイトが増えたことで利用のハードルが下がり、初心者でも比較的簡単にふるさと納税を始められる環境が整いました。未利用者の割合を考慮すれば、市場はまだまだ拡大することが予想されます。
アグザルファ株式会社 Amazon専門コンサル事業 ふるさと納税推進部 リーダー 西谷太智氏
――昨年はAmazonがふるさと納税市場への参入を発表して大きな話題となりました。他の仲介サイトとは何が違うのでしょうか。
一番大きな違いは、他の仲介サイトが各自治体ごとに個別の返礼品のページが併存する「店舗型」であるのに対し、Amazonは同一の返礼品において自治体を問わず1ページに集約される「カタログ型」であるということです。これはふるさと納税に限ったことではなく、Amazonのビジネスモデルの特徴となっており、すでにご存じの方も多いと思います。
利用者にとってのメリットは
① 既存のAmazonアカウントを利用してすぐに寄付ができること
② 一部の返礼品で最短翌日に受け取れること
③ 一部の返礼品で受け取り日時が指定できること
――など大きく3つ挙げられます。
また、今年の10月からは総務省が告示した通りに、ふるさと納税のポイント付与が禁止となることが予定されています。予定通りに禁止となれば、ポイント付与競争から手数料の値下げ競争となり、今後は仲介サイト間でさらなる競争激化が予想されます。
――手数料の値下げは、自治体にとって大きな恩恵がありそうですね。
手数料が減れば、自治体様の収入は増えますよね。例えばこれにより、同じ返礼品でも寄付金額を低く設定することや、同じ寄付金額でも返礼品のグレードをアップすることができます。内容量を増やしても良いでしょう。つまり、手数料が安ければ他の仲介サイトに比べて戦略の幅が広げられるのです。いずれにしても、手数料の値下げは自治体様にとって大きなインパクトがあり、今後はAmazonも手数料の安さを強みとしていくことで、Amazonふるさと納税へのシフトが進む可能性が高いとみています。
正しい知識と技術を持った認定パートナーが全面的に支援
――御社が新たに開始した「Amazonふるさと納税運用代行」のサービスとは、どのようなサービスなのでしょうか。
当社が展開する「Amazonふるさと納税運用代行」のサービスは、主に2つの特徴があります。一つは、「運用代行」として、Amazonの仕様を熟知した専門スタッフが煩雑な実務を代行すること。もう一つは、「コンサルティング」として、寄付金額の拡大に向けたマーケティング支援を行うことです。
運用代行については、返礼品の新規登録から返礼品情報の更新、商品ページの最適化、SEO対策、登録に必要な申請関連の代行などの支援を実施します。コンサルティングについては、主力返礼品の見極めと最適なリソース配分のご提案、マーケットトレンドやポジショニングに則った戦略策定などをご提案します。
当社の「Amazonふるさと納税運用代行」サービスは、運用代行とコンサルティングを組み合わせることで、適切なロードマップを描く力とスピード感を持って実行する力の両輪を揃え、効果的なマーケティング支援を実現していきます。
――広告運用についてはいかがですか。
Amazonふるさと納税で一般的に利用できる広告として、Amazonふるさと納税のページにバナー広告を掲載できる「ふるさと露出プラン」があります。当社は、Amazonの広告運用にも実績があり、Amazonから「Amazon DSP広告」のパートナーとして認定されています。
そのため、Amazonふるさと納税における「Amazon DSP広告運用代行」のサービスも開始しており、当社にご依頼いただくことで、「ふるさと露出プラン」だけではなく、Amazonのサイト内外に向けて配信できるインプレッション課金型広告である「Amazon DSP広告」も利用することが可能です。
いずれの広告においても、自治体様のご要望や現状をもとにさまざまなデータを分析し、ターゲティングの選定やキャンペーン設定を行います。広告配信後は予算消化・入札単価などの管理に加え効果検証を実施するなど、Amazonふるさと納税での成果向上を目指す体制を整えています。
――「Amazonふるさと納税運用代行」サービスにはすでに多くのお問い合わせがあると思いますが、どのような課題やお悩みを抱える自治体が多いのですか。
Amazonは一時期の偽造品の問題や粗悪なOEM商品への対応策として、厳格なブランド保護制度を導入し、商品の出品に際して審査体制を強化しています。そのため、返礼品を登録するというスタートラインに立つまでの工程で苦労される自治体が多く見受けられます。また、一度は登録できた返礼品でも、利用者に表示されない「検索対象外」の状態になってしまうケースも増えています。
これらはAmazonのページ作成に関するポリシーが、他のサイトに比べてかなり厳しいことに起因しています。先行して運用している仲介サイトの商品情報をそのままAmazonに登録してしまうと、ポリシー違反に該当してしまうことがあるので注意が必要です。
――Amazonふるさと納税は、既存の仲介サイトとはまったく別物として取り組んだ方が良さそうですね。
おっしゃる通りだと思います。そもそもAmazonはプラットフォームの構造や審査基準が他のポータルサイトとは大きく異なります。十分な成果を上げるためには、スピード感を持ってAmazonふるさと納税に対応し、Amazonを熟知した専門家のサポートを受けることが成功への近道です。
※画像提供:アグザルファ株式会社
自治体ごとに異なる課題・要望に柔軟に対応
――Amazonふるさと納税に取り組む自治体が、成功を収めるためのポイントは何だと思われますか。
基本とはなりますが、まずはAmazonの構造を正しく理解しておくことが大切です。Amazonはカタログ型のプラットフォームのため、事業者や自治体様が発行した商品ページに実績やレビューが蓄積されます。そういった商品にふるさと納税の返礼品として“相乗り”すれば、効率的にスタートダッシュを切ることができます。
ただし、これはSEOやカテゴリランキングに上位掲載させる競争の先に、相乗りされている自治体様とのカート獲得競争があるということなので、それぞれに対策が必要です。また、これらに対して競争優位性を高めるためには、「フルフィルメント by Amazon (FBA)」の強力なバリューを活かすことが欠かせない点も頭に入れておきましょう。
――「Amazonふるさと納税運用代行」のサービス導入までの流れを教えていただけますか。
まずは当社にお問い合わせフォームもしくはお電話よりお問い合わせください。お問い合わせいただきましたら、Webミーティングでもお打ち合わせが可能です。Webミーティングには当社のコンサルタントが同席し、当社が対応できる内容かどうか、すでに他のプラットフォームで委託している中間事業者様との協力体制の構築が必要なのか、ヒアリングの段階から一つ一つ丁寧にすり合わせを行わせていただきます。もちろん、サービス内容の調整や費用面のご相談も承りますので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。
※画像提供:アグザルファ株式会社
――最後に、今後の事業展開について教えてください。
「Amazonふるさと納税運用代行」サービスに関しては、自治体様のニーズに合わせてサービスを拡充していく予定です。現在は受発注の管理や返礼品の開発については、自治体様と提携している中間事業者様と協力体制を築いてサポートさせていただいている状況です。ただ、受発注の管理業務を内製されている自治体様もいらっしゃいますので、そういった自治体様の受け入れ態勢をしっかりと整備して参ります。また、さまざまな細かなニーズにも応えられるよう、サービス領域を広げていきたいと考えています。
当社はAmazonコンサルティングのパイオニア企業として、これまで多くの事業者様の売上拡大を支えてきました。今後は全国の自治体様をサポート対象に拡大し、Amazonふるさと納税における寄付金額および寄付件数の最大化を目指してサポートして参ります。そして、地方創生に向けた社会貢献の一環として、地域経済の活性化にも寄与して参ります。