LINE公式アカウント、2023年の振り返りと2024年の展望〜料金プラン変更の影響、LINEヤフーの統合他

太田 一誓

こんにちは。LINEログインを活用したLINE連携を軸に顧客・購買データを活用したLINEのCRM活用を支援しているソーシャルPLUSです。

早いもので2023年もあっという間に終わろうとしています。

2023年はLINE株式会社とヤフー株式会社との統合をはじめ、機能面でも様々なアップデートがありました。

2023年のLINE活用のトレンドを振り返りつつ、LINE公式アカウントの運用担当者が知っておきたいアップデート情報をまとめてご紹介したいと思います。

ぜひ2024年のLINE公式アカウント活用にお役立ていただければと思います。

LINE公式アカウント料金プラン変更の影響とその後の活用トレンド

2023年のアップデートで最も大きなものがLINE公式アカウントの料金プラン改定です。

【重要】LINE公式アカウント 料金プラン改定及び日割り廃止のお知らせ

料金改定後は各プランにおける無料メッセージ通数が縮小しているため、配信コストの見直しや、一通あたりのメッセージの価値を高めていくといった費用対効果への意識がより一層強まりました。

【料金プラン改定後、各プランで送れる無料メッセージが変更】
 コミュニケーションプラン(フリープラン):1,000通→200通
 ライトプラン:15,000通→5,000通
 スタンダードプラン:45,000通→30,000通

例えば、友だち全員に配信する一斉送信だけでなく、セグメント配信の比率を上げる企業が多くなった印象があります。

●LINE公式アカウントの標準機能でできるみなし属性(友だち期間、性別、年齢、OS、居住地域)やオーディエンスを活用したセグメント配信
●配信ツールを利用したセグメント配信
●LINEのID連携を活用し、自社の顧客データを活用したセグメント配信

LINE配信の費用対効果を高めるためには、引き続き、ユーザーに最適化されたセグメント配信で「届けたいユーザーに対して配信する」ことがポイントとなるでしょう。

費用対効果を高めるためのLINE活用とは?[後編]

興味・関心の高い見込みユーザーに絞ってLINEのメッセージを届けよう

LINEとヤフーが統合〜LINE公式アカウントがLINEヤフーが提供する法人向けサービスの起点に

2023年10月1日に、LINE株式会社とヤフー株式会社が1つの会社に統合され、LINEヤフー株式会社になりました。

「LINEヤフー株式会社」発足

こちらは料金改定以上のインパクトがあったニュースでした。
新しくなったLINEヤフーは、「LINE公式アカウント」とLINEヤフーが保有する法人向けサービスを連携し、あらゆる顧客接点を一気通貫させLTVを最大化させるプラットフォーム「Connect One」構想を発表しました。

「Connect ONE」構想とは、LINE公式アカウントがLINEヤフーが提供する法人向けサービスの起点となり、広告やマーケティング、DXソリューション、CRM、データソリューションなどすべてを一元管理できるプラットフォームを目指すというものです。

今後、旧LINEプラットフォームだけでなくYahoo!広告、Yahoo!ニュース、Yahoo!ショッピングなどLINEヤフーを横断するビジネスプラットフォームの活用が進む中、その中心となるのが、「LINE公式アカウント」です。

(画像引用: https://www.lycorp.co.jp/ja/news/release/000850/

すでにスタートしたLINEとヤフーのアカウント連携(ID連携)をかわきりに、今後も段階的にLINEとヤフーの法人向けサービスの企業アカウントの統合、「LINE公式アカウント」と各LINEヤフー法人プロダクトの連携と、「基盤・サービス・組織での統合、一本化」が進んでいくことが発表されています。

そんな中、ユーザーとのコミュニケーションプラットフォームかつLINEヤフー内外のデータ活用の軸となるのが「LINE公式アカウント」であり、さらに、自社データとLINEヤフーのデータ連携が可能になるのがID連携です。

IDによって様々なデータが紐づくことを考えると、より一層、ID連携の重要度が増していくでしょう。

LINEのID連携とは? 導入メリットと活用事例、ID連携率を高める効果的な実装方法を解説

Zホールディングス株式会社 決算説明会 2022年度 通期及び第4四半期 2023年4月28日https://www.irwebcasting.com/20230428/1/47bb9127ab/media/jp2022q4_presentation.pdf P22

知っておくと便利!LINE公式アカウント機能面でのアップデート

LINE公式アカウントのメッセージ配信周りでも数多くのアップデートがありました。ここでは便利になった機能などをピックアップしてご紹介します。

リッチメニューをクリック、表示した人へのセグメント配信が可能に
LINE公式アカウントでは「オーディエンス」を活用して絞り込み配信ができます。
このオーディエンスに新たに「リッチメニュークリックターゲティング」と「リッチメニューインプレッションリターゲティング」が追加されました。

リッチメニュークリックリターゲティング
●過去◯日以内にリッチメニューをクリックした人を対象として特定のメッセージを送る
●一定期間の間(セール期間中など)にリッチメニューをタップした人を対象としてクーポンなど送信する

リッチメニューインプレッションリターゲティング
●直近◯◯日以内にリッチメニューを表示させたユーザーをアクティブなユーザーとみなし、メッセージを送信する

オーディエンスはLINE公式アカウントの標準機能です。手軽に効果的なセグメント配信ができるのでうまく活用していきたいですね。

リッチメニュークリックオーディエンス、リッチメニューインプレッションオーディエンスの活用例や設定方法を解説

ステップ配信の活用がより便利に
LINE公式アカウントの配信機能の一つにステップ配信があります。

ステップ配信を活用すれば、例えば、「友だち追加からn日目におすすめ商品の案内、m日目にはクーポンのおしらせを配信する」といったフォローアップメッセージを自動で配信できます。

このステップ配信に「テンプレート機能」が実装され、より簡単に設定を行うことができるようになりました。

画像引用:https://manager.line.biz/announce/20213370?country=JP

あいさつメッセージ効果測定ができるようになりました
LINE公式アカウントのあいさつメッセージは、ユーザーがLINE公式アカウントを友だち追加、もしくはブロックを解除した際に自動的に送られる1通目のメッセージです。

あいさつメッセージのインプレッション数やクリック数などが確認できるようになりました。

あいさつメッセージは、テキストメッセージだけではなく、

●テキスト + 画像
●リッチメッセージ + カードタイプメッセージ
●テキスト + カードタイプメッセージ + クーポン

など、様々な組み合わせで、5吹き出しまで送ることが可能です。
インプレッション数やクリック数などをみつつ、クリエイティブの改善に活用できそうですね。

▼LINEあいさつメッセージでID連携を促進する方法
https://blog.socialplus.jp/solution/id-linkage-by-line-greeting-message/

分析情報が簡単にダウンロードできるように
「分析」画面に、新たに「ファイルをダウンロード」画面が追加されました。
友だち、メッセージ配信、リッチメニューなどの各項目の分析データを一つの画面から簡単にダウンロードできるようになりました。

データをダウンロードして分析や管理をする際の手間が削減されました。

画像引用:https://manager.line.biz/announce/20228209?country=JP

終わりに

2023年を振り返り、LINE公式アカウントに関わる主なニュースや機能アップデートを紹介しました。繰り返しになりますが、2024年もLINEヤフー統合によって、変化の多い年になりそうです。

LINE公式アカウントを運営する上では、やはりアップデートや機能リリースをしっかりキャッチアップしていくことが大切となります。
ソーシャルPLUSのコラムでも引き続き紹介していきますのでぜひご活用ください。


著者

太田 一誓 (Issei Ota)

株式会社ソーシャルPLUS CSチーム
ソーシャルログイン・ID連携サービス「ソーシャルPLUS」のセールスとして、LINE等のIDを活用したマーケティング活動を支援。LINEログインを主軸に、ECサイトや店舗と連携したLINE活用を幅広く提案し、実現に際する技術的なサポートも行っている。大手クライアント/代理店を中心に支援実績多数。

◆「ソーシャルPLUS」公式サイト
https://www.socialplus.jp

◆「CRM PLUS on LINE」公式サイト
https://crmplus.socialplus.jp

◆LINE公式アカウント徹底活用ブログ
https://blog.socialplus.jp/