古着に込めるAmebaの創意と熱意〜店長のホンネ#9

石郷“145”マナブ

サイバーエージェントが今までにはなかった“古着屋のプラットフォーム”を提供
「Ameba古着屋」で初めてインターネット通販に挑戦するというところも
古着屋の方々と二人三脚で作り上げた世界観が、Amebaユーザーの心を掴む

商品一つ一つにプロのセンスが冴える「Ameba古着屋」

 「古着」というとどんなイメージを持たれるだろうか。逆説的ではあるが、僕は、古着は古さが“新しく”、だから人の心を強く打つと思っている。良いものは、時代を超えてもヴィヴィッドで良いものなのだ。完成度の高い古着を求め、感度の高い女性が注目するアプリがある。今回の「石郷が行く!店長のホンネ」は、そんな粋な古着屋が集う「Ameba古着屋」(iOS:http://bit.ly/1fUGKQh / GooglePlay:http://bit.ly/1L3ZuW4)にやってきた。出迎えてくれたのは「Ameba古着屋」を運営する、株式会社サイバーエージェント(以下、サイバーエージェント)のAmeba統括本部チーフプロデューサー原礼さんだ。

 フリマアプリと比較されがちであるが、このアプリはそれらとは一線を画す。フリマアプリで言えば、素人が出品しているが「Ameba古着屋」は古着の名店をそこに集め、その店の目利きのバイヤーによってセレクトされたものが出品されている。つまり、サイバーエージェントは、今までにはなかった“古着屋のプラットフォーム”を提供し、そこにAmebaのメインユーザーである20〜30代女性を集客させて、古着屋の名店と引き合わせたのだ。古着屋にとってもここに出品することは実店舗と違った販路を獲得することになる。また、実店舗の在庫数とアプリの在庫数をきちんと紐付けするシステムが提供されているので、ネット通販が未経験な店でもうまく実店舗と在庫の連携ができる。お客様からの注文を受ければ、古着屋自体から出荷するといった使い方も可能で、店を物流拠点として、有効活用することできる。

古着屋の助言が生きる、アプリの世界観。まさに二人三脚。

 アプリの洗練された雰囲気は、古着屋によるプロのセンスと強いポリシーに裏付けられている。お客様を魅了するのもわかる。アプリを開けば、ブランドごとに分かれていて、その中でユーザーは好きなブランドの古着の魅力に浸り、そこにはしっかり出品する店の情報も添えられていて、吟味した上で購入する。

 現在、出品している古着屋は15店舗。この古着屋の中には、この「Ameba古着屋」で初めてインターネット通販に挑戦するというところもある。言うまでも無く、品にこだわったサイバーエージェントの交渉の成果だ(http://bit.ly/1Ur7JAs)。だからこそ、レアなアイテムも発掘でき、その品質の良さについても折り紙付き、となる。当然、その品質とこだわりと世界観を壊さぬよう、写真にはこだわっており、開発スタッフが古着屋の倉庫まで行って、写真の撮り方を一緒に考えたという話があるほどだ。写真でしっかり商品を表現する一方で、説明文にも細心の注意を払っているのは、古着をじかに触れられない、そんなお客様の不安に応えようとする配慮もある。お客様への真心をそこに感じる。

 発案から実現に至るまでは、一年を要した。原さんは「一番難しかったのは、“古着”という商材をどのようにすればユーザーと店舗様、双方にとって最適な運用ができるのかを模索することでした。例えば、“古着”という商材の特性上、夏のシーズンが終わろうとしている頃に、夏物の古着の在庫は増加します。こうしたときに私たちはこの『Ameba古着屋』を魅力的なコンテンツとして、どういうイメージでお客様に見せるか。古着屋の現実と向き合い、考えながら築き上げていきました。そこには実際の店舗を運営されている方からの色々な助言があって、我々もそうだったのかと学ばせていただいて、古着屋の方々と二人三脚で作り上げた世界観、コンテンツが、『Ameba古着屋』なのです」と話す。様々な葛藤の末で成し得た、その結晶がこのアプリなのだ。

 取材中、来春には100万点の品揃えを目指すという熱い目標も聞けた。規模の拡大とともにコンテンツとしての見せ方は、古着屋の発想も取り入れながら、もっと素敵に変貌を遂げていく。歴史を重ねるほどに魅力を増す古着のように、今後の「Ameba古着屋」における素敵な“熟成”に期待したい。

企画・構成 石郷“145” マナブ


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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