初心者がEC向けリスティング広告で成果を出すには⑤ ~外注が失敗する理由と良い代理店の特徴〜

藤森 健

初心者がEC向けリスティング広告で成果を出すには(全6回)

第3回 ~広告とキーワード〜
http://ecnomikata.com/ecnews/marketing/7856/
第4回 〜リマーケティング広告〜
http://ecnomikata.com/ecnews/marketing/7947/

こんにちは。モネット(株)の藤森です。リスティング広告の運用にはスキルが必要で、自社でやってもどのみち人件費がかかるので、その人件費分で外注しようと考えるのは自然な流れですね。が、外注しても成果が出ないことも多いのが現状です。

 今日は外注が失敗する理由と良い代理店の特徴について書いてみましょう。






★外注が失敗する理由

①内部が分かってない
広告はあくまで外からお客を連れてくるのが仕事です。成約するかはサイト内部も重要ですが、内部を分かっていない人間が運用すると成果が落ちます。CPAなどは1注文あたりの粗利額より低くするのが自然ですが、粗利率も知らない人間が運用していたらそれも出来ないでしょう。



②広告費を無駄遣いしやすい仕組み
多くの代理店の代行料は “広告費の〇〇%(20%が多い)” のように、定率で決まることが殆どです。テレビCMや新聞チラシのような 『バラマキ型広告』 ならこれでいいのですが、ネット広告は費用対効果がはっきり見えるため、成果のある・ない広告がはっきり見分けられます。なので、成果のない広告を減らす・止めることもリスティング広告運用には重要です。

ですが代行料が定率だと、成果のない広告を止めるでしょうか?コンバージョン数(成約数)ではなくクリック数を稼ぐ・広告費消化が目的になるので、成果が出てなくても依頼主様から提示された広告費を消化してしまうのです。






★良い代理店の特徴

③担当者が広告・コンサル・CRMを一括で行う
コンサル・CRMなど内部に関してもアドバイスしてくるのは良い代理店だと思います。特に広告運営者がしてくるとなおいいですね。



④広告費を無駄遣いしない仕組みを持つ
クリック数・広告費ではなく、別のことで代行料が決まる代理店を選びましょう。



⑤詳細を聞いた後、断ってくる
依頼主様の商品・サービス・サイトに問題がある場合、広告を出しても結果が出ないことが多いです(当然ですね)。そのことを指摘し、依頼を断ってくる代理店は良い代理店だと思います(当社も問い合わせの半分はお断りしています)。

成果が出ないと分かっていても “お金になる” と判断して依頼を受ける代理店も多いですね。



⑥成果を出すことを目指す
・良い基準  コンバージョン数・売上・利益・CPA・CVR・ROAS・etc
・悪い基準  クリック数・消化した広告費

どれでもいいのですが、 “成果を出すことを目指す代理店” を選びましょう。 “クリック数がこれくらいになります” というのは広告費消化が目的なので危ないですね。



⑦“成果報酬で” と持ち掛けたら乗ってくる
実際に成果報酬は難しい部分がありますが、この提案に乗ってくるのは良い代理店だと思います。クリック数を増やす・広告費消化が目的の代理店は乗ってこないはずです。





ビジネスモデルは理念から生まれるので、

“自社の利益よりお客様の利益を優先させる代理店”

ならこれらの特徴を間違いなく兼ね備えているはずです。


著者

藤森 健 (Ken Fujimori)

福島県出身。両親の会社に10年間勤めた後、モネット (株)創業。
得意分野は  ①EC ②リスティング広告 ③経営
2010年に業務用清掃用品ECサイトを立ち上げ、1年で日本一に。
大前研一氏が学長を務めるビジネス・ブレークスルー大学 で、月1回のペースで
経営・EC・リスティング広告についてセミナー開催。
柔道2段。TOEIC670点。週末はヨガ三昧。

企業URL:http://monet-world.co.jp/