イトーヨーカ堂がライナフと提携、オートロックでも「置き配」が可能に

ECのミカタ編集部

株式会社ライナフ(本社:東京都文京区、代表取締役:滝沢潔、以下「ライナフ」または「同社」)は、株式会社イトーヨーカ堂(本社:同千代田区、代表取締役社長:山本哲也、以下「イトーヨーカ堂」)が運営する「イトーヨーカドーネットスーパー」において「スマート置き配」の提供を開始することを公表した。

オートロックでも「置き配」が可能に

ライナフは、イトーヨーカが運営する「イトーヨーカドーネットスーパー」において、3月1日、同社の「スマート置き配」の提供が決定したことを公表した。「スマート置き配」とは、オートロック付きマンションにおいて、受取側があらかじめ指定した場所に配達員が荷物を届けるサービスだ。

スマートロック「NinjaEntrance(ニンジャエントランス)」を用いて共用エントランスの鍵をデジタル化することで実現している。また導入によって「宅配ボックス不足解消による再配達軽減」「誤配や無理な詰め込み、空の状態での使用など宅配ボックスのトラブル軽減」などに寄与する。

取り組み概要

取り組み概要

◆ライナフ社

置き配の普及を通して、再配達およびCo2削減を目指す

◆イトーヨーカ堂

置き配サービス提供による住人との関係性構築とQOL(Quality of Life)の向上を目指す

◆実施

導入の解錠検証は、2022年の夏に実施された。ライナフとイトーヨーカ堂は2023年3月1日に提携を行い、まずは首都圏において開始していく予定だとしている。

両社からのコメント

両社からのコメント

【ライナフ代表取締役、滝沢潔氏のコメント】

ネットスーパーを含めたEC サイトの利用は、現代社会においてもはや必須の存在です。今後さらに利用率は増加すると見込まれますが、荷物を受け取る側も忙しく、再配達が増えてしまい、再配達という、社会全体にとっての「無駄」が、あらゆるコストを押し上げていきます。2024年問題が迫る中、置き配は利便性の向上のみならず、物価上昇を抑える一助となると確信しています。

【イトーヨーカ堂のコメント】

オートロックマンションにお住いの方々も、いつでもお好きな時間にネットスーパーの置き配をご利用いただく事で、忙しい子育て世帯や働く世帯の方々の買い物の悩みという社会的課題解決にライナフ様と挑戦してまいります。

ECラストワンマイル配送の課題解消へ

共働き世帯や単身世帯の増加により、近年ネットスーパーの需要が拡大し、アフターコロナの「Back to work」への変化もあり、食配のニーズはさらに強まっている。そうした中、これまで「オートロックマンション」において、「置き配」での受け取りが選択できない状況があった。

ライナフが提供する「スマート置き配」は、スマートロックを用いてオートロック付きマンションのエントランスの鍵をデジタル化することができる。これにより、配達時に各マンションの管理人にエントランスの解錠を依頼するといったこれまでの属人的な運用から、いつでも好きな曜日・時間に利用できる「置き配」を提供できるようになる。

ライナフとイトーヨーカ堂は、子育て世帯や働く世帯の買い物の悩みといった社会的課題の解決に対して共同で取り組んでいくことで合意し、今回の施策実施はその成果ともなっている。

大手ECプラットフォームでも再配達軽減などを主な目的として「置き配」へのシフトが進んできた。一方で同社が指摘するように、出入口にオートロックが設置しているマンション等においては、そのシステム上、「置き配」ができなかったが、両者による提携とソリューションによって、ECのラストワンマイルにおける大きな課題解消に向けて寄与することになりそうだ。

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