購入の後押しだけじゃない!レビュー施策が重要な理由

松原吉輝

レビューを上手に活用できていますか?レビューは「集めるだけ」ではなく、「活用することで価値を生む」重要な施策です。本記事では、レビュー施策の3つの効果と、効果的なレビュー施策について解説します。

レビュー施策はなぜ必要?

ECサイトで商品を見て、「いいな」と思ったものの、使用感やサイズ感が分からず購入を迷った経験はありませんか?
実際に商品を見ることができなくても「写真通りの色だった」「普段よりワンサイズ上げたほうが着丈が丁度よい」などのレビューがあれば検討しやすくなります。しかし、レビューが無い場合、「ページに書いてある内容は本当か?」「実際はどうなのか?」など顧客の疑問は解消されません。ECサイトにおいて、購入者からのレビューは商品を判断する上での重要な情報源です。

8~9割以上が、ECサイトで商品を購入する際に口コミサイトや商品ページのレビューを参考にするというデータもあるように、レビューを充実させることが購入率UPに繋がります。

また、レビューは購入前の顧客に対してのみならず、購入後の顧客体験の充実や、SEO評価の向上にも繋がります。

購入後に「良い商品だ」と感じた顧客の評価は、企業によるレビュー紹介やSNS上の投稿などの外的要因によってさらに強まり、商品への愛着や信頼感が高まります。商品への愛着や信頼を高めることは、リピート・ファン化を促す大切な要素です。

ECサイト内にレビューを集めることで、検索エンジンのSEO評価向上に繋がります。またSNSの場合、SNS内のアルゴリズムに沿ったレビュー施策を実施することでアカウントの評価を高め、投稿やアカウントの上位表示化が期待できます(ソーシャルSEO)。
 
 
 

レビュー施策の3つの効果

①購入の後押し(迷っている顧客の不安を解消し、購入を促進)
②顧客体験の充実(購入後の満足度を高め、リピートやファン化を促進)
③SEO評価(ECサイト・SNSそれぞれの検索性を向上)


購入者が積極的にレビューを書いてくれる仕組みを作ることができれば、

▼購入の後押し
▼顧客体験の向上
▼リピート・ファン化
▼SEO評価向上

といった好循環が生まれ、新規顧客の獲得にもつながります。
 
 
 

効果的なレビュー施策

<レビューを集める場所>
・ECサイトの商品ページ
・SNS(ハッシュタグ投稿やメンション、DMなど)

①レビュー投稿を促すタイミング
・商品ページ上で訴求(特典がある場合は特に)
・購入直後にメッセージを配信(注文確認メールなど)
・同梱物にレビュー投稿に関するペーパーを入れる
・商品到着後◯日に再度フォローアップメッセージを配信


②レビュー投稿に対する特典
・ECサイトでの割引、クーポン、ポイント付与
・プレゼントや抽選

サイト上、同梱物、注文メールなど顧客の目に触れるように複数訴求をしましょう。


③良いレビューを増やす工夫
・具体的な感想を書きやすいような投稿フォーム設計
・写真や動画の投稿ができるようにする

投稿フォームに「組み立てやすさはいかがでしたか?」など、商品の強みや特徴について記載することで、それに関するレビューを書いてもらいやすくなります。


④ネガティブレビューへの対応(返信)
・真摯な対応で信頼性を高める
・返品、交換対応などの解決策や、今後の改善案を提示する
・FAQや「~することで形が整います」などの改善策を紹介する

ネガティブなレビューに対してもしっかり返信することで、企業の誠実さが伝わり「何かあってもしっかり対応してくれる」と顧客の安心感に繋がります。
 
 
 

レビュー施策運用のポイント

PDCAサイクルを回しながら、レビュー施策の効果を定期的に測定し、改善しましょう。
レビュー施策に限らず、どの施策においてもPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)のサイクルを繰り返すことで、施策の目標とそれに関わるタスクが明確になり、精度を高めることができます。
 
 
 

レビューの活用方法-ECサイト上のレビュー

集めたレビューを商品ページに表示して購入率UPやSEO評価UPに繋げる以外にも、以下のような活用方法や見せ方の工夫ができます。

①レビュー内容を広告文やバナー掲載文に反映
多く評価されるポイントは購入の決め手になりやすいです。広告・バナー・サムネイルなどに反映し、訴求力を高めましょう。


②商品改良に役立てる
「お客様の声をもとに改良しました」など顧客の声に応える姿勢で企業の信頼度を高めることができます。


③FAQに参考レビューを掲載する
企業回答と合わせて、顧客レビューという客観性が加わることで、安心感・説得力が増します。


④高評価商品を特集ページやランキング表示で目立たせる
売れる商品が更に売れる「好循環」を作りましょう。
 
 
 

レビューの活用方法-SNS上のレビュー

本記事ではInstagramでの活用方法について紹介します。

①投稿やストーリーズでのシェア
実際のレビューを公式アカウント上で展開し、新規顧客へのリーチ、購入後の顧客体験強化を行いましょう。
また、投稿へのコメント・いいね・DMのやり取り等はアカウント評価に影響します。ストーリーズ上で、商品の感想をDMで募集したり、アンケートを実施するなど、レビュー施策と同時にアカウント評価向上も目指しましょう。


②UGC(ユーザー生成コンテンツ)の活用
ハッシュタグキャンペーンや、公式アカウントをメンション(アカウントを紹介する機能)した投稿を募り、公式アカウント以外からの投稿を増やしましょう。顧客のレビュー投稿は、公式アカウントでリポスト投稿すると更に効果的です。
ユーザー発信の投稿を増やすことで、「拡散力の向上=認知拡大」「第三者投稿による信頼性の強化」「購入意欲の向上」が期待できます。


③ライブ配信やリールでの活用
ライブ配信で実際の顧客レビューを紹介したり、視聴者からの質問に対しての回答と合わせて関連するレビューを紹介することで、購入意欲を高めましょう。
また、リールやショート動画で顧客レビューを紹介することもできます。リールは通常のフィード投稿と比べるとフォロワー以外の目に留まる可能性が高いので、積極的に活用しましょう。


④ネガティブレビューへの対応を発信
レビューを元に商品の改良を行った場合などは、ECサイト上だけでなくSNS上でも情報発信するとよいでしょう。
「お客様の声を元に◯◯を改良しました!」など、ネガティブレビュー→商品改善→ポジティブレビューの流れをアピールし、誠実な企業姿勢を印象付けましょう。
 
 
 

まとめ

レビューは「集めるだけ」ではなく、「活用することで価値を生む」重要な施策です。適切なタイミングでレビュー投稿を促し、ポジティブなレビューを最大限活かすことで、売上やブランド価値の向上につながります。ECサイトとSNS、それぞれの特性を活かしたレビュー施策を実践し、購入率アップ・ファン化・認知拡大の好循環を生み出しましょう。

EC運営においては、SEO対策、広告、SNS、LINEなど様々なプロモーション施策を複合的に実施できるのが理想的です。


ぜひ、ECの売上拡大や各種プロモーション施策でお困りの方は、GIVE&GIVEまでお問い合わせください。
 
 


著者

松原吉輝

マーケティング会社にて大手・中小合わせて500社の支援を事業責任者として行う。その後、経営再建のために15名ほどの会社の社長業を担い、2016年に「EC運営代行」のGIVE&GIVE(株)を創業。
クライアントは大手・中小企業とあり、楽天市場では優良店を次々と輩出。現在はECの枠を超えたマーケティング、ブランディング、プロモーション支援まで行う。
2021年、未就学児~中学生への教育支援事業として「協育・共育プラットフォーム」を提供す(株)weclipを設立。世田谷区の起業家支援プログラムのメンターも行う。他に、カベウチサービス、飲食業、アルコールアイスクリームブランドの開発・販売も行う。

HP(https://g-give.co.jp/

松原吉輝 の執筆記事