FBA納品ってどんな業務があるの? ~ECのミカタが実際に体験してみた~

ECのミカタ編集部

AmazonのサービスでFBA(フルフィルメントby Amazon)というのをご存知だろうか。弊社でも今年から『FBA納品代行サービス』(https://ecnomikata.com/ecnews/20292/)を開始したため、実際にその業務がどのようなものか弊社の子会社であるソイコム株式会社(以下、ソイコム)に体験しに行ってきた。今回はその業務について学んだことをレポートしてみる。

FBA(フルフィルメント by Amazon)とは

 フルフィルメントとは一般的に、ECサイトより商品が「注文」されてから消費者に商品が「届く」までに必要な業務全般をサポートするサービスを意味する。

 FBAは商品の保管から注文処理、配送、返品対応等のカスタマーサービスまでをAmazonが代行するサービスだ。またFBAが行われる倉庫を、Amazon FC(フルフィルメントセンター)と呼ぶ。

ソイコムでの業務体験

 ソイコムでは大豆粉をメインの原料として麺やパンなどを作っている食品会社だ。糖質を抑えられる事からダイエットをしている方や、糖尿病、ガンの方々のお客様が多い。そして今回はソイピュアバーというこちらも大豆を使った焼き菓子商品のFBA納品業務を体験させてもらった。

 FBA納品をするためには、どのような商品でも、Amazonの一律の規定にあわせることが必要になる。それは、Amazonがミスなく正確に多くの商品を管理するためだ。今回のソイピュアバーに関しては、FBA専用のラベルを貼るために、既製品についているJANコードを隠さなければならない。これは、間違ってFBA用のバーコードとして読み取られないためだ。もしそのJANコードが隠れていないと受け取り拒否で戻ってきてしまう可能性がある。また、食品の場合は、賞味期限が外から見て分かるようにしなければならないと決められてる。自社でアソートセットを作る際は、賞味期限のシールも貼らなければならない。

左シール:FBA専用のラベル
右シール:賞味期限のシール

全て商品にFBA専用のラベル、賞味期限シールを貼り終えたら、商品を段ボールに詰めていく。その際、商品に傷がないか納品個数は間違ってないかなど確認しながら行う。詰め終えたら、Amazonの管理画面にて、各段ボールごとの「商品番号、数量、賞味期限」を入力して「納品プラン」を完成させる。

これまでの作業に少しでもミスがあると納品を受理してもらえず戻ってくることもあるそうだ。これらの作業をクリアして、初めてFBAへ受理される。

FBAを利用するメリットとは?

 今回は、実際にダンボール5箱程度の商品のラベル貼りや梱包などを体験したが、意外にも体力を使うものだと感じた。 今回は他のメンバー含め、4人で作業をしたが最初は慣れずにミスもあり、結構な時間がかかった。普段はこれをは2人でやっていると聞いて驚いた。少ない数なら対応できるが、ダンボールが10個以上になる場合もあるそうで1日で行うには結構大変な作業とのことだ。

それでもなぜ、FBAを利用しているのか。ソイコムの代表取締役を務めている小林に答えてもらった。

Q.ラベル貼りや梱包など大変な業務があるのにも関わらず、FBAを行う理由は?
⇒FBAを利用することにより商品にプライムマークが付きます。そうすると、Amazonプライム配送特典の対象となるので消費者に高い配送品質をアピールできます。また、検索結果での露出が増えるため、売上アップも見込め、マーケティング戦略に大きく関わってくるのです。

Q.食品ECのソイコムがFBAを利用するにあたって、気をつけていることは?
⇒賞味期限の管理です。FBAは賞味期限が50日以内のものは利用が出来ない。FBAの倉庫にある商品の残りの賞味期限が50日を切った場合も戻されてしまいます。食品ECでFBAを利用する際は必ず賞味期限の管理/確認が必須となります。

FBA納品業務の体験を終えて

 弊社にもFBAに関するお問合せは多く、「FBA用のラベル貼りから納品までお願いしたいのですが可能ですか?」と聞かれることがある。正直どういった点が大変なのか飲みこめていなかった。しかし、今回の体験を通して、FBAを利用しているEC事業者の大変な部分を理解することができた。

 これからECものミカタ社員として仕事をしていく上で、サービスを利用する側の考えを理解し、そのニーズに応える努力を怠らないでいきたい。


著者

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。