“商品数を増やせば売上は上がる”は間違い ~ロングテールは2段階~
こんにちは。先月の “プロじゃない人がEC向けのリスティング広告で成果を出すには?” に続き、ECサイト運営のノウハウを公開します。
EC業界ではクリス・アンダーソン氏の『ロングテール』を元に “売上を増やすには商品を増やすこと” が常識になっています。工具販売ECのモノタロウさんは4年前には100万商品でしたが、今は700万商品です(2014年4月現在)。
結論から言うと、 “商品を増やすだけでは不十分” です。ロングテールにも書いてありますが “増やした後に推奨して分かりやすくする” ことが必要で、ここをやっていないECが極めて多いと思います。
当社で運営していた業務用清掃用品サイト Monet! では、清掃用品を増やした後、傘立て・灰皿といった清掃用品とは関わりの薄い商品を数百点ほど増やしたことがあります。その際、専用のページやカテゴリーが出来ていなかったので、ひとまず “その他カテゴリー” に放り込みました。
“その他カテゴリー” に置いといても買っていくのは、商品名で検索するお客様、つまり “どの商品を買うか決めているお客様” です。 “傘立て” を買うことを決めているだけのお客様は、専用のカテゴリーが無いと商品に辿り着けません。
これら商品の1ヵ月目の売上は20万円ほど。2か月目に専用のページとカテゴリーが出来上がってそちらに放り込んだところ、50万円にアップしました。
・もう1つ事例を。
Monet! ではポリッシャー(床を磨く機械。深夜のコンビニ清掃などでよく見かけます)が売れ筋商品でした。本体に加えてブラシ・洗剤など複数の部品が必要なため、ひとまとめの “ポリッシャーセット” として販売するECサイトが多く、当社もそうしてました。
当初の販売数は月5セットほどでしたが、電話で問い合わせをしてくるお客様のほとんどがポリッシャーを使ったことが無い初心者であることに気づきました。そこで商品名を “初心者向けポリッシャーセット” に変えたところ、月平均12セット売れるようになったのです。
2つの事例とも “商品の置き場を変えただけ” “商品名を変えただけ” です。ロングテール法則を正しく理解し、業績アップに繋げましょう!
正しいロングテール法則
①商品を増やす
②それを推奨して分かりやすくする