【春節2019】訪日中国人の関心はコト消費に

ホットリンクグループの株式会社トレンドExpress(本社:東京都千代田区/代表:濱野智成、以下トレンドExpress)が運営するWEBメディア「中国トレンドExpress」は、まもなく迎える中国の旧正月「春節」を前に、中国人訪日客のニーズについて、「新浪微博(Weibo)」などの中国SNSから分析した。

日本より盛ん!中国SNSの実態

中国では日本以上にSNSの活用が盛んで、消費行動にも大きな影響力を持つといわれている。

今回は春節シーズンに訪日予定の中国人が、昨年の年末から年始にかけて「〜したい」というSNS投稿を集計、ランキング化した。

ランキング1位は「買い物したい」。内容に変化

ランキング1位は「買い物したい」。内容に変化

従来より中国人の日本での買い物意欲は高く、観光庁の調査でも訪日中国人は諸外国に比べて買い物消費額が高いというデータがある。

しかし、かつての「爆買い」のときと比べて、買い物の内容にも変化が起きているようだ。当時のSNSでは「ブランド品を安く買いたい」「福袋が欲しい」というようなモノに関するクチコミが多く、「日本に行く=物を買う」という認識が強かった。

最新のランキングでは、「握手会」「森林浴」「美容院」というようなワードが並び、買い物の内容にも変化があったことがわかる。

訪日を観光と捉える中国人が増えてきているようだ。

体験型消費が人気

日本の現代ポップカルチャーの一端を担う「握手会」や、越境ECで高い人気を誇る日本製化粧品をきっかけに「日本の美」に関心が高まっていることから「美容院」が上位にランクイン。

「温泉に入りたい」「エステに行きたい」など、スキンケアにちなんだ体験も人気となっており、モノ消費から体験消費に価値観がシフトしてきているのがわかる。

同じ体験型消費として「森林浴」「スキューバダイビング」「お寺に行きたい」というような、癒しを求める声も多く挙がっているようだ。

日本ならでは?ちょっと変わった意見も

中国ではお城が建設当時のまま残っていることが少ないためか、保存状態の良い日本のお城に対し「お城を見たい」を通り越して「お城に住みたい」とコメントする奇異な意見も。

また、日本情緒に溢れた奈良へ行きたいという思いを「鹿を見たい」と表現することもあり、中国のSNSにおいても、奈良は観光スポットとして人気を博していることがうかがえる。

中国SNSを盛り上げる「ソーシャルバイヤー」

中国SNSを盛り上げる「ソーシャルバイヤー」

ソーシャルバイヤーとは、日本で個人で購入したものをSNSで使用感と合わせて宣伝し、販売を行う人たちのこと。爆買いブームの火付け役になったともいわれている。

「本物が手に入る」ことから信頼性も高く人気のソーシャルバイヤーだが、ユーザーとの密で丁寧なコミュニケーションが鍵。まさに巨大な中国マーケットをけん引する存在といえるだろう。

体験型消費が多い今、ソーシャルバイヤー達がどのように日本の良さを見つけ、拡散していくのか、注目したいところだ。

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