仕入れ先には要注意!?ネット通販で避けて通れぬ問題

小林 憲司 [PR]

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商品の情報収集手段とは?

弊社では、問屋であることもあって、商品仕入れ先については、日々開拓を行っています。そんな中で、よく聞かれるのが「どういう風にしてそれらの仕入れ先を発見しているのか」という事です。今日は、それについて考えてみたいと思います。実は、すごくオーソドックスな方法です。例えば、日経MJの商品リリースのコーナー。結構、面白い商品が隠されていたりします。その他、日本流通産業新聞、日本ネット経済新聞、月刊ネット販売、通販新聞などもチェックしています。また、業者様やお取引先様からの情報なども、大事にします。業者様は、TVで取り上げられるという情報を教えてくれたりしますし、取引先様からは、商品自体をご紹介いただける事があります。そういう関係性も大事にしながら、商品情報を吸収しています。お客様からの要望がヒントとなって、メーカーに問い合わせをした事もありました。

ただ、弊社の事について、仕入れ先となる会社のご担当者様に、お話しさせていただくと大抵言われるのが「食品会社ですよね?」「ネットでの販売ですか?」ということです。確かに、弊社は、健康食品をはじめとして、雑貨、化粧品、キッチン用品、家電、ファッション、ホビー等、多岐にわたって取扱いさせて頂いているのですが、社名に「新日本機能食品」と、「食品」という名称がついている為、「食品会社がなぜ雑貨?」とか「なぜファッションアイテムを仕入れる必要があるの?」と言われてしまうのです。ただ、それ以上に、結構、これまで聞かれたのが、ネット販売に関しては抵抗があるという声です。

ネットでの販売はご法度?

「ネットでの販売はご遠慮してもらっているんですよ。」「ネットって安売りじゃないですか。」仕入れ先との交渉していると、そう言われることが多々あります。実際、ECの事を詳しくご存じない業者様に限って想像でなじられることも多々あり、悔しい思いもすることがあったのは、事実です。ただ、それも変わってきているということをここでは言いたいです。

ここ1~2年ほど前から「インターネットでの拡販ですか?大歓迎です。どんどん拡販してください」といった声を聞く機会も増えてきましたので、市場規模が拡大しているという情報が浸透してきているのでしょう。流れが変わってきたことも実感します。2020年の東京オリンピックの年にはECの市場規模は20兆円になると聞いておりますですので、さらなる業界発展のためにも、私自身、開拓は続けていこうと思っています。

仕入先は多い方がいい?少ない方がいい?

その他では、よく聞かれるのは、「仕入れ先が多い方がいいのか」ということです。ショップ様の戦略にもよりますが、豊富な品揃えでロングテールを狙うのであれば、仕入先は少ないよりは多いほうが良いと思われます。

ただし、”売り手”の立場でものを見ると、”売り先”であるショップ様が「多くの仕入先と取引していて、商品を供給してもらっている」と聞くと「ライバルが多い」とか「価格を比べる相手が多い」、「無理な値段交渉をされる可能性が高い」、「利益が見込まれない先ということで、積極的な売り込みをされない可能性も否定できない」等ネガティブに感じる要因もなくはありません。そういう観点でみれば、どこから商品を仕入れているかは、できれば仕入れ先には開示しないのが得策ではないかと思います。

また、販売力があればあるほど、仕入先に対しての発言力は高まりますが、あまり行き過ぎた要求をすると、仕入先にも横のつながりがあり、同業者へ情報を共有され、ネガティブな噂をたてられる可能性もあります。お付き合いの仕方を含め、仕入れ先とは、よくよく考えて、お取引されることをお勧めします。


著者

小林 憲司 (Kenji Kobayashi)

高校卒業後、トラック運転手、訪問販売員、歯科技工所の営業マンを経て2001年に起業。2002年有限会社西日本機能食品開発研究所(現、株式会社新日本機能食品)を設立。ネットショップ向け卸問屋“kenko卸.com”を運営。国内のみならず、海外のECサイトへも美容、健康に関わる商材の卸を行っている。

http://www1.kenko064.com/