新たなCtoCのあり方「メルカリ月イチ払い」試験運用開始

ECのミカタ編集部

 メルカリが新たな一手を投入した。新しい支払い方法として「メルカリ月イチ払い」の試験運用を開始すると発表したのだ。これはどういうサービスなのかというと、各月にメルカリで購入した商品代金の支払いを翌月にまとめて行うことができるという便利な支払い方法。

 商品購入時の支払い方法で「メルカリ月イチ払い」を選択するだけで、上限金額内での購入金額をすべてまとめて、翌月中にコンビニや銀行ATM、メルカリ上の売上金から一度に支払うことができるというものだ。

 メルカリでは、かねてより支払い方法として多くのユーザーが「コンビニ払い」を利用してきた。便利に使える一方で、月に何度も商品を購入するユーザーにとっては、その都度コンビニを訪れて支払う手間がかかるというデメリットがあった。「メルカリ月イチ払い」は、月に何度も買い物をした場合でもまとめて一度に支払うことができるため、ヘビーユーザーには利便性がとても高いと思われるサービスだ。

 まずは試験運用ということで、様々な制約はあるものの、ユーザーの利用頻度によって順次拡大されてくるだろう。以下にサービスの概要をまとめてみた。

■メルカリ月イチ払い サービス概要
・対象ユーザー
過去の利用実績等を元に抽出した一部のユーザー(順次拡大予定)
・利用限度額
20,000円 ※今後利用状況により変更の可能性あり
・利用方法
商品購入時に支払い方法で「メルカリ月イチ払い」を選択する
・支払い方法
コンビニ・銀行ATMでの支払いが可能
またメルカリ上の売上金も支払いに利用することが可能
・支払期間
購入した月の翌月1日から末日の間に支払いを完了させる。
例)2017年6月4日と6月21日にメルカリ月イチ払いで購入を行った場合、2017年7月1日〜7月31日が支払い期間となる。
・手数料
利用ごとに100円
※オープニングキャンペーン中は、月に何回使っても100円

CtoC-ECはより「個人の力」を重視した事業へ

 最初に聞いた時は「ZOZOTOWN」の「ツケ払い」を連想したが、それとは全く別物だなとすぐに理解した。「ZOZOTOWN」の「ツケ払い」はGMO後払いへの債権譲渡で成立しているが、この「メルカリ月イチ払い」はあくまでメルカリ内でのサービスであるため、メルカリ上の売上金も支払いに利用することが可能になっている。

 これは大きな違いで、メルカリ内で売り上げを立てていけば購入分の商品代金が支払えるので、利用の活性化も生まれるだろう。CtoCの特徴を活かした上手なサービスだと感じた。

 今回のようなユーザーの好奇心を刺激できるようなサービスの構築が行えれば、ヘビーユーザーの囲い込みにも繋げられるし、取引の楽しさを、よりユーザーに理解してもらえるのではないだろうか。簡易的な「事業」という捉え方をする人も多く出てくるだろう。これからは個人が強力な影響力を放ってくる時代になる。CtoC-ECはより深みを増していきそうな予感がした。

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