Amazon Ads、AIを駆使した最適化機能「ブランド+」の一般提供を開始

ECのミカタ編集部

「ブランド+」を発表:AI による動画広告の最適化の未来

Amazon Adsは「Amazon DSP」にて、ブランド認知獲得を目的としたキャンペーンのためのAIを駆使した最適化機能「ブランド+」の一般提供を開始した。

高精度な動画広告を配信可能

今回一般提供が始まった「ブランド+(以下:本機能)」は、 Amazon Adsが持つショッピングとストリーミングの膨大なシグナルを活用し、ストリーミングTVやオンライン動画のオーディエンスをモデル化する。

Amazon Adsの発表によれば、本機能を活用することでPrime VideoやTwitchなどのAmazonサービスに加えて、BuzzfeedやFox Corporationといった外部サービスでも高精度な動画広告の配信が可能に。認知目標を達成しつつ、時間をかけてコンバージョンする可能性が高い顧客へアプローチできるとしている。

売上が10%、トラフィックが70%増加した実績も

Amazon Adsでは、本機能の活用例として旅行業界で使う場合を紹介している。

旅行会社が最も見込みの高い顧客の間で認知を高めたい場合、「Amazon DSP」に自社のファーストパーティシグナルをアップロードすると、「ブランド+」はこれらの情報をAmazon Adsのショッピングやストリーミングシグナルと共に分析し、機械学習モデルを活用して価値あるパターンを特定。その結果、旅行用品を検索したり、旅行ガイドブックを購入したり、旅行番組を視聴した顧客を特定することができるという。

そして「ブランド+」はこれらの潜在顧客へ向けて、その会社の旅行サービスに関する動画広告を配信。機械学習モデルは新たなオーディエンスシグナルに基づいて、キャンペーンを常に自動的に最適化し、見込みの高い顧客に早い段階でリーチできるよう支援する。

また実際のケースとして、ある小売企業がテスト地域で「ブランド+」を活用したところ、売上が10%増加し、ウェブサイトのトラフィックが70%増加したと、Amazon Adsは公表している。

人間の専門知識と高度なAIの調和

Amazon DSP 担当事業部長であるケリー・マクレーン氏は本機能について以下のようにコメントしている。

「Amazon DPSは『ブランド+』によってデモグラフィックシグナルや行動シグナルに依存していた従来の手法から大幅に進歩し、広告主は初めて、自社の商品やサービスを購入する可能性が最も高い顧客セグメントに特化した動画広告などを購入することが可能になりました。(中略)人間の専門知識と高度なAIが調和し、マーケティングファネル全体でビジネスの成果を推進する。私たちはこれが広告の未来だと考えています」

動画広告を活用して潜在顧客にリーチし育成するという「ブランド+」。AIを駆使したAmazon Adsの新機能として、今後の展開に注目したい。


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