EC業界News1週間まとめ〜ヤマト出荷抑制でAmazon、楽天はどう変化?両社の違いとその理由

石郷“145”マナブ(編集長)

こんにちは、
編集長の石郷です。

今週、読まれたのはこちらです。
Amazon 楽天 宅配会社利用率〜ヤマトは減少したのか?【ウケトル調べ】
https://ecnomikata.com/ecnews/19042/
【第1回】 今、アフィリエイト広告が再注目される理由とは 〜これから始める、すげえアフィリエイト広告!〜
https://ecnomikata.com/column/19041/
子中高生と動画サービスの関係を解き明かす最新調査【プリキャンティーンズラボ(GMOメディア)調べ】
https://ecnomikata.com/ecnews/18965/
ブックオフが子供の元へ本を寄贈する取り組みを開始|ECのミカタ
https://ecnomikata.com/ecnews/18976/

Amazonは独自の物流網の確立に注力しているように見える

 気になるのはウケトルの調査ですね。
去年、ヤマトが荷受け量抑制の動きを受けて、ECには大きな衝撃を持って受け止められているわけですが、実際のところどうなったのかを示すデータがこの調査結果だと思います。Amazonは2017年4月の段階では、7割がヤマト運輸だったのが5割まで減少しています。

 デリバリープロバイダーが大幅に増加しているということは、Amazonは全国をカバーし世間的に認知が高い他の大手運送会社ではなく、特定に地域などで独自の流通網などを持つこれらデリバリープロバイダーを使いこなすことで、この状況を打破しようとしていることがうかがえます。デリバリープロバイダーは認知が高いとは言い難く、自らだけでは受注し得ない配送の仕事を、Amazonからこの仕事をまとめて請け負うことで、成長を果たすことができます。

 Amazonは当初からFBAなどを用意して全国に倉庫を持ち、Amazonの管理下で商品が出荷されるという特質を持っていますから、Amazonが一社でそのスケールメリットでまとめて、デリバリープロバイダーと倉庫の場所や相性などで連携することで、コストを抑え、また全国に独自の物流網を確立していけば、Amazonの目指す世界は構築できます。Amazonは自らが物流拠点を持ちそこからアクティブに配送が生まれることから、このデリバリープロバイダーとの関係性を密にして、まるで自社物流のような、全国に張り巡らされた独自の物流網を安く提供して、これまで以上の出荷に対応できるようにしていくのかもしれません。

楽天は各店舗での配送の利用のしやすさに注力しているように見える

 一方で楽天は日本郵便の割合が増えています。ヤマトが46%だったのが24%まで減少し、日本郵便が21%から36%まで増えています。(ちなみに佐川は36%から40%の微増です)。これはこれで、ヤマト運輸の荷受け量抑制の動きを受けて、すぐに日本郵便との連携を強化したことの効果はここに如実に現れているわけです。楽天はどちらかというとがっちり自らの倉庫を持ってというようなAmazonほど物流の印象が強くありません。

 個々の出店店舗に配送の部分を任せている傾向が強いため、だからこそ、直接やりとりする出店店舗にとっても日本郵便のブランド力はプラスに働き、かつ、この一件を受けての配送業者を改めて交渉し続ける手間からは抜け出すことができます。その対応は個々の店舗にまかせるものの、楽天が窓口となって連携を強化し、日本郵便で数をまとめる方向に持っていけば、楽天のスケールメリットの恩恵を日本郵便としても手に入れることができるので、日本郵便も楽天に比較的好条件を提示しやすくなり、その見返りに、郵便小包の部分でも売り上げを伸ばすことができて、お互いメリットが大きいわけです。

 両者のスタンスの違いが結果、この数字に表れており、非常に興味深いです。

マスメディアでものが動くというのはよく作られた仕組みだ

その他、最近、とあるOEMの製造工場を持つ会社の方と話をしていたんですが、そこはきめ細やかな対応で、多品種作ることができるという製造工程に強みがあって、それに応えられる工場が少ないため、そこに注文が殺到しているという話がありました。そこで先行投資として、新たな工場を作るというような話も出てきて、勢いを感じました。とはいえ、確かに受注が増えてきて、それの生産に応えるために工場を作るとしても、固定費が伴いますから、企業にとっても大きな決断だなと思って話を聞いていました。

 そんな工場の方が、テレビコマーシャルの影響の大きさを語っていて、テレビコマーシャルが放映されて、その上で、人気の女優がそれを語るとすぐに売れ行きに反応して、依頼の数量もすごく増えるというんですね。でも、面白いのは、この女優の選択を間違えると、これが売れないということも実感するらしいのです。ふと思ったわけです。テレビというマスメディアがあり、そして一方で商品がある。商品を売るために、それを最大化させる女優の存在がいて、それは芸能事務所が育成しています。テレビは皆が見るという前提で商品を引き立たせるCMを打ち、ここに女優を出演させることで、商品が売れて、その広告費がテレビ局と女優の元に入り、全員がwin-winとなる。よく作られたビジネスのスキームだなと。改めて思います。

 ただし、若年層においてはテレビを見ないという決定的な事実が出始めて行く中で、誰が作ったのかわからないけど、当時の人が作り上げたこのスキームはどれだけの価値を持って存在して行くのだろうと思いました。勿論、ゼロにはならないけど、もっと小さな単位でのヒットが生まれて行く時代がきていて、それはネットをベースに成り立っています。

 先ほど、工場の話で、多品種で売れるといった強みを持っている工場がそれほどないからその恩恵を受けて、依頼数が増えていると聞きましたが、マスから個へと移り変わりゆく中のその時代の過渡期にその工場もうまく乗っているのかもな、と思いました。あくまで個人的見解ではありますが。

というわけで今日はこの辺で。
笑顔溢れる一週間でありますように。
また来週お会いしましょう。

記者プロフィール

石郷“145”マナブ(編集長)

ECのミカタ 編集長。キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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