SNS上の広告効果をAIで判定。「Letro」で効率よくリソースの再分配を

ECのミカタ編集部

 アライドアーキテクツ株式会社(東京都渋谷区)は、UGC(=User Generated Contents、ユーザー生成コンテンツ)を活用したSNS広告クリエイティブプラットフォーム「Letro(レトロ)」において、InstagramなどのSNS上に投稿された画像・動画などのUGCを活用した広告クリエイティブの効果を事前予測する人工知能「MILA(ミラ)」を搭載することを発表した。「MILA」の搭載によって企業は、より広告効果が高いクリエイティブを、より少ない工数で出稿することが可能となる。

 近年、インターネット広告の急激な増加に伴いアドテクノロジー(広告技術)領域が大きな進化を遂げているが、アドテクノロジーではコントロールが難しいクリエイティブ領域も変革期を迎えている。 

 以前は広告を見るか見ないかをユーザー自身が決めることができる「ウォール型」が主流だったが、現在はコンテンツとコンテンツの間に広告が表示される「インフィード型」が増え、広告内容への興味の有無にかかわらずユーザーの視界に入りやすくなった。

 それゆえ、特にSNS広告では、ユーザーのフィードに馴染む「生活者視点」のクリエイティブ、つまりUGCを広告クリエイティブに活用することで、企業はユーザーへ商品・サービスの価値や魅力を伝えやすくなっている。しかしどんなに優れたクリエイティブでもいずれ広告効果が低下していくため、そのたびに適切なクリエイティブを調達し続けることがクリエイティブの質・量の両面で困難であり、広告効果の維持が難しいということが広告業界の抱える大きな課題となっているという。

 そこで導入して欲しいサービスが「Letro」だ。広告クリエイティブの効果を事前に予測できる人工知能「MILA」を「Letro」に搭載することで、高い広告効果を長く維持するために適切な質・量のクリエイティブを適切なコストで活用することが可能となった。ユーザーと企業双方にとって、より良い広告クリエイティブがより少ない工数で配信され最適化されることを目指していくという。

「Letro」に搭載された効果の高いUGCを事前に予測・提案する機能

「Letro」に搭載された効果の高いUGCを事前に予測・提案する機能

 「Letro」は、Facebook広告APIと連携し、UGCの「収集」から利用許諾などの「確認」そして「活用」までをワンストップで行うサービスとして提供してきた。このたび人工知能「MILA」を新たに搭載することで、それぞれのUGCを画像解析したコンテンツ要素や、過去の広告出稿データなどのパフォーマンス要素を独自のデータとして蓄積・分析し、SNS上に大量に存在するUGCのなかから、過去に広告効果の高かったクリエイティブと共通する要素をもつUGCを見つけ出し、広告効果の高いUGCを事前に予測・提案する機能が追加された。

 企業は、大量のクリエイティブの中から過去の実績をもとに有効と判断されるクリエイティブを探す作業をテクノロジーに委ね、そのコストを削減し、広告効果の低下時にも新たに有効とされるクリエイティブを「MILA」から提案され続けることで、広告効果を維持することが可能になる。

AIの導入で得られるメリットを最大限に生かしていくべきではないか

AIの導入で得られるメリットを最大限に生かしていくべきではないか

 SNSと広告のあり方が今まさに問われていると思う。ユーザーに対して適切な広告を判断することは非常に難しい作業だ。膨大な情報とにらめっこしながらチョイスした広告が効果的でなかった場合の労力の損失は大きい。その難しいとされる部分をAIに委ねることで、広告がどのように作用するかのPDCAを高速で回すことができるようになる。

 「将来、多くの作業はAIに奪われる」とよく語られているが、実はもうすでに多くの仕事はAIで完了できるようになってしまっている。まだ導入している企業が少ないだけだ。後々そういう流れになっていくのは明白なので、早い段階からAIをどんどん導入して効率化を図り、しかるべきポイントにリソースをしっかり注いでいくということが、未来に対する「傾向と対策」そして「賢い投資」なのではないだろうか。

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