Helpfeel、新たな検索アルゴリズム「意図予測検索3」をリリース
株式会社Helpfeel(以下:Helpfeel)は2025年3月10日に、検索型AI-FAQ「Helpfeel」における新たな検索アルゴリズム「意図予測検索3」をリリースすると発表した。
業務時間の削減や生産性の向上を支援
「意図予測検索3」は、Helpfeel独自の検索技術「意図予測検索」とRAG技術(※1)を掛け合わせた革新的な技術である。
今までのRAGでは、膨大な社内文書から期待通りの回答を得られないという課題を抱えていたが、本技術によって従来の10倍(※2)に相当する数千ページの社内文書や規程・マニュアル等の検索が可能となったうえ、生成AIによる誤った回答(ハルシネーション)を抑え、高精度な回答を提供する仕組みも実現した。
本機能によって、企業内で散在する大量の文書やデータから効率的かつ容易に事実に即した情報を見つけ出せるようになり、業務時間の削減や生産性の向上を支援する。
◆リリース時期:2025年3月10日(予定)
◆読み込み対応形式:PDF、Webページ、Helpfeel Cosense(提供開始時より順次拡大)
※1:検索拡張生成と呼ばれる技術。外部情報を活用し大規模言語モデル(LLM)によるテキスト生成と組み合わせて回答精度を向上させる。
※2:Helpfeelプロダクトとの比較。
※画像元:数千ページの文書を生成AIで瞬時に検索「意図予測検索3」リリース(株式会社Helpfeel)
社内文書を一元化して効率的な検索を可能に
企業には規程、仕様書、マニュアル、FAQといった多岐にわたる文書や情報が散在しており、従業員は日常的に社内の情報検索に1日平均1時間以上を費やしているという(※3)。
これに対し、大規模データ処理に優れた生成AI・大規模言語モデル(LLM)を活用し、社内文書を一元化して効率的な検索を可能にするRAG技術が企業の生産性向上に期待されている。
「意図予測検索3」の主な利用シーンとして、Helpfeelは以下のような内容を提示している。
◆社内文書が大量に散乱
規約、仕様書、マニュアル、FAQなどの大量のコンテンツから目的の情報を瞬時に見つけ出す。
◆社内文書の内容が複雑
目的の文書の該当箇所を瞬時に探し当てる。
※3:Helpfeelが実施したエンタープライズサーチに関する調査結果より(2022年9月実施)
パーソルビジネスプロセスデザインが先行導入
「意図予測検索3」はパーソルビジネスプロセスデザイン株式会社(以下:パーソルビジネスプロセスデザイン)が2025年3月より先行導入、人事に関する社内情報をナレッジ化し、同社の全従業員が利用する見込みである。
同社の執行役員兼ビジネスエンジニアリング事業本部長である、小野陽一氏は本件について「AIツールを導入する際には、利用する社員側にプロンプト等の『AIへの指示や質問の仕方』を教育せねばならず、ここが最後のハードルだと考えていました。『意図予測検索3』の技術によって補完されることで、スムーズに利用することができるため、トータルで導入コストも抑えられ、大きく生産性が向上すると期待しています」とコメントする。
Helpfeelは今後、AIエージェントの拡充につながる新技術やAIの技術を活かした新製品の研究開発に取り組むとしている。企業DXを後押しするサービスとして期待が寄せられるだろう。