楽天「ジャンル強化戦略」の効果はいかに。サヴァリ、ジャンル別市場動向発表
サヴァリ株式会社(以下、サヴァリ)は2017年の楽天市場とヤフーショッピングのジャンル別に動向を調査し、「2017年 楽天市場・ヤフーショッピング ジャンル別市場動向資料」を発表した。EC業界の中でも存在感が大きいだけに、両者の動向は気になるところだ。
2017年、楽天市場の店舗数は4万3,430店舗へ
楽天市場全体の稼働店舗数は4万2,910店舗から4万3,430店舗となり、増加数は520店舗までにとどまっている。また、ジャンル別にみると食品、日用品雑貨・文房具・手芸、レディースファッションジャンルが3,000店舗を超え、全体を見ると多い傾向にある。
そもそも食品やファッション、雑貨などは市場規模が大きいため、納得の結果ではあるのだが、楽天市場としても2016年から「ジャンル強化戦略」ショップを進めており、そうした施策が後押ししていることも関係がないとは言い切れない。
一方で店舗数が300店舗以下と少なかったのは市場規模が前出のジャンルより低い本・雑誌・コミック、自動車・バイク用品などや、保険や学びなどのいわゆるサービス系ECと言われる商材たちだ。
また、書籍や自動車など差別化しにくい商材であるため、出店を控えている可能性も考えられるが、BtoC EC市場の中でもサービス系、デジタル系などの分野も伸びてはいるため、今後の市場自体の成長が店舗数増加につながる可能性もある。
その他、この調査ではジャンル別の「ショップレビュー数推移」や「ショップレビュー評価」なども調査されており、楽天市場が行ってきたレビューへの傾聴施策の結果も現れているようだ。
稼働店舗数の多いヤフー、果たして実稼働数は?
また、今年が初となったヤフーショッピングの調査。ヤフーショッピングの稼動店舗数は約6万店舗と楽天市場と比較して1.5倍の規模ではあるが、実働店舗数(売上が発生している店舗)ではヤフーショッピングが2.9万店舗、楽天市場が3.2万店舗超えとなり、実店舗数でいうと楽天市場に軍配が上がった。
ヤフーショッピングでは「eコマース革命」を掲げ、出店料の無料化などを行っていため、このような結果になったと考えられる。
その他、ヤフーショッピングの調査でも楽天市場同様、「ジャンル別アイテム総数」や「ジャンル別商品レビュー総数」なども調査がなされ、今後参考となるデータが発表されている。
ここでは紹介しきれなかった情報以外も掲載されている「2017年 楽天市場・ヤフーショッピング ジャンル別市場動向資料」はサヴァリのHPでダウンロードが可能だ。
▽「2017年 楽天市場・ヤフーショッピングジャンル別市場動向資料」の詳細
<調査項目>
1.楽天市場ジャンル別全体の店舗数推移(新設ジャンル
2.楽天市場ジャンル別ショップレビュー数推移
3.楽天市場ジャンル別ショップレビュー評価
4.楽天市場ジャンル別アイテム数推移
5.楽天市場各ジャンル毎上位10ショップの入れ替わり率
6.楽天市場各ジャンル毎上位1割ショップのシェア率
7.ヤフーショッピングジャンル別アイテム総数
8.ヤフーショッピングジャンル別商品レビュー総数
9.ヤフーショッピングジャンル別商品レビュー評価
10.~総括~