カウンターワークス・三菱地所株式会社・株式会社SPACERが共同でD2Cブランドとユーザーの接点を創出する実証実験を実施
株式会社カウンターワークスは、三菱地所株式会社、株式会社SPACERと共同で、D2Cブランドの商品について、リアルな場を活用した新しい購買体験を提案する実証実験を丸の内で実施することを公表した。
試着・購入体験の予約受付を3月17日から開始
株式会社カウンターワークスは、三菱地所株式会社、株式会社SPACERと共同で、自社で企画・製造した商品を自社サイト上で直接消費者に販売するD2Cブランドの商品について、リアルな場を活用した新しい購買体験を提案する実証実験を実施する。
2021年3月23日~4月19日の期間、新丸ビル3階アトリウムに試着室及びスマートコインロッカーを設置し、商品を試着・購入できる場と機会を提供し、リアルな場とデジタル上の購買活動の融合や効果について検証する。それに先立ち、試着・購入体験の予約受付を3月17日から開始している。
実証実験の概要
◆実験の概要
[実証期間]
2021年3月23日(火)~4月19日(月)
*平日11:30~20:00、土日祝日11:00~19:00
*最終日4月19日(月)は11:30~14:00
[実証場所]
新丸ビル3階アトリウム
[目的]
①丸の内エリアにおけるD2Cブランド商品の試着・購入体験の社会受容性及び効果検証を行う
②来場者の属性(性別、年齢)をカメラにより解析し、今後の施設運営に活用する
[検証ポイント]
D2Cブランドの商品試着・体験需要、体験から購入への転換率、D2Cブランドの商品試着・購入体験者の施設回遊
*新型コロナウイルスの感染拡大状況に鑑み、開催期間・時間が変更になる可能性がある。
*実証実験での購入商品は、丸の内ポイントカードのポイント対象外。
◆各社の役割
[カウンターワークス]
・取り組みの設計及びD2Cブランドとの連携
・実証実験期間中の運営
・利用者解析のためのDXサービス(adptOS※3)提供
[三菱地所]
・丸の内エリアにおける新しい購買体験の企画
・実証実験フィールド(新丸ビル3階アトリウム)の提供
・利用者向けPR告知
[SPACER]
・スマートコインロッカーの提供
・スマートコインロッカーでのD2Cブランド商品受け取りのための試着予約サイトの構築
◆出店予定ブランド
[Annaut(アンノウト)]
残布を再資源化した2021年2月スタートのアップサイクルブランド。
[ALL YOURS(オールユアーズ)]
「着ていることを忘れてしまう」くらい着心地の良い普段着を提案するアパレルブランド。
[TASTEMADE(テイストメイド)]
“もっとおいしく、もっと楽しくを発見しよう”をテーマに、キッチンウェアやテーブルウェアなど毎日使えるアイテムを展開。
[nailmatic(ネイルマティック)]
天然・植物由来成分にこだわり、爪を守りながらネイルカラーを楽しみたい女性の想いを実現するブランド。
[My shawty(マイシャウティー)]
「ALL DAY CASUAL DRESS UP」をコンセプトにカジュアルからドレスまでトータルコーディネートを展開。
[MUKOOMI(ムコーミ)]
MUKOOMIは、多様性に寄り添うジェンダーレスCBDスキンケアブランド。
[LALUCE(ラルーチェ)]
使う人と同じ時を刻み完成する、“育てる”がコンセプトのレザーブランド。
[WA.CLOTH ESSENTIAL (ワクロスエッセンシャル)]
天然の機能素材・紙糸をつかったジャパンメイドコレクション。
D2Cブランドとユーザーとのリアルな接点を創出
公表に際して同社では次のように述べている。
「D2Cブランドのアパレル等商品はユーザーが商品選定・購買までをWeb上で簡便に完結できる一方で、リアルな販売の場が少ないために『実物を見てから購入したい』『試着をしてから購入したい』『新しいブランドとも出会いたい』といったニーズに応えづらいという課題を抱えています。今回の実証実験では、まちの中に『ショールーム兼試着室』を設置し、リアルな場でD2Cブランドの商品を手に取り、購入できる新しい体験を提案・提供します。D2Cブランドはユーザーとのリアルな接点を持つことでブランドストーリーや商品特性を伝える機会が増え、ブランドの認知度向上やファン増加が期待できます。検証結果を踏まえ、デジタルを起点とした新たな購買体験の創出を検討していきます」
さらにカウンターワークスは、実証実験においてD2Cブランド事業者に新しいオフラインの「場」の活用方法を提案し、商空間において多様な価値を消費者に届け、人とテクノロジーの力で小売と商業不動産の次のかたちを創るとしている。
また三菱地所は、同取り組みを通じて、丸の内エリアというリアルな場とデジタル上の購買活動との融合、新たな発見や出会いが生まれる仕組み、まちのあり方等を検証し、まちのデジタルトランスフォーメーション(City DX)を推進していくとしている。
さらにSPACERは、取り組みを通じて、アパレル事業者における「ロッカー」の新しい活用方法を見出し、この実証を糧に店舗、商業施設、駅などロッカーを活用した新しい価値、体験を創造していくとしている。
ECとも親和性が高く、新規ブランドや事業体が参入する上でも有望な市場とも言われるD2C。一方で、そのモデルの特性からユーザーとのリアルでの接点が限定されるという一面もあるが、今回の取り組みによって、その接点が創出され、同モデルにおける新たな可能性が示されることになりそうだ。