Sucleがフードランキング上位5位を発表 高まるユーザー投稿のトレンド牽引力

ECのミカタ編集部

株式会社FinT(本社:東京都目黒区、代表取締役:大槻祐依)は、女性向けInstagramメディアSucle(シュクレ)にて、3ヶ月(6月24日~9月24日)に実施した投稿の中から最も保存数の多かったベスト5を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

ランキング上位5位

9月24日時点での数値を元に、1位から順にトレンドが紹介されている。

◆1位 ポンポンキャンドル風ポンデリング (1.7万保存)

1位は韓国インテリアで人気の立方体のキャンドル、「ポンポンキャンドル」をつくるアレンジレシピとなった。新型コロナウイルスの影響によってお店で食べるという習慣がなくなり、テイクアウト文化が主流になってきている。

しかし最近では、もう一歩踏み込み、テイクアウトをしたものをまた家でアレンジする「アレンジレシピ」が流行しており、このポンポンキャンドル風のポンデリングも、そのうちの一つだったという。ポンポンキャンドルとは、韓国インテリアで流行中の立方体状のキャンドルのことをいう。

この投稿のアレンジでは、ミスタードーナツで販売されている「ポンデリング」を全てバラバラにし、その上で新しく立方体状に形成しなおすという斬新なアレンジが話題になり、保存数のランキング1位としてランクインしている。

◆2位 スタバカスタム6選 (1.6万保存)

2位はスタバカスタム6選で、1.6万件の保存をマークした。Sucleフォロワーに安定に人気のアレンジレシピの中でも、スターバックスのアレンジもまた、ユーザーに大変人気のコンテンツになっている。Instagramでは、#スタバカスタム には若年層女性向けの投稿を中心に約15万件もの投稿が集まっており、普段のスターバックスのアレンジが多く集まってきているという。

保存数は、Instagramにおいて「その情報が有益かどうか」を測る一つの指標として存在していると同社では考えているようだ。この投稿の場合、各投稿に細かいアレンジ方法やトッピングの無料/有料などの細かい情報が表記されていることなどからも、「保存してあとで見返したい」「次回スターバックスを利用する際に試してみたい」という心理から、このような保存数の高さに繋がったのではないかと分析している。

◆3位 全国韓国料理5選 (1.1万保存)

3位は全国韓国料理5選となった。Sucleフォロワーには韓国トレンドが身近なものとして取り入れられているという。今回の韓国料理店の紹介では、首都圏だけではなく全国各地で若年層に人気な韓国料理が紹介された。1位の「ポンポンキャンドル風 ポンデリング」や3位の「全国韓国料理5選」のランクインにあるように、コロナ禍で韓国に旅行できない状態が続いている今、韓国好きなユーザーの間では韓国トレンドをより身近な場所で楽しむ需要が高まっていると分析している。

◆4位 雲海テラス(約9,000保存)

4位は北海道のトマムにある星野リゾート内にある雲海テラスとなった。雲海テラスとは、ダイナミックな雲海を眺められる展望施設だが、そこにある「雲カフェ」でいただける、雲をモチーフにしたフードが人気を集めた。この投稿以前に、すでにTwitter上で話題になっていた雲cafe。このフードの非現実的な雲のフォルムがフォロワーにヒットしたのではないかと分析している。Z世代の中では今人気の雲モチーフのフード。有名ホテルのケーキやグミなどで、今雲をモチーフにしたフードが多く販売されている。

◆5位サーティワンアイスクリーム×スヌーピー(約8,000保存)

5位には、サーティワンアイスクリームとスヌーピーのコラボパッケージ商品がランクインした。Z世代におけるサーティーワンと言えば、31デコケーキというバースデーケーキのアレンジレシピで有名なメーカー。31デコケーキとは、市販のケーキを別途で用意し、そこに自分たちが選んだサーティーワンのアイスクリームを個性的なキャンドルと一緒にのせるというアレンジレシピになる。

このアレンジは主に、友人との家で開かれる誕生日パーティーで送り合う際に取り入れられるようだ。テイクアウト文化が当たり前になっている中で、そこからさらにテイクアウトをしたものをどうやって家で楽しく食べられるか、という創意工夫が垣間見られる投稿となった。

高まるユーザー発信情報の力

このように、コロナ禍で外食に制限がかかる中、累計フォロワー70万人以上のInstagramアカウント・Sucleでは、テイクアウト食品を中心に、大人気の韓国カルチャーの影響、テラスで非日常空間を味わえるカフェなど、コロナ禍にも対応したトレンドがランクインした。

Sucleは、2018年にアカウントを開設して以降、特に20代〜30代の女性を中心に、旬な「愛しい」ライフスタイルを提案してきた。Sucle_の他に3つの姉妹アカウントも展開し、2019年からはTwitterやYouTubeなどの自社運用を通してSNSの網羅的な分析を進めている。その知見は同社のInstagram運用代行事業のみならず、昨年のインフルエンサー事業部の発足にもつながっているそうだ。

近年、企業が行うマーケティング活動において、UGC(ユーザーによる口コミ投稿)の重要性が増している。ECで購入経験がある約2,000人のコスメユーザーへの調査結果をまとめたD2C Beauty Trends Report)によると、「購買意欲の創出に最も影響するものは?」の問いに、46.6%の人が「レビュー」と回答したそうだ。今回のトレンドランキングにみるように、こうしたユーザー生成コンテンツ、ユーザー発信情報が、ECにおける購買行動にも、ますます大きな力を持つことになりそうだ。

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