あるはずの商品がない?ポップリンクで検索離脱を解決
この商品がほしい!と買う気100%で検索したのに、商品が見つからず購入を断念。はたまた、検索結果の表示が遅くページを閉じる。そんな残念な事態が、多くのECサイトで起こっている。とはいえ、優れた検索エンジンを導入するには、コストも手間もかかる。検索に問題があるのは分かっていても、対応が追いつかない。そんなEC店舗の悩みに応えるサービスがある。それが、ビジネスサーチテクノロジ株式会社(以下、BST)が提供する「ポップリンク」。検索エンジンを導入し、検索結果画面の機能強化を行うよりもはるかにコストと手間を抑え、スピーディーな導入が可能な上に、効果も見えやすい。そんなサービスについて、BST 営業部 部長の光安紀臣さんに伺った。
検索のよくある問題、気づいていますか?
ポップリンクは、検索と商品ページをダイレクトにつなぐナビゲーションツールだ。検索機能の中でもサジェストに特化して提供している。検索窓にキーワードを入力する際、入力途中のワードに応じて候補を表示、さらに連動して画像・詳細などのコンテンツ情報を提供する(上図参照)。入力ワードが変わるとそれに応じて候補も変わり、そこをクリックすると、検索結果ページを経由せずに直接商品詳細ページに到達することができる。
EC店舗のサイト内検索で起こりがちな問題は、大きく2つあるそうだ。1つは「0件ヒット」という問題。ユーザが検索を行った際に、あるはずの商品がヒットしない、あるいは関連が薄い商品しか出てこないという問題だ。この問題が起こる原因は、ユーザの入力ミスや、略称やカタカナ・ひらがな・アルファベット表記の違いが認識されないというところにある。だが、ポップリンクを使えば、これら入力の問題があっても、探している商品を候補に出すことが可能になる。
2つ目の問題は、検索結果が表示される「スピードが遅い」ということ。3秒以上はユーザに「遅い」と認識されるとも言われている。この問題の原因は、検索の際にデータベースに直接アクセスすることにある。データベースは情報を管理することは得意だが、情報を探し出すことにはあまり向いていないそうだ。特に、データ量が多かったり、アクセスが集中したりすると、検索スピードは一気に落ちてしまう。ポップリンクでは、この検索の部分をアウトソースすることで、スピーディーな結果表示を可能にしている。
コンバージョンアップにはまず検索、その理由
検索に多少問題があっても、カテゴリやレコメンドなどでカバーしているから大丈夫と考えている方もいるかもしれない。だが、そうとも限らない。サイト内検索を利用するユーザは、カテゴリなどから商品ページに到達するユーザよりも、購入モチベーションが高く、目的買いをしてくれるユーザなのだと言う。それなのに商品が見つからないとなると、売れる機会をみすみす逃している、機会損失ということになる。
EC通販サイトに関する調査によると、EC通販サイトで検索を利用するユーザの約94%が0件ヒットを経験したことがあり、約79%が商品があるはずなのに見つからないということを経験したことがあると言う。そしてその場合、約95%のユーザがそのサイトで購入することを諦め、離脱してしまっている。また、検索結果が正しく出たとしても、検索結果ページに行って、そこから商品詳細ページに行って、カゴに入れてとページ遷移をする中で、離脱が起こることもある。ポップリンクを導入することで、ページ遷移数を少なくし、ここでも離脱率を下げることができるのだ。
実際に、ポップリンクを導入した事例として、化粧品・健康食品などを扱う「ドクターシーラボ」では、0件ヒットが半減、コンバージョン率が約20%向上し、ユーザのサイト回遊頻度は約10%向上、滞在平均時間は約5%向上という結果が出ている(上図参照)。
引用元:https://ecnomikata.com/pr/detail.php?id=9027
すぐに効果が見える、ポップリンク導入事例
サイト内検索の改善は、優れた検索エンジンを使うことでも可能だ。だが、検索エンジンの導入には、コストも手間も時間もかかり、ある程度の規模の企業でないと難しい。その点、ポップリンクは、コストも手間も小さくスピーディーに導入できる。
導入のために必要なことは次の2つ。1つ目は、検索時に表示させる基本的なデータを用意すること。2つ目は、タグを貼ることだ。ポップリンクは JavaScriptで動くので、BSTが提供するタグをWebページ内に貼れば完了となる。導入完了まで、およそ2週間程度しかかからない。
このようなサービス展開が可能な背景には、BSTならではの強みがある。それは、BSTが、もともと検索エンジンを自社で開発してきたということだ。日本国内の企業で、検索エンジンを自社開発しているというのは、非常に珍しいそうだ。パッケージでは「WiSE」、ASPでは「probo」などの製品があり、これらを導入している企業は500社以上、業種業態問わず、様々な企業で活用されている。そこで蓄積されたノウハウが、新たな製品・サービスに反映され、より効果のある検索へとつながっているのだ。
ポップリンクからその先へ、今後の新展開
BSTの今後の展開としては、大きく3つあるとのこと。1つ目は、スマホ対応。スマホ普及の現状を受け、今後、これまで以上にスマホを中心としたウェブサイトが多くなると考えられる。PC画面に比べて画面サイズの小さいスマホ画面では、検索結果表示の自由度が下がってしまう。これに対して、BSTでは、スマホ向けに検索時の商品バリエーション露出が強化されたポップリンクを、この5月より提供を開始している。商品検索から購入へのより強力な動線が期待できる。
2つ目は、他サービスとの連携だ。例えばレコメンド機能と連携することで、検索で商品を見せ、レコメンドで掘り起こすという、別方向のアプローチが連動、コンバージョンを相乗して上げることにつながるかもしれない。ポップリンクではすでに様々なサービスとの提携を行ってきているが、今後もサービスを掛け合わせることで、新しい効果を生み出していこうとしている。
3つ目は、多言語対応だ。BST自体がもともと多言語対応を得意としているところがあり、ポップリンクでも多言語対応が可能だ。ここ1、2年、越境ECが注目を集めていることもあり、ウェブサイトの多言語対応を検討するEC事業者も少なくないが、意外と盲点なのが検索だ。BSTであれば、そこをサポートしていくことができる。
以上のような背景、今後の方向性があることで、最初はポップリンクによるサイト内検索の見直し、その後は事業成長にあわせた検索エンジンの導入をはじめと したWebの拡大、海外進出へのスムーズな移行までをサポートできる。ポップリンクは、検索問題を解決することで目の前の売上を伸ばすことはもちろん、未 来の売上にもつながる可能性を持ったツールなのだ。