【まとめてみた】人工知能を使うのが当たり前に!?ECで展開が進むAIソリューションとは
ここ数年で、「人工知能」という言葉を当たり前のように聞くようになり、その注目度は日に日に高まっている。
技術の進歩もあり、人工知能を使ったサービスも増えてきている。
「人工知能を使えば何でもできる」
こんな考えを持っている人も多いかもしれない。しかし、実態は人工知能でもできないことはある。人工知能でできること、できないことをしっかり把握して利用することが重要だ。
ここでは、そんな人工知能を使ったサービスについて紹介しよう。
もはや当たり前の『人工知能』
人工知能で世間を大きくにぎわせた話題として、Googleの「AlphaGo」がある。AlphaGoは囲碁を打つAIで、人間のトッププロとの番勝負に挑み見事勝ち越した。囲碁は、AIが人間に勝つのはもっと先だろうという予想が大半を占めていた中、この結果は世界に大きなインパクトを与えた。AIの進化を象徴する印象的な出来事として、多くの人の記憶に刻まれることになる。
また、マイクロソフト社もAIに関するソリューション開発に力をいれている。自動翻訳の精度が向上しており、これを用いてパワーポイントのリアルタイム翻訳機能などを実現している。
EC業界でも増える人工知能の活用
一般的にも徐々に浸透しつつあるAI。実はEC業界でも広まりつつある。AIを活用した効率的なECサイト運営が実現できるかもしれない。
■Amazon 「Alexa」
2017年から日本でも販売が開始されたAIスピーカー。その中でも、Amazon Echo はアメリカでシェアNo.1を獲得しており、ECサイトのAmazonとも連携している。
そこに搭載されているのが人工知能エンジン・Alexaだ。Alexaに声を通じてリクエストすると、Alexaはそれに応じて必要なサービスを提供してくれる。AIスピーカーの普及に伴って、これから広く活用されることが期待される大注目の人工知能エンジンだ
■レコメンドエンジン「ZERO ZONE RECOMMEND」(株式会社ZETA)
人工知能によって、1人ひとりの顧客にマッチしたレコメンデーションをできるのが「ZERO ZONE RECOMMEND」だ。顧客が好きなブランドや商品の価格帯、季節やイベントなどを考慮してより精度の高い提案を実現する。
■Flipdesk(Supership株式会社)
人工知能を用いて、ECサイトに訪問した顧客ごとにパーソナライズした接客ができる。そんな夢のようなことを実現するのが「Flipdesk」だ。Flipdeskを用いることで、顧客とのミスマッチを防ぎ、サイトからの売り上げを伸ばすことも可能になるだろう。
■人工知能分析サービス「AIアナリスト」(株式会社WACUL)
「AIアナリスト」は「Google Analytics」のデータを元に、自動でWebサイトの分析を行う。さらに、経験の浅いWeb担当者でもわかりやすい言葉で具体的なサイト改善提案まで行ってくれる。Webサイトの分析はAIが行うのが当たり前、そんな時代が訪れようとしている。
■人工知能運用型Web接客「SPIKEオートメーション」(株式会社メタップス)
ECサイトの運営で必要不可欠なCV率などのデータ分析。Google Analytics などを活用して行なっている企業も多いが、人手がかかるということで分析やサイトの改善が進まないという例もあるだろう。
この「SPIKEオートメーション」は、人工知能を用いてサイトの改善レポートを自動で生成。Web担当者はそれをもとにサイト改善を実施することができる。Web担当者の負担軽減が実現できるかもしれない。
■ファッション人工知能「SENSY」(カラフル・ボード株式会社)
人工知能が人々の感性を検知する。技術の進歩はここまで進んでいるようだ。
「SENSY」は、ユーザーの行動やチャットなどからユーザーごとの感性を学習する。これにより、ユーザーに最適な情報を提供できるようにしている。この「SENSY」をベースに、食やグルメ、美容やヘルスケアのレコメンデーションが可能となる。
「ECのミカタ」でも、人工知能を活用した事例を多数掲載!
このように、人工知能を活用したECサイト向けソリューションは色々な種類がある。
また、ECのミカタでも、以下のような人工知能を活用したソリューションを提供している企業を紹介している。さらに理解を深めたい方は必見だ。
■「コールセンター向けデータ解析サービス」/株式会社シーズファクトリー
人工知能によって統計解析を行い、コールセンターの最適化を実現する。「いつ、誰に電話すれば良いか」シーズファクトリーのサービスを活用することで効率的なコールセンター運営、そして売り上げの増加を実現する。
AIによる統計解析でコールセンターの最適化&売上アップ
■「EMOROCO」/アーティサン株式会社
多くの企業が導入しているCRM。しかし、その活用がうまく進まない例も多く見られる。
アーティサンが提案するAIとCRMの連携が進めば、この問題も解決に向かうかもしれない。
「一日の遅れは、一生の遅れ」スピード命のCRM最前線〜人工知能時代のIT世界を勝ち残るため〜
■「Gripper」/株式会社ALBERT
製品の販売を進める上で顧客のターゲッティングは非常に重要な要素だ。それをAIで効率的に行えるがALBERTの「Gripper」だ。
AIによるターゲッティングとはどのようなものなのだろうか。
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■「音声感情解析システム」/CENTRIC株式会社
人工知能による音声認識でコールセンター業界に大きな変革が起こることが予想される。
CENTRICのソリューションでは、音声から人工知能が感情を分析して数値化することが可能だ。これにより、顧客からの解約率を低減することが可能になる。
感情解析で顧客満足度を見える化!?解約を激減させたコールセンターの新システム
■「ZenClerk」/Emotion Intelligence株式会社
ECサイトで商品を見て、購入するかどうか悩んでいたらクーポンが出てきた!
そうなると、購入しようとする人も多いのではないだろうか。そんなことを実現するのが「ZenClerk」だ。
クーポンの発行は、人工知能がサイト訪問者が購入を迷っているかどうか検知して提示するようになっている。これにより、クーポンのバラマキを防ぎ、ブランドイメージも保つことができるだろう。
Web接客導入が逆効果!? 導入後の失敗理由と成功の秘訣を老舗Web接客サービス会社の女性社長に聞いてみた。
人工知能を使いこなす、そのためのポイントは?
これまでに紹介してきたようにEC業界の中だけでも、人工知能を活用したソリューションは多数ある。また、少子高齢化によって日本の人工知能産業はさらに発達するのではないかと注目されているという話もあるほどで、まだまだ人工知能を組み込んだソリューションは増えていくに違いない。
しかし、巷では「人工知能によって無くなる職業」という話もあるが、冒頭でも述べたように、全てが人工知能へと置き換わるわけではない。現状ではあくまでも人工知能は業務を効率化するものという立場である。
また、AIを活用するにもまずは”学習”させることが必要で、その部分を担うのは人間だ。人工知能で人の動きを分析することはできても、まだ感情を分析することはできない。
であれば、そうしたソリューションを取り入れ、人工知能にはまだできない「どうしたらお客様が喜んで購入してくれるのだろうか」「分析されたデータをどう活用するか」といった、感情に働きかけるもの、新たな施策の考案などに時間を割くことが大切なのではないだろうか。人工知能を使うには”適材適所”、この言葉が鍵となりそうだ。