LINEを利用する人の57.1%はトーク機能のみを使用

70.2%の人はLINEを毎日起動する


株式会社ジャストシステムがLINEに関するアンケート調査を実施した。調査は「LINEを利用している」と回答した全国の10代〜50代、男女1,000名が対象。
調査によると、70.2%の人がLINEを毎日起動すると回答しており、全年齢の中でも10代の男性、女性が特に高く、共に80%の割合で毎日起動するという。
そして、LINEが今は生活の一部になっていると約半数の人(あてはまる:16.9%、ややあてはまる:31.7%)が回答し、同アプリの浸透度合いが見て取れた。

LINEにはカメラやデコアプリ、ゲームなど様々な関連アプリがあるが、何個くらいの関連アプリを使用しているか?という質問では57.1%の人がLINE(トーク機能)を使用しているという回答に。
関連アプリも話題になることが多いLINEだが、約半数の割合でトーク機能のみの使用というのは興味深い。関連アプリはLINEファミリーと呼ばれ、ファミリーアプリの総ダウンロード数は10億を超えている。また、最近テレビCMでメディアへの露出機会も多かった「LINEレンジャー」や、日経トレンディの2014年ヒット商品に関連商品が選ばれていた「LINE:ディズニーツムツム」など、両アプリ共に1,000万ダウンロードを超えており、関連アプリは普及していないわけでは無い。

約半数はスタンプ購入の経験あり


これまで購入したLINEスタンプの累計個数では1〜5個の37.7%、次に有料のものは購入していないの26.0%、そして6〜10個の16.4%と、約半数のユーザーはスタンプの購入経験があることがわかった。
更に、個人によるスタンプ作成が可能となり、有名人の描いたスタンプも話題となっているクリエイタースタンプに関しては、購入累計1〜5個が50.6%、6〜10個が12.2%、有料のものは購入していないが11.0%と、通常スタンプよりも多くの人がクリエイタースタンプを購入していることも判明した。これはクリエイタースタンプが通常のスタンプに比べ半額の100円であることや、5,000を超える圧倒的なコンテンツ量も影響していると思われる。

トーク機能で使用されるスタンプが購入され、LINEがここまで普及した一つの要因としてスマートフォンは外せない。それまで、PCが主戦場であったチャットソフトをスマートフォン用のコミュニケーションツールとしてプロデュースし、若年層を中心にメールからLINEへ誘導してきた。スマートフォンの普及に合わせるように急速に普及し、今や国民的アプリに成長している。

また、博報堂こそだて家族研究所がまとめたレポートによると、子育て中の母親の6割以上がスマートフォンを所持しており、毎日利用する人が98.4%過半数を占める。手軽に情報収集可能なスマートフォンは、情報感度が高く独自のコミュニティを形成するママさんにとって生活必需品の一つとなりつつある。使用用途はメール95.6%、通話94.0%、ネット検索85.7%と、コミュニケーションが占める割合がとても高い。
LINEはコミュニケーションを軸としたプラットフォームの進化という狙いで、着実に新サービスを展開し続けている。低迷中の年賀状という古来のコミュニケーションも、日本郵政との連携によりLINEは新しいコミュニケーションサービスとして若年層の利用を狙う。
鈍化しているとは言われる、スマートフォンの普及率(総人口比)は、まだ約4割程度、まだまだ伸びていく予想だ。そこに合わせるようにLINEは新サービスを発表、露出させ、更なる普及率となっていくだろう。特に、先日発表されたLINE Payなどの新サービスたちが今後どのような形でプロデュースされていくのか楽しみである。




−山本一雄−