紙広告とコールセンターが重要な関係性だという事!

Junichi Kubo

広告掲載の販売価格が安い理由!実は電話対応がPOINTなんです! 新聞や雑誌に通販広告がよく掲載されているが、商品価格ものすごく安価な時がありませんか?
『なんでこの価格でこの商品が出せるの??』など疑問の声を聞く事があります。
その裏側について、ほんの少しお伝えできればと思っております。

初めましてインターカラーの久保でございます。
広告業界の経験は非常に浅いのですが、EC業界を含め長年のコールセンター運営経験を活かしみなさんにお伝えして行きます。

さて、今回は広告と電話対応は非常に親密な関係性を持っており商品販売の手段として、有効活用のヒントになればという思いを込めてお伝えします。
既にご存知の情報かもしれませんが、ゆるめのコラムだとご認識頂き暖かく見守って下さいませ。

広告掲載によく有る記事、通販の場合赤字ケースが多いって!?

新聞広告やWebサイトにおいて、こんなキャッチコピーを見かけませんか?
『日頃の感謝を込めて!今回限り!●●●円(税込/送料込)』
『お試し価格!●●●円!(通常価格△△%OFF)』

今日の新聞広告でもこんな記事が複数掲載していました。
本当にこれで利益取れてるの?と疑問を感じる事業者様も多いのではないでしょうか?
例えば通常¥10,000の商品の広告を出したとして、広告での販売価格は¥1,000で販売したとします。
商品原価:¥2,000-
送料:¥1,000-
諸雑費:¥3,500-(広告費割戻し含む)
上記の原価構造だとすると、一目瞭然で売ったら売った分だけ赤字で有る事がわかると思います。

【広告なし通常販売の場合】
売上¥10,000−原価¥6,500=利益¥4,500
【広告掲載安価販売の場合】
売上¥1,000−原価¥6,500=利益▲¥5,500

極端な例かもしれませんが、安価広告は売れたら売れるだけマイナスを重ねて行きます。少し古い記事になりますがMarkeZine社で媒体別広告費推移が記事になっていましたが、通販業界における広告費用は年々上昇して行きWeb媒体の活用はレッドオーシャン状態、紙媒体においても発行部数は減少傾向で原価上昇は否めず、これでは事業として成り立ちません。

それなのに、なぜ赤字・薄利でもこの様な広告は無くならないのでしょうか?

利益を確保できる流れがあるから、この手の広告はあとを経たないと考えざる終えません。

2019/02/28MarkZineニュース「電通、2018年日本の広告費を発表 ネット広告費が1兆7,000億円超え/地上波テレビ広告費に迫る」より抜粋

安価掲載でも大丈夫!LTV向上で利益を確保!

購入意欲があるお客様の多くは、商品はもちろん広告に記載されている価格のインパクトで購入意思が固まります。
前項で記載した通り、この販売価格で購入しただけでは赤字(薄利)になってしまい、場合によっては経営困難な窮地に追い込まれることも。

数を販売しても赤字(薄利)になってしまう状況を逆転させる為にはどうすれば良いと思いますか?それは、1顧客あたりの売上向上をさせることで改善されます。(俗にいうLTV向上です)

『そんなのわかってる!』と叱られてしまいそうですが、LTV向上が販売価格の安価提供のキーとなるのです。LTV向上は、購入時の【アップセル】【クロスセル】【定期引上げ】と購入後の【解約抑止】を行うことで成果が上がると言われています。

Web注文がメインになるので、通販サイトや商品LPでポップアップや購入者特典のリバイスなど工夫して、お客様本位の継続的な購入を促す仕組みを利用している企業が多いと思います。しかし、人間の感情は実際に耳から聞こえる言葉の抑揚やトーン、感情によって購買意欲が大きく左右されます。企業様によっては、"広告掲載時のみ"や"指定広告媒体のみ"等Web受注と電話受注を切り分けているケースもあるそうです。

前項の例で通常¥10,000の商品を初回¥1,000・2回目以降¥8,000で販売する6ヶ月の定期契約に成功すると、3月目で単月黒字になります。それ以降は売上(利益)を上積みされて行きます。

1ヶ月目:売上¥1,000/利益▲¥5,500/累計利益▲¥5,500
2ヶ月目:売上¥8,000/利益¥2,500/累計利益▲¥2,000
3ヶ月目:売上¥8,000/利益¥2,500/累計利益¥500
4ヶ月目:売上¥8,000/利益¥2,500/累計利益¥3,000
5ヶ月目:売上¥8,000/利益¥2,500/累計利益¥5,500
6ヶ月目:売上¥8,000/利益¥2,500/累計利益¥8,000

これは私の所感ですが、定期契約を結んだお客様は明確な理由がない限り解約されにくいと思います。

長くご愛顧頂く為の重要要素が【解約抑止】になります。
定期解約の対応については、人間の声でお客様の感情に訴えることで解約を抑止できる確率が上がる事から多くの企業様が電話対応のみにしている場合が多数です。

つまり、広告掲載が安価だとしても【アップセル】【クロスセル】【定期引き上げ】をしっかり行い売上(利益)に繋がる事を想定できるのでお客様の目をひく安い価格設定をした通販広告が多数出ているのです。

次項では、声の感情を伝えられる電話注文についてお伝えします。

声のサービスでお客様が受ける印象

声のサービスでお客様が受ける印象

前項で、アップセル・クロスセルの重要性についてお伝えしておりました。

お客様は広告を見て連絡を頂けます。広告掲載商品に興味を持っているから、連絡が入るのです。ここからが、電話対応における腕の見せどことになります。

お客様は広告を見て(聞いて)電話で注文される場合、電話対応しているオペレーターの印象で購買意欲が大きく左右されます。『お電話ありがとうございます』から始まる最初の15秒で、オペレーターの印象が定まり信頼度もほぼ決まります。つまり、企業イメージも電話対応の冒頭で概ね決定してしまうのです。

私は15年弱コールセンター事業に就いていましたが、経験上どの企業も共通して、最初の15秒の出来でお客様満足度・商品購入意欲に影響すると感じました。

実はこの冒頭15秒が自社電話対応とコールセンター対応の差が出るのです。

商品知識や販売意欲は自社対応の方が優れており、会話中の熱量が大きいのですが、コールセンターの電話対応プロ達は最初の15秒の重要性を理解しており、お客様が信頼度を定める時間ですが対応オペレーターも最初の15秒でお客様の性質をパーソナライズします。
(15秒でできなくても、1分以内には最善の対応方法を見つけ出します)

お客様の特性がわかると、『笑声』でお客様との関係性を深め購買意欲を高めます。コールセンターは声のサービスを生業にしているので、お客様に満足いただける対応を日々検証・改善のPDCAをサイクルさせて高いパフォーマンスを発揮できるように準備しています。自社対応をしている企業様で電話はなるけど売上(利益)が思うように伸びない場合の多くはこの差と言って良いでしょう。

広告費も決して安価ではないと思います。そこに電話対応を業務委託するとコスト面で中々一歩が踏み出せない事が多いと思います。本気てLTV向上を図るのであれば、自社対応と業務委託の両輪体制をおすすめ致します。自社でやってみて全体像を把握し、業務委託の判断をしても良いでしょう。

広告においても、決して安価ではございません。広告も試したいのであれば弊社サービス【成果報酬型広告インターペーパー】を活用いただき、より良い電話対応で利益向上しても良いと思います。何にせよ、何かにチャレンジしなければ何も変わりません。コストではなく投資の視点でチャレンジし失敗は糧に、成功は継続に、これが商売を長く続ける秘訣だと思います。 今回は私の経験上から所感をお伝えしました。 通販に関するご相談はいつでもお気軽にご連絡ください。


著者

Junichi Kubo

大手家電量販店(小売)から販売員や店舗開発、実店舗運営などを経験し、【お客様に好かれ選ばれる店舗】を目指しお客様目線での売れる店舗作りを経験。
一番の強みは約15年従事した顧客対応の第一線であるコールセンター運営に絶対的な自信を持ち、コールセンターの国際基準であるCOPC-CX規格も保持。
2017-2019年において、通販事業者における顧客対応において、【企業のファンを創作する】運営を実現し増収増益実績多数有り。
また通販事業のコールセンター以外でも必要コンテンツのサポートを実施。

通販業界の頼れるアニキを目指し日々精進しております。