ジャックスが「ライブコマースにおける決済手段の課題と後払い決済の可能性」調査の結果を公表

ECのミカタ編集部

ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社(本社所在地:東京都品川区、代表取締役:髙木 弘孝)は、ECにライブコマースを導入している事業者1,007人を対象に、「ライブコマースにおける決済手段の課題と後払い決済の可能性」に関する調査を実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

【調査名称】「ライブコマースにおける決済手段の課題と後払い決済の可能性」に関する調査
【調査期間】2022年7月29日(金)~2022年7月30日(土)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,007人
【調査対象】ECにライブコマースを導入している事業者
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

ライブコマースではクレジットカード決済が主流

ライブコマースではクレジットカード決済が主流

「現在、ライブコマースでの販売に取り入れている決済手段を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『クレジットカード決済(65.1%)』と回答した人が最も多く、次いで『銀行振込(35.8%)』『キャリア決済(d払い・auかんたん決済・ソフトバンクまとめて支払いなど)(24.1%)』『ID決済(PayPay・楽天ペイ・メルペイなど)(20.1%)』と続いた。

また「取り入れている決済手段の中で、最も利用者が多いものを教えてください(単一回答)」と質問したところ、『クレジットカード決済(51.6%)』と回答した人が最も多く、次いで『銀行振込(18.7%)』『キャリア決済(d払い・auかんたん決済・ソフトバンクまとめて支払いなど)(7.0%)』『ID決済(PayPay・楽天ペイ・メルペイなど)(4.9%)』と続いた。

決済手段の選択肢が少ないことが課題に

決済手段の選択肢が少ないことが課題に

「決済手段について課題はありますか?」と質問したところ、『大きな課題がある(23.2%)』『やや課題がある(37.9%)』という回答結果から、ライブコマースの決済手段に何らかの課題を抱えている事業者は、6割以上にのぼることがわかった。

続いて、「どのような課題がありますか?(複数回答可)」と質問したところ、『選択肢が少なく、販売機会を逃してしまう懸念がある(46.3%)』と回答した人が最も多く、次いで『手数料が高い(34.8%)』『商品・サービスの選択から購入までのプロセスが煩雑(30.2%)』と続いた。

成功には決済手段がカギに

成功には決済手段がカギに

「ライブコマースで重視していることを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『コンテンツの内容(30.1%)』と回答した人が最も多く、次いで『配信プラットフォーム(29.7%)』『配信する時間帯(23.8%)』と続いた。

続いて、「ライブコマースを成功させるには、決済手段も大きな鍵になると思いますか?」と質問したところ、『ある程度そう思う(45.5%)』と回答した方が最も多く、次いで『とてもそう思う(24.5%)』と続いた。

次に「ライブコマースの決済手段について、今後の展望を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『セキュリティ面への不安払拭(64.0%)』と回答した人が最も多く、次いで『決済プロセスのユーザビリティ向上(情報入力の手間を省くなど)(57.7%)』『コンテンツから商品ページ・決済ページなどへの導線改善(55.9%)』『決済手段の拡充(51.4%)』と続いた。

さらに「決済手段の展望を実現しライブコマースを成功させるためには、“後払い決済(BNPL)”が有効だと思いますか?」と質問したところ、『ややそう思う(49.9%)』と回答した人が最も多く、次いで『とてもそう思う(30.5%)』と続いた。

サマリー

公表に際して同社では次のように述べている

「今回の調査で、ライブコマースに取り入れている決済手段の中で、最も利用されている決済手段が明らかになりました。多くのECサイトでは、クレジットカード決済の利用率が高いようですが、一方で、現在の決済手段に課題を抱えている事業者も決して少なくないのが実情です。また、決済手段がライブコマース成功の鍵になると考えている事業者は多く、その中でも“後払い決済”を有効な手段として捉えている方も多いことがわかりました。

コロナ禍による経済活動へのダメージは深く、まだまだ予断を許さない状況が続いています。このような社会背景もあり、ライブコマースは今後さらに需要を増していくと考えられるでしょう。多様化する消費者のニーズに柔軟に対応し、ライブコマースを成功させるなら、後払い決済の導入を検討してみてはいかがでしょうか」

同社も述べているが、コロナ禍を経てECにおけるライブコマース市場が拡大している。従来のECサイトでは難しかった「事業者と消費者の双方向コミュニケーション」やSNSを介した拡散が企図できる点などがメリットともなる。

ライブコマースを活用すれば、画像やテキストだけでは伝わりにくい商品・サービスの魅力を動画のライブ配信によって詳しく紹介できるだけでなく、視聴者(消費者)がチャットなどを介してリアルタイムで質問することも可能となり、またインフルエンサーを起用すれば、そのファンをロイヤル顧客へと導くこともできる。

そして今回の調査からは、ライブコマース市場のさらなる成長を見据え、消費者のニーズにきめ細かく応えるためには、決済手段についても「後払い決済」を含めた多彩な選択肢が求められることが示されたとも言えそうだ。

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