中国大型連休「国慶節」に備える!小田急の新サービス

ECのミカタ編集部

 9月も後半となり、来週末には10月を迎える。10月に入ると、中国では「国慶節」に入る。国慶節とは、中国の法定休日の1つであり、10月1日を含む約1週間が大型連休となる。この期間に日本に訪れる中国人も増えるのではないだろうか。その対策として、株式会社小田急百貨店では、2つのサービスを開始することとなった。

リピート顧客の固定と買い上げ率向上が目的

リピート顧客の固定と買い上げ率向上が目的

 株式会社小田急百貨店の新宿店では、2016年2月の春節期間中に免税手続きを行った人にアンケートを実施したところ、回答者の約半数が再来店客という結果となった。これを受け、中華圏の大型連休にあたる国慶節を機に、増加が予想されるリピート顧客の固定化と買い上げ率の向上に向けて新たな会員サービスを実施する。

 新たなサービスの1つは、通訳の予約や免税手続きの優先、お買い物優待券プレゼントなどのサービスを受けられる会員証の発行だ。
これは、9月28日から始まり、訪日外国人のうち、特に高額のお買い上げのある顧客の再来店を促すことが目的だ。

 もう1つは、中国で利用が伸びているスマートフォンを使った決済方法「支付宝/Alipay(アリペイ)」(以下、アリペイ)を新宿店化粧品売場で導入することだ。さらに、銀聯カード提示で参加できる抽選キャンペーンも行う。

【銀聯カード限定キャンペーン】
期間:2016年9月28日(水)~10月10日(月・祝)
場所:小田急百貨店新宿店 本館1階外国人顧客サービスカウンター
内容:期間中に設置の専用端末に銀聯カードを通すと、小田急百貨店内で使用可能な5%優待券を進呈。また、抽選でオリジナルポータブルバッグや食料品お買い物券などを進呈するキャンペーン。

中国人お馴染み決済「アリペイ」の存在

 アリペイとは、世界有数の決済プラットフォームとして、実名認証のユーザー数を4億人以上抱えている。圧倒的な強さを持つネット上のオンライン決済の他に、資産運用商品や実店舗向けの対面決済サービスとしても大きく展開する。

 決済方法は、スマートフォン等のモバイル端末で「アリペイ」のアプリから決済用QRコードを表示させる。それをタブレット端末にかざすだけで、中国の口座から即時引き落とし決済が可能となる。

 顧客にとってのメリットは、日本で商品を購入しても人民元決済で支払いが可能なことだ。さらに、24時間365日決済が可能であり、かつ、中国の人にとって慣れ親しんだ決済方法であるため、安心して買い物を楽しめることが大きなメリットとなるだろう。

 国慶節の期間中は、日本に多々の中国人が訪れることとなる。その中国人がより買い物をしやすいように、今回の小田急百貨店のように対策を練る店舗が増加することだろう。そこで日本の商品を気に入ってもらえれば、中国に帰った後も日本とECを通して関わりを持つかもしれない。

 なお、国慶節に日本のECで買い物する場合もある。例えば、実店舗に欲しい商品が売り切れなどでその場で買えなかった場合、ECでその商品を探すことも少なくないだろう。それに備えて、特に中国の人にニーズがある商品を扱っているEC店舗は、この10月は売上向上のための大きなチャンスとなるかもしれない。

中国人が買いたいモノとは?


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