クリスマスショッピングシーズンはサイバー犯罪者にとっても恰好のターゲット?【マカフィー調べ】

ECのミカタ編集部

デバイスからクラウドまでを保護するサイバーセキュリティ企業である米国マカフィー(McAfee LLC、本社:米国カリフォルニア州)は、「ホリデーストレス(12月病、クリスマス・ブルー)」に関する最新の調査結果をとりまとめ、その結果を公表した。

【調査方法】
マカフィーではオランダの調査会社であるMSI-ACIに委託し、2018年10月、米国に住む18歳から55歳までの成人2,472人を対象に実施。

半数以上があやしいサイトでも利用

マカフィー社によれば、2017年のWeb上での消費者の支出額は4,534億6千万ドルで、2016年から16%増加した。同社によれば、オンラインショッピングの場合、消費者は購入プロセスを通じてセキュリティリスクを懸念するよりも、より安価で購入することに熱心だという。

調査によると、消費者の56%が購入にあたってお金を節約することができるなら、よく知らないWebサイトを利用することに抵抗がないと回答した。さらに悪いことに、回答者の31%がより安価な買い物ができるなら、疑わしいメールのリンクをクリックすることがあると回答している。

地域によってセキュリティーへの意識に差?

地域によってセキュリティーへの意識に差?

マカフィー社はこの発表に合わせて、オンラインで最も安全な振る舞いを行っている州に関しても、調査するアンケートを実施した。 ワシントン州の住民はホリデーシーズン中でもサイバーセーフティに最も留意しており、回答者の80%近くは不審なメールのリンクをクリックするようなことはほとんどないと回答した。

一方、ニューヨーク州の住民はサイバー犯罪の犠牲者になる可能性が最も高く、80%はホリデーシーズンの金銭的ストレスのためにオンラインショッピングをする際に不注意になると回答しているという。デラウェア州ではホリデーシーズンに銀行の通帳やクレジットカードの利用明細をチェックしないと答え、一方イリノイ州では70%がオンラインでの買い物でメールアドレス、電話番号、自宅住所や銀行口座情報を危険に晒していると回答している。

住民がサイバー犯罪の犠牲になる恐れが最も高い州は、
1. New York(ニューヨーク州)
2. Illinois(イリノイ州)
3. New Mexico(ニューメキシコ州)
4. Kansas(カンザス州)
5. California(カリフォルニア州)

住民がサイバー犯罪の犠牲になる恐れが最も低い州は、
1. Washington(ワシントン州)
2. South Dakota(サウスダコタ州)
3. Minnesota(ミネソタ州)
4. Nevada(ネバダ州)
5. Hawaii(ハワイ)

EC利用で注意すべきポイント

EC利用で注意すべきポイント

同社はオンラインショッピングをする際にセキュリティーの面で注意すべきポイントについて、次のようにまとめている。

◆接続に注意

公共Wi-Fiの利用はときに便利だが、利用者が注意を払わなければ、ネットワーク上で盗みを働くサイバー犯罪者に、知らないうちに個人情報やクレジットカード情報を晒している恐れがある。公共Wi-Fiを利用して決済する場合、仮想プライベートネットワーク(VPN)を使用して安全な接続を確保するよううながしている。

◆クリックする前に一呼吸

サイバー犯罪者が犠牲者を標的にする最も簡単な方法の1つは、“ホリデー特価”や“出荷通知”と称したフィッシングメールを使用して、マルウェアにつながるリンクをクリックさせたり、個人情報を盗むための不正サイトに消費者を誘導したりすることだ。メールのリンクをクリックするのではなく、常に情報元に直接、特価情報や出荷の事実を確認するよう注意喚起している。

◆セキュリティ保護をした上で閲覧

同社では、マカフィーリブセーフのような包括的なセキュリティ対策製品を使用すると、マルウェアやフィッシング攻撃などの脅威からデバイスを保護することができ、悪質なWebサイトを特定するマカフィーウェブアドバイザーも含まれているとアナウンスしている。

ホリデーショッピングのシーズンこそ油断は禁物

ホリデーショッピングのシーズンこそ油断は禁物

回答者の79%は、ホリデーショッピング期間は金銭的ストレスが高まりがちだと回答し、回答者の53%はこのプレッシャーによってオンラインショッピング中に不注意になりがちだと回答している。

これらの点について、米国マカフィーのチーフコンシューマーセキュリティエヴァンジェリストであるギャリー・デイビス(Gary Davis)氏は、次のように述べている。

「ほとんどの人にとってホリデーショッピングのシーズンは、特に金銭的な観点から1年の中でもストレスの多い時期です。過度なストレスや注意散漫によって、しばしばデジタルセキュリティへのガードを緩めてしまい、危険な結果を招く恐れがあります。サイバー犯罪者は、この時期に人々がセキュリティ対策を怠ることを知っており、それにつけ込もうとしています。自分自身を守るための適切な措置を講じたり、出来すぎた話のように見える取引に用心深くなったりすることは、安全なホリデーシーズンを楽しむために大変重要です」

今回の調査によると、公共Wi-Fiなどを利用してオンラインショッピングしたり、不審なオンラインショップから商品を購入したりするなど危険を顧みないオンラインショッピングの利用者が51%に上った。

同社では調査結果から、このシーズンのオンラインショッピングの利用者は、ID盗難や金銭的な損失につながる恐れがある危険な買い物のリスクについて熟慮する必要があることが明らかになったとまとめている。

11/11の独身の日から始まってブラックフライデー・サイバーマンデー、そしてクリスマスとEC市場でも年間を通して最も活気あるシーズンが到来している。その活気の中にあっても、利用者としては、今一度セキュリティに関しても感度を上げることも大事になってくるのかも知れない。

 


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