EC業界News1週間まとめ〜クルーズ「SHOPLIST」が動画コマースに注目する理由は?/Amazonプライムデーで占うECの未来

石郷“145”マナブ

こんにちは。
メディア編集部の石郷です。

今週、読まれた記事は、こちら。
ヤマトとアマゾンで分かれた結論 当日配達は本当に必要なサービスなのか?【ECのミカタリサーチ】
https://www.ecnomikata.com/ecnews/14966/
Amazon、2017年プライムデーのプレミアム体験とは?開催を正式発表〜昨年との違い
https://www.ecnomikata.com/ecnews/15016/
藤井聡太四段 現象!30年ぶりの記録更新を前に「将棋」商品は前年比600%の売上〜Yahoo!ショッピング調べ
https://www.ecnomikata.com/ecnews/14974/
Amazon Dash Buttonにコカ・コーラ等新ブランド追加、計116ブランド1400商品を購入可能に
https://www.ecnomikata.com/ecnews/14995/
クルーズ、SHOPLIST Live開始を発表!Candeeと共にソーシャルライブコマースで覇権を握る
https://www.ecnomikata.com/ecnews/14988/

「SHOPLIST」は先を読んでいる、そこにはCandeeというベストバートナーがいた

最初に、ちょっと気になったのは、動画コマースの話題なので、ここで少し取り上げたいと思っています。
今週、クルーズが運営する「SHOPLIST」とCandeeが協業し、ライブ配信を活用したチャンネル「SHOPLIST Live」を、6月30日から配信すると発表した件です。なぜ、このタイミングで、クルーズはこうした動画、つまりライブ配信に注目したのでしょうか。

 最近、いろんなものが次々とインタラクティブな関係性を築くようになっているように思います。
ECのミカタ通信で、LINEの特集を、今いろんな媒体が動き出す前に取り上げました。ただ、取り上げたのは、LINEが流行っているから?と思っている人がいるかもしれないですが、それは違います。ECが今までのように、ちょっと機械的で無機質な時代から、もっとコミュニケーションが溢れたものになっていく時代が来ると思っていたからです。

 LINEの特徴を話すときに、いつも予約サイト「relux」の話をあげるのですが、どこかいい旅館に泊まろうとしても、今までなら、「渋谷から1時間半 ファミリー」といった感じでしか探せなかったけど、LINEのコミュニケーション性の高さを生かして、「仕事に疲れたからほっこりしたい」といった漠然な投げかけをLINEを通してしても、「ならば、こちらがオススメですよ」と会話のようにしてライトに返ってくる。

クルーズの動きにEC通販企業が考えるべきことは?

 動画コマースにしてもそうです。僕はここでいう動画を単なるテレビ通販的に捉えているわけではありません。こと、注目しているのはライブ感なんです。インフルエンサーが何かを発信すれば、視聴者がそれに応える。LINEと同じように、動画すらそうなっています。こんなことは今までは友達同士の関係にすら、あまり存在していませんでしたが、スマホの登場に伴い、それが可能になります。

 これってまるで、お店に行っているような感覚なんですよね。でも、これは自分のお店でどんなこだわりを、そしてどんな思いを込めてどんなお客様に提案したいか、を考えていないと、絶対に上手くいかない。売れているから、飛びつくようなそんなビジネスはそろそろ、EC通販企業でも通用しない時代が来ているし、自分達の扱う商品を自信持って、どう演出できるかが、これからEC通販企業の運営者に必要なんじゃないかと思います。

Amazonプライムデーが遂にやってくる

さて、その他でよく読まれていたのは、Amazon関係の話題です。
 まずはプライムデーですね。今年は、7月11日開催です。しかも、プライム“デー”と言いつつ、30時間開催となり、一日前の18時から開催となるわけです。まるで24時間テレビ的な雰囲気となり、お祭り的な色彩が強くなっています。ただ、基本的には参加できるのは、プライム会員のみで、それ以外の人はちょっぴり疎外感を感じさせるようになっていて、そそらせておいて、その気持ちを背景に、先週の金曜から本日(7/2)まで限定で、通常3900円(税込)の会費を、2900円(税込)にしています。

 でもよく考えてみると、年会費なので、Amazonに関しては、それだけ多くのお客様から固定費をもらうことになり、その基盤が盤石になるのと、Amazonを使いやすい環境が生まれますから、通常のセールとはワケが違うんですね。おまけに、最近、プライム会員の特典は、プライムビデオ、プライムミュージック、パントリー、追加で500円払えば、Amazonフレッシュで新鮮な野菜が最短で4時間で届く(一部地域のみ)という具合で、リピートする率が高くなるのです。

 そして、Amazon dash buttonが、116ブランドまでに増えるというニュースですね。Amazon dash buttonは水や洗剤など消耗品に着目し、これらを手軽に注文できるようにと作った、冷蔵庫や洗濯機などに貼り付けられる小さなボタン。今までで言えば、スマホやPCで購入していたわけですが、それさえも割愛して、ボタンを押せば、すぐに届く。そろそろなくなりそうだと思えば、ボタンを押して補充をしていくというのです。日常を見渡せば、すぐそこまでAmazonが入ってきています。このことでも分かる通り、ショッピングって特別なものではなく日常の一部なのだとすれば、まだまだECは発展する可能性を持っているんだろうなと思います。ただここで気づくのは、Amazonは徹底した効率化なので、EC通販企業においてはショッピングにはそれだけではなく、それ以外の要素で、そういうAmazonとどういう差別化要因を持って商品を販売できるか、なんじゃないかなと思います。

 それでは今日はこの辺で。
笑顔あふれる一週間でありますように。
また、来週お会いしましょう。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

石郷“145”マナブ の執筆記事