EC-CUBE Ver2系、サポート期間を延長。当面は継続へ

ECのミカタ編集部

国内No.1 EC構築オープンソースのEC-CUBEとは?

 株式会社ロックオンは、自社が提供する日本初ECオープンプラットフォームのEC-CUBEの旧バージョンであるEC-CUBE Ver2系のサポート終了時期を、2017年7月から延長することを発表した。また、当面はバージョンアップ対応を含んだ公式サポートを継続していく。

 ECオープンプラットフォームのEC-CUBEとは、同社のEC構築パッケージを無料で誰でも利用することのできるオープンソースとして公開したものである。独立行政法人情報処理推進機構「第3回オープンソースソフトウェア活用ビジネス実態調査」によると、国内No.1 EC構築オープンソースであるとされている。

 ショッピングモールやASPカートサービスの安価に始められるというメリット、また独自開発の拡張性が高いというメリットの両方を兼ね備えているため、多くの店舗に利用されている。具体的には、現在100万ダウンロードを突破しており、推定で22,000以上の店舗で稼働中だ。

EC-CUBE Ver2.13、サポート時期延長へ

 2015年7月にEC-CUBE Ver3.0がリリースされ、同時にEC-CUBE Ver2.13のサポート終了期限を2017年7月までと発表していた。この期限は、過去バージョンアップ時の設定よりも長い2年のロングタイムサポートであった。そして今回さらにサポートを長くするまでに至った。今のところ期限を定めておらず、当面は公式サポートを継続していく。

 2017年7月から延長することになった理由として、EC-CUBE Ver2系のサービスが7年半以上という長い時間をかけて、多くのECサイトから利用されていたことが挙げられる。長期のため積み上げられたノウハウが多く、安定性も高いため、現在も多くのECサイトが利用をしている。この現状を考慮した結果、EC-CUBE Ver2系の最新版であるVer2.13のサポート終了期限を延長することになったのだ。

 また、サポート終了の時期はEC-CUBE Ver2系の利用状況等を適切に判断し検討していくとしている。そして、サポートが終了した際も、引き続き脆弱性等緊急度の高い不具合においては修正パッチの提供を実施する。(脆弱性や不具合パッチは個別で適用する必要がある。)

EC-CUBE Ver3.0の今後の展望

 最新版のEC-CUBE Ver3.0については、スマホアプリやリアルPOSレジ、IoT対応といった大幅に拡張性を高めたバージョンとしてリリース、その後約1年間で10回ものバージョンアップを行っている。これによりECサイトへ、安定性と機能性の高いサービスを提供してきた。

 今後も同社は、EC-CUBE Ver3.0における開発・運営体制・安定性を強化し、「API」正式版リリースや各種提携等によるビジネス環境の充実化を目指していくと発表している。

 7年半もの月日をかけてECサイトを構築・サポートしてきたEC-CUBE Ver2.13のサービス。サポート時期が延長することになり、安心した事業者も多いのではないだろうか。そして同社は、EC-CUBE Ver3.0についても今後更にサービスの向上を図っていくため、今より多くのECサイト事業者を支えていくことだろう。今後もEC-CUBEサービスの飛躍に期待したい。


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