生産者の直販利用が加速、産直ECの市場が拡大傾向に ポケットマルシェがアンケート結果を公表
株式会社ポケットマルシェ(本社:岩手県花巻市、代表取締役:高橋 博之)が運営する、生産者と消費者をつなぐ国内最大級の産直アプリ「ポケットマルシェ」は、2021年4月に登録生産者数が5,000名を突破したことを公表した。
それにあわせてポケットマルシェ登録生産者へのアンケートを実施し、産直アプリの利用実態をまとめ、その内容を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。
調査概要
調査方法:インターネット調査
調査対象:ポケットマルシェ登録生産者 4,984名(うち、回答者 575名)
調査期間:2021年3月6日〜3月21日
登録生産者の平均年齢は48歳、シニア層の生産者にもネット直販が浸透
2020年の同社調査時と比較して、登録生産者の平均年齢が4歳高くなっていることや、50歳以上の生産者の割合が16%増加していることから、シニア層の生産者のネット直販が拡大していることがわかった。
登録生産者のポケットマルシェ経由の売上割合は、前年調査比で1.5倍
登録生産者の一次生産物売上に占めるポケットマルシェの売上割合の平均は、11%だった。食材カテゴリによって割合にばらつきが見られるものの、全体の平均は2020年の同社調査時の7%から4%増加し、割合として前年比1.5倍となった。この結果からも、生産者の間で直販利用が浸透してきていることが推測されるとしている。
登録生産者経由でポケットマルシェを知ったという回答が増加
最初にポケットマルシェを知ったきっかけとして最も多いのは「ネット記事」経由、次いで「登録生産者から」という結果になった。「登録生産者から」の割合は2020年の同社調査時の16.1%から17.7%に増加しており、生産者同士でポケットマルシェを紹介する動きが増加していると考えられるとしている。
生産者の直販利用が加速、産直ECの市場が拡大傾向に
調査に際して、同社では次のように述べている。
“コロナ禍での収入減による販路拡大の一環としてポケットマルシェを活用する生産者が増えたことが考えられます。イベント中止や休校、飲食店休業等の影響で、生産者の販路が縮小し、食材の余剰在庫が発生しました。新たな販路を開拓すべく、生産者が直販に取り組みはじめたことで、ポケットマルシェへの登録が増加したと考えられます。
(中略)
2021年3月より、ポケットマルシェ登録生産者4,984名を対象にアンケートを実施し、575名から回答を得ました。アンケート結果からは、生産者の直販利用が加速しており、産直ECの市場が拡大傾向にあることがわかりました。また、ポケットマルシェに登録する50代以上の生産者の割合が、2020年の当社調査時と比較して16%増加しており、シニア層の生産者にも一次生産物販売においてIT活用が浸透していることが考えられます。
また、ポケットマルシェが一次生産物販売全体の売上に占める割合は、昨年の7%から、今年は11%と4%増加し、前年比1.5倍となりました。登録生産者経由でポケットマルシェを知った生産者の割合も増えており、生産者間でポケットマルシェを紹介する動きが増加していると考えられます“
このように、産直アプリ「ポケットマルシェ」の登録生産者が伸びていることに表れているように、生産者がECを通して直販を進めていることが明らかとなった。今後も各産地や生産者と消費者を結ぶ役割をECとそのプラットフォームが担う傾向は、さらに強まることになりそうだ。