第10回:より効率的な店舗運営のためのクーポン機能と分析ツール
第7回:西松屋とDeNAショッピングが協働で目ざすもの
https://ecnomikata.com/column/10536/
第8回:店舗と一丸になってつくる「グルメカテゴリー」
https://ecnomikata.com/column/10819/
第9回:「DeNAショッピング」スマホ向けアプリリニューアルのねらい
https://www.ecnomikata.com/column/11233/
先日発表した事業譲渡のニュースに驚かれた方も多いのではないかと思います。発表のとおり、事業を更に成長させていくためには、より機動的かつ大胆な戦略展開を行うことが必要で、その目的の達成には「DeNAショッピング」と「auショッピングモール」の事業運営主体を一本化することが有効だと判断しました。今後についても、いずれ本コラムでお伝えしたいと思っています。
今回は、店舗さまからのご要望をうけて実装した「クーポン機能」と、管理画面の「分析ツール」についてお話します。
「KARTE」との連携でより効果的にクーポンを活用
通常クーポンは「全てのお客さまに配布する」ことが前提となっていますが、それだと新規のお客さまとリピーターのお客さまの双方に同じクーポンを配布することになるため、期待した効果が得られないケースが多くありました。
「DeNAショッピング」では2015年夏にリアルタイムWeb接客ツール「KARTE」をオンラインショッピングモールとして初めて導入し、店舗さま向けに提供しています。「KARTE」は、ECサイトへの来訪者の特徴や⾏動をリアルタイムに解析し、「相手とその状況にあわせたマーケティング」をウェブサイトでも可能するサービスです。
クーポン機能は、この「KARTE」と連携させることが可能なため、まだ自店舗で買い物をしたことがない新規のお客さまを対象とした「購入額が低額でも利用出来るクーポン」や、リピーターのお客さまを対象とした「クーポンが利用可能になる購入額を高めに設定したクーポン」などをお客さまの属性に応じて配布することができます。また、商品の購入を迷われていると思しき(サイト訪問時の閲覧ページが多い)お客さまや、離脱率の高い(サイト訪問時の閲覧ページが少ない)お客さまを対象としたクーポンの配布も可能で、ある店舗さまでクーポン配布時と未配布時を比較するABテストを実施した際には、クーポン配布時にはCVR、来訪単価ともに向上するという結果が得られたという声をいただきました。
管理画面からアクセスするだけで売上や人気商品がわかる分析ツール
こちらは、まだ提供を始めて間もない機能です。これまで店舗さまが自社の店舗の売上や人気商品、LTVなどを分析する際には、まずデータを抽出して、そのデータを加工して集計を行い、その結果を分析したうえで現状の課題を定義、改善施策を検討するというのが基本的な流れだったのではないでしょうか。分析は店舗運営にとても重要ですが、作業量が多く、なかなかそこまで手が回らない……という方も多いのではないかと考えています。
この分析ツールは、管理画面からアクセスするだけで、当月の売上や訪問者(UU)数、購入単価、新規購入者やリピーター数、売れ筋商品や店舗内で人気の特集のランキングなどを見ることができます。
また、前月の実績や前年同月の実績との比較も可能なため、自店舗の「弱点」を簡単に把握することが可能です。売上や訪問者数などは、自店舗が属するカテゴリーで何位なのか、モール全体で何位なのかも表示されるので、モール内・カテゴリー内での自店舗の立ち位置がわかります。
もし、分析ツールを見て「弱点はわかったけど、どうすれば改善できるのかわからない」という時は、遠慮なくアドバイザーにご相談ください。
また、分析ツールはまだまだ不足している機能も多々ありますが、随時追加していく予定です。