集客力 ~ リスティングとSEOを上手く組み合わせる

藤森 健

『ECの売上 = 集客力 × 売り場力 × 商品力』

ですが、今回は集客力、特にリスティング広告とSEOの実践的なノウハウについて書いてみましょう。


①リスティング予算が少ないならヤフーから
・ヤフープロモーションとグーグルアドワーズ、両方同時に始めるのが、月10万以上から始めるのが理想ですが、月5万しか取れない場合などはヤフーから始めましょう。ヤフーの方がシンプルで初心者向けだからです(機能はどちらも同じ)。


②スマホ対応していないサイトは、スマホ向けリスティング広告の入札単価を30%ほど下げる。
・スマホ対応をしていないECは未だ多いです。今すぐにでもやるべきですが、それまではスマホ向けの入札単価を30%ほど下げましょう。スマホでPCサイトが表示されるので、確実にPCからの訪問よりコンバージョン率が低く、同じ単価では割に合わないためです。

例)
・PCからの訪問の場合、クリック単価30円でコンバージョン率2%なら、CPAは1500円。スマホでPCサイトが表示される場合、コンバージョン率は確実に下がる。仮に1%とすると、CPAは3000円に悪化。それならクリック単価を20円程度に抑えるべき。


③リスティングの上級テク ~ 関連パートナーのサイトにリターケティング広告タグを埋め込む
・自社のサイトに訪問したユーザーを追いかけて自社の広告を表示する“リターケティング広告(アドワーズではリマーケティング広告)”、費用対効果も高いですが、これを自社サイトの訪問者だけでなく、関連サイトでもやる方法です。

例)
・SEO対策を行っているA社が、提携しているアフィリエイト企業B社に依頼し、B社のサイトにA社のリマーケティング広告タグを埋め込み、B社サイト訪問者に自社のリマケ広告を表示させる。訪問者にとっては “集客” という点で一致するので問題ない。

・B向けサービスを扱うサイトに最も適してますが、EC向けにアレンジ出来ると思います(但し、他社のタグを自社サイトに埋め込まれることに抵抗を感じる企業も多いですね)。

④コンバージョン率の高い時間帯
・21~24時が『ECのゴールデンタイム』ですね。この時間だけリスティング広告の入札単価を上げるECもあります。商材にもよります。当社で運営していた業務用清掃用品サイト『Monet!』はこの時間はあまり売れませんでした。

⑤リスティング広告の本当の価値 ~ SEOなど『次』に繋がること
・リスティング広告で取れたデータ(どのキーワードが売れるか)を、その後のSEO・LP(ランディングページ)・アフィリエイトなどに活かせることが、リスティングの本当の価値だと思います。売れるキーワードが分かったら、それをSEOに活かすなどの施策が打てます。また、そのキーワードをLPに適度に散りばめる必要もありますね。

当社ではEC専門のリスティング広告代行サービス『ギガリスティング』http://site49953-1372650665.strikingly.com/
を扱っておりますが、ここで取れたデータをSEO対策に用いてます。


⑥リスティングのデータを活かしたSEO対策 ~ title(タイトル)とmetadiscription(メタディスクリプション)
1)タイトル
・売れるキーワードを先頭に持ってくる。その方がクローラーに高く評価される。Monet!でもそうやっていた。
・設置するキーワードは1語がベスト。Monet!でも同様。
・全角30文字以内に収める。検索結果にはそこまでしか表示されない。

2)メタディスクリプション
・スマホ検索で表示される80文字以内にするのが理想。
・文章内にキーワードは1回は設置を。中央付近が望ましい。
・キーワードは多いほど、文章は長いほどいいと思われがちですが、実際には違いますね。


著者

藤森 健 (Ken Fujimori)

福島県出身。両親の会社に10年間勤めた後、モネット (株)創業。
得意分野は  ①EC ②リスティング広告 ③経営
2010年に業務用清掃用品ECサイトを立ち上げ、1年で日本一に。
大前研一氏が学長を務めるビジネス・ブレークスルー大学 で、月1回のペースで
経営・EC・リスティング広告についてセミナー開催。
柔道2段。TOEIC670点。週末はヨガ三昧。

企業URL:http://monet-world.co.jp/