約150種の商品を最短30分で配達 Yahoo!JAPAN×イオン×ソフトバンクの3社で即時配達サービス『PayPayダッシュ』の実証実験をスタート

ECのミカタ編集部

ヤフー株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川邊 健太郎、以下、Yahoo! JAPAN)とイオン九州株式会社(本社:福岡県福岡市博多区、代表取締役社長:柴田 祐司、以下、イオン九州)は、即時配達サービス「PayPayダッシュ」の実証実験を開始した。

PayPayダッシュアプリの提供も開始

Yahoo! JAPANとイオン九州は、即時配達サービス「PayPayダッシュ」の実証実験を2020年3月16日から開始した。同実証実験は福岡県天神エリア限定で、イオンショッパーズ福岡店の約150種類の商品を注文から最短30分で自転車にて配達するものとなっている。また同日から「PayPayダッシュ」のアプリ(iOS版・Android版)の提供も開始した。

実証実験は、物流分野においてイオン九州と、ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO:宮内 謙、以下、ソフトバンク)やそのグループ企業が連携する施策の第2弾として実施されるという。

第1弾として、イオン九州とラストワンマイル配送の実証実験を行ったソフトバンク(外部リンク)は、同実証実験において、オンラインとオフラインを結ぶ配達サービスを、実店舗でのオペレーションに実装するノウハウを提供する。実験では、ユーザーは「PayPayダッシュ」のアプリ上で配達先を指定して、弁当やパン、飲料、菓子などの商品を注文すると、最短30分で商品を受け取ることができる。

「PayPayダッシュ」の配達員は注文を受けた後、店舗で該当商品をピックアップし、自転車で商品を配達先に届ける。支払いは、商品受け取り時にユーザーの「PayPay」アプリ上で行う「PayPay」決済、または商品注文時に「PayPayダッシュ」のアプリ上で行うクレジットカード決済のいずれかを選択できるという。

PayPayダッシュ実証実験の概要

PayPayダッシュ実証実験の概要

[実施期間]
2020年3月16日~終了時期未定

[対象エリア]
福岡県西鉄福岡(天神)駅付近の一部地域

[サービスの流れ]
1.「PayPayダッシュ」アプリ(iOS版・Android版)をインストール
2.「PayPayダッシュ」アプリ上で商品を注文して決済を行う
3. 配達員が注文情報を受領する
4. 配達員が店舗にて商品をピックアップ
5. 配達員が自転車で指定の配達先に商品を届ける

[取扱商品]
弁当・おにぎり・パン・カップ麺・飲料・菓子・調味料など約150種類

[送料]
2020年3月16日~3月31日の期間は無料・4月1日以降は注文状況などによって変動

[最低注文金額]
700円~2,000円・注文状況などによって変動

『いますぐ欲しい』というニーズに応える

『いますぐ欲しい』というニーズに応える

Yahoo! JAPANでは今回の実証実験開始に際して次のように述べている。

「経済産業省が発表した2018年のBtoC-EC市場規模(物販系分野)は、9兆2,992億円(前年比8.12%増)と増加しており、インターネット通販やネットスーパーの市場は成長しています。『PayPayダッシュ』は、共働き世帯や高齢者など、実店舗まで日用品を購入しに行くことに不便や苦労を感じる方の課題を解決できます。また、インターネット通販の課題である注文から配達までにかかる日数を気にせずにお買い物ができ、『いますぐ欲しい』というニーズに応えることが可能です。対象エリア内であれば、自宅以外の配達先も指定できるため、勤務先での飲料やお菓子の調達などあらゆるシーンで利用が可能です。

Yahoo! JAPANとイオン九州は本実証実験により、実店舗から配達先のラストワンマイルの即時配達ニーズを把握するとともに、今後の取扱商品の拡大や、他の地域での展開を検討し、さらなるお買い物体験の向上に努めてまいります。また、産業のデジタル化による社会課題解決を目指す取り組みの一環として物流分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)に注力するソフトバンクと連携しながら、ICT(情報通信技術)による物流の効率化に向けた協業を、今後も継続的に検討してまいります」

同様のサービスはAmazonなども提供しているが、今回は日本各地に流通網を有するイオンとモバイル分野でキャリアの一角をなしキャッシュレス決済でも存在感を示すソフトバンクが参加する点で特筆に値するだろう。EC市場においては賞味期限のある食料品などはスキームの都合上、取り扱いが遅れて来た分野だが、今回の実証実験の開始により、ネットスーパーをはじめとしたECのみならず小売業界を含んだ幅広い業種に新たな風を吹き込むことになるか注目と言えそうだ。


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