【韓国越境EC事情】SNS活用で人気、ティーンズファッション通販「BULLANG GIRLS」
韓国のECサイトは、越境ECに積極的な動きを見せていて、現地向けカスタムサービスの提供を受けることにより、日本のユーザーからも関心が高まっています。このコラムでは、ECプラットフォーム企業「cafe24」を通じて、越境ECに取り組むヒットショップとその理由について、ご紹介します。
韓国アイドルファッションで日本の10代から人気
越境EC事業に取り組んで4年目となるティーンズファッション通販「BULLANG GIRLS(以下、ブランガールズ:http://bullang.jp/)」は、商品競争力を発揮し、進出初期から認知度を高めているECショップです。全体売上における日本で売上は4割を占め、著しい成長を遂げています。
成功要因のひとつとして、K-POPの人気に伴い、韓国のアイドルグループが着る、活動しやすいアイテムが、日本10代の心をつかんだことが挙げられると分析しています。実際、ブランガールズは、アニメやキャラクター衣類からアイドルグループの空港ファッション、大学生向けファッションなど日本ではレアなスタイルを提案しています。
ブランガールズの人気の理由として、リ·ユナ代表は、次のように語ります。「日本市場の場合、平凡なスタイルや派手なスタイルのアパレル商品が多く、韓国アイドルグループが着用するティーンズ向け商品の取り扱い販売店は少ないようです。これが、日本市場で韓国の10代向けアパレル商品が人気を集める主な理由だと思われます。」
また10年以上、ティーンズファッション通販を運営してきたノウハウやデータ分析によるオリジナル商品も人気を集めています。そのうち、イ代表が独自にデザインしたトレーニングウェアは、かわいいデザインや着心地の良さ、動きやすさで、韓国はもちろん日本でも購入が続いているヒット商品です。
韓国ECサイトと同様の商品更新作業を通じて、トレンドに合わせた多彩な商品を提供することもリピーターを増やす原動力となっています。また、ブランガールを利用する多くの10代顧客に向けて、コンビニ決済やヤマト運輸の配送サービスを導入し、利便性の高いサービス提供にも取り組んでいます。
「弊社は、週に平均100〜150種類の新商品更新を行うことから、トレンドに敏感な若手消費者のニーズに対応してまいりました。特に10代が好む面白い写真などのコンテンツを配信することで、リピーター獲得にもつながり、日本での認知度も高まっています」とイ代表は、EC運営戦略について話します。
SNSで顧客とコミュニケーション、商品企画のヒントとして活用
商品競争力と共に、ブランガールズの越境EC向け運営戦略も注目する必要があります。イ代表は、他社との差別化を図るため、企業SNSアカウントを通じて顧客とのコミュニケーションに取り組んできました。そのおかげで、30代のイ代表が10代顧客と円滑にコミュニケーションを取れるようになりました。
「今時の10代にとってリアルな関心事を知る、最も簡単な方法はSNSだと思います。SNS上で10代が日常的に使用する用語や関心事を注視していると、傾向がつかめ、商品企画のヒントとして活用することも可能です。」
このような取り組みで、ブランガールズフェイスブック企業アカウントのフォロワー数は、約30万人に達しています。また、多くの日本の10代に利用されているインスタグラムやツイッターなども日本語アカウントで運営しています。
最近では、人気インスタグラマーがブランガールズ商品を紹介する「インフルエンサーマーケティング」を通じて、さらなる認知度向上にも取り組んでいます。
「日本市場は、モバイルEC利用者が多いだけに、モバイル管理やSNSを通じた顧客とのコミュニケーションが必須だと判断しています。実際、弊社日本向け越境ECサイトにおけるモバイル経由は90%に達しており、SNS経由の顧客が多いことから、継続的なSNS運営に力を入れてまいります。」とイ代表は、今後の取り組みについて語りました。
総評
ブランガールズは、韓国アイドルファッションをベースに、活動しやすい10代衣類アイテムで、韓国や日本で認知度を高めている通販企業です。徹底した現地向けEC運営や積極的なSNS活用を通じた顧客とのコミュニケーションが特徴であり、さらなる成長が期待されます。